2022/12/10 のログ
ご案内:「設定自由部屋2」にトーラスさんが現れました。
トーラス > 王都の北部に広がる喜びヶ原との異名を持つ広大な平野。
樹々が折り重なる森林地帯にて野営を行なう冒険者一行が存在した。
ギルドで同じ依頼を受けた彼らは全員がパーティに属している訳でもなく、
共通の目的の為に一時的な協力関係にある、レイドを組んでいた。

そのため、火熾しを終えて歩哨の順番を決めた後は気儘に思い思いの時間を過ごしている。
同じパーティの者達は薬品や荷物を融通し合い、道中で気が合った若い男女は木陰にしけ込み、
そうでない者達は自身の天幕で食事を摂ったり、装備の点検をしたり、早めに休んでいる事だろう。
冒険者は個人事業主で、得てして個人主義だ。個人が何をしようが無関係な他人が口を挟む事はない。
そんな仲間と呼べるかも怪しい同業者達を横目に中年冒険者が焚き火の前で革袋の酒を呷っていた。

「オークの討伐、か……。
 キング級やジェネラル級の変異種が発生していないと良いんだが」

彼らが受けた依頼は近隣の村々を襲い、略奪や時には娘の誘拐に至るオークの討伐。
経験者が多いパーティではあるが、連携も取れない状況では全員が無事に帰れる保証は何処にもなく、
何事も起こらなければ良い、と熟練冒険者にあるまじき枯れた思考を抱きつつ酒に口を付けた。

ご案内:「設定自由部屋2」からトーラスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/図書館」にバルゴラさんが現れました。
バルゴラ > 此処は王都マグメールの平民地区にある図書館。
<<例のあれ>>は一応の完成を遂げたのだが、渡す相手がどうにも学院を休みがちな所為で渡せず仕舞いで、今も持ち歩きながら、今夜は図書館に寮でベッドの上で読むための本を探しに来た。

本当は古書店や本屋をまわりたかったが、休日に一人で歩くのも何かバカらしいし、誘える誰かがいるわけでもないし、なら24時間開いてる此処で良くない?とお金を落すのが嫌なのではなく、一人静かな場所で本を選ぶために此処に来たのだ。

「……空調壊れてないか、此処。あーでも平民地区ならこんなものか?」

とにかく寒い。
書架に並べられた本は寒さに対して何かあるのか、その辺りは不明なのだが、とにかく利用者には寒い、寒くて独り言を言うたびに口からドラゴンもびっくりの白い湯気がふわり、両手も寒さで動かなくなりそうなので、すり合わせっぱなしであった。

しかし寒い。
寒いからなのかいつも以上に図書館の空気が凜と静まり張ってるような気さえしてくる――…何かアンデッド系の出てきそうだなーと一人思いつつ、今夜は適当な書架の方に小走りで歩み寄り、早速本を探す事にした。

本が見つかれば個室を借りて、其処を自分の魔力で温めながら紅茶を飲み、読書もよし、それこそわざわざ宿に一室取るのも面白いだろう、ともかく、その為に本を借りるために欠伸を噛み締めながら探索の開始である。

バルゴラ > ……前回は料理本を探して数冊読んだが難しすぎた。
クッキーやビスケットなら何とか作れたが、他はちょっと…。
そもそも材料費がとんでもなく高いものが多く、魔物素材の菓子は作っても誰が食べるんだよってお話で。

なので、今夜は冒険譚或いは以前レシピとは別に<<例のアレ>>を完成させるために読んだ魔物の生態本などが面白いだろうと考えて探してはいるのだが、折角なのでタイトルだけで面白そうなのは軽く読んでみようと、無差別読書予定。

幾つか好奇心に導かれた本の背表紙を指先で撫でながら、タイトルを独り言のように呟き、呟き終えたところで読みたいなと思ったら手に取り頁をパラパラとめくる手法をとりたいが、今夜は特にピコンと豆電球が頭上に浮かびそうな本がない。

「……魔導書に手をだすか、召喚魔法とか面白そうだけど、そうなると此処じゃなくて富裕地区のあっちだよな……。」

中指で眼鏡のブリッジ部分を押上げて眼鏡の位置を直し、今から移動するにはちょっとと思うところがあり、書架の本の中から面白そうな本が無いかの探索を続ける。

一人はちょっと寒すぎるな、この図書館。
と時折チラ、チラと図書館の出入り口に誰か来ないか視線を向けるのだった。