2022/05/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区・公園」にヴェルソートさんが現れました。
ヴェルソート > 「さってと…今日はこの辺でいいかね。」
平民地区の静かな夜の公園、噴水の前に腰掛けるとグッと伸びをしながら…一人つぶやく。
昨日は貧民地区で軽く歌ったら、怪我した黒猫を拾ってしまったが、朝にはもう寝床には居らず…もしかすると、同居人が連れ回している可能性もあるが、それはまぁ、気にせずにいよう。
背後に噴水、周りを木々に囲まれた公園の一角、据え置かれた木製のベンチに腰掛けると、小さく息を整える。
とりあえずおひねりを貰えればよし、買い手がつけば尚良しだ。
整えた呼吸に音を載せて…小さく、歌い出す。
甘く耳を震わせるテノールで、歌い出しは静かに。

「貴方と私 踊り踊る 月明かりの下で
 触れるつま先 絡む指先 唇すら重ねて」
しっとりと、濡れた声が情欲を感じさせる…魔力の籠もった歌声を、周囲に届け始めた。

ヴェルソート > 「月明かりのランプに 貴方の瞳が光る
 夜風歌うワルツに 掠れた声が交じる
 あぁ あぁ 貴方と踊るこの時間が愛しい。」
ゆるやかに、しっとりと歌う声は甘く周囲に響き…人の欲を掻き立てる。
魅了の力が混じった歌声は、聴衆の心を惹きつけるべく鼓膜を揺さぶり……聞き惚れる聴衆を増やしていく。
中には…熱っぽく浮かれされたような表情をするものも、居ることだろう。
噴水で冷えた公園の空気に…僅かに熱気が混ざる。