2022/05/01 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にホウセンさんが現れました。
■ホウセン > 春の盛りは過ぎて、初夏に向かう季節の変わり目。
求められるものが移り変わる季節の境というのは、抜け目なく立ち回らなければ四半期分は他所の商家の後塵を拝する。
そんな経験則を携えて、主要な都市に居を構えた支店を視察するという名目で王都の外に姿を現した小さな妖仙。
確かに、物流の拠点である港湾都市に顔を出すのは理に適っていよう。
実際に彼是と聞き取りやら差配やらはしていたのだし。
「呵々!娯楽というのは浪費するのと同義じゃな。」
尤も、カジノから退店してきたツラを見るに、視察のオマケの方に意識が向いていたのではないかという疑念は拭えないだろう。
心持ち高揚して色付いた頬は、中でそれなりにギリギリの勝負を愉しんでいた様子で、結果として大枚が手を離れていったのさえも遊興の内…と。
それでも身ぐるみを引っぺがされない程度にはブレーキを踏んだ辺り、お子様の風体ながらに遊び慣れている証左でもあり。
「それはそれとして、このまま宿に帰るというのも芸が無かろう。
少しばかり汗を流すのも一興じゃが…」
複数の建物を繋ぎ合わせたこの施設、数えきれない回数訪れた身なら道に迷うことは無い。
迷うとすれば、”どの店に足を運ぶか”だ。
はて、と腕組みをして唸ること暫し、情報が足らぬと周囲を見回す。
訪れなんだ間に店の入れ替わりは無いか、或いは何やら奇矯な催しをしている場所は無いか…と。