2021/11/30 のログ
ご案内:「崖の洞穴」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > 岩肌を雨が打つ音。

「急な雨だけど、雨宿りできる場所があって良かったー!
けっこう強く降るなあ……。
そんなに急ぐ旅じゃないし、止むまでしばらく休憩かな」

街道脇の岩場地帯に、自然にできたらしい洞穴があった。
半地下で10人ほどが余裕で寝転べるスペースに、奥には小さな水の流れまである。
旅の途中の昼下がり、急降りの雨に遭って身を寄せたのだ。
濡れたところでどうってことはないし、羽織るマントは水を弾くとはいえ初冬の雨は避けておきたい。

ひさし状に張り出した岩棚の下で背嚢を降ろし、座って頬杖をつき。
のんびりと雨宿り、雨粒の音に耳を済ませる褐色肌の冒険者。

タピオカ > 晴れの日が好きなように、雨の日も好き。
土や草木に雨が染みて、湿った緑の匂いがする。
鳥は枝に戻り、太陽は雲の裏に寝転がる。

背嚢からカップを取り出し、洞窟のごつごつした岩の溝を流れていく水をすくいとる。
カンテラを取り出し、カバーの上部を取り外す。
カップを上に載せれば、火力は弱くとも簡易コンロになる構造になっている。
油の染みた芯に火を灯し。じんわり、カップに熱が回るのを待ち――。

ご案内:「崖の洞穴」からタピオカさんが去りました。