2021/10/26 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学園」にシロナさんが現れました。
シロナ > 王立、コクマー・ラジエル学院、貴族社会には珍しく、貴族から、平民迄が入ることの出来る学び舎。
 様々な学部や学科があり、色々なものを学ぶことの出来る場所。
 シロナも、其処に所属する学生のうち一人で、授業の好みとしては、冒険者育成の学科の授業をよく参加する。
 しかし、何事も挑戦するように、と、親に言われたから、という訳ではないが、今日は普段行かない授業に挑戦していた。

『えー、この、方程式に当てはめるからして~』

 初老の男性の講義、眠くなりそうなほどに退屈、と思ってしまう授業、今回の授業は、魔法学科の授業だ。
 体格や、資質に関しては、戦士的な性格、肉体、そう言った所にある、無論人竜だからこその資質である。
 ドラゴンだから、魔法に対しても資質はあるはずだ、というのが、母親―――ではなく、叔母の意見。
 叔母の竜胆は、トゥルネソル一族最高の能力はあるが、偏屈で激情家で、自分勝手、ドラゴンを体現しているような存在だった。
 ただ、魔導に関しての知識などが特に多く、竜眼に寄っての資質の認識に間違いはないはずだ。
 そう言われてしまえば、試してみるしかない。
 と言っても、長女のクロナ姉様は、見事に魔法も使う万能系、羨ましいと思わなくもないし、双子だから自分にも才能があるはずなのだ、と。
 そう言う観点で、少女は授業を取ったのだが。

「~~くぁ。」

 眠くなる、退屈を感じてしまうのだ、理解できないわけでは、無いのだけども。
 体を動かしたくなって、堪らない、というのが一番の理由か。
 周囲を見回して、眠気覚ましに、一寸お話でもしたいなぁ、とか考えた。

シロナ > 退屈、ではあるものの、学べ、と言われたからには学ばないといけない。
 両親は、その為にお金を支払ってくれているのだ、その分勉強をしないと勿体ないと言うのもある。
 純粋に、魔法が使えればいいな、という思いがない訳でもないのだ、魔法が使えれば、もっとすごく成れると思うし。
 淫魔として考えるなら、姉を思い出すなら、魔法を使い放題なのは、格好良く成れるのだろう、と。

「……ま。鼻垂れを誘惑してもなぁ。」

 通う学生、周囲にいる学生、彼らは正直に言って、好みに思えない、もっと色気のある大人の方が、食いでがある。
 得に言うなら、性欲を持て余しつつも、発散できないような熟女など、そう言った方が良いと思う。
 シロナの淫魔としての特性は、抑制……周囲の発情状態などに関わるが、普段から賢者モードの様に落ち着くようにできる。
 自分も、落ち着くことが出来るので、むらむらしたりせずに勉強に集中が出来るのだ。
 それを周囲にばらまくので、実はシロナが参加する教室は何気なく勉強にみんな集中できて、成績あががる模様。
 ま、良い事だよね、とかなんとか考えつつ、視線を黒板に。
 さらさらと書き込まれている魔方陣、術式などを板書をノートに書き写す、見れば記憶できるけれど。
 早く、授業を終わらせて、別の―――


 ―――キーンコーンカーンコーン。


 チャイムが鳴った。
 授業が終わり、教師は今日はここまで、と板書を残したままに、部屋を出ていく。
 次の授業の準備でも、しようかな、とノートと、教科書をカバンにしまう。

シロナ > 「確か、次の仕事は……っ、じゃない、授業か。」

 思わず仕事、と呟いてしまった、意識してないので、ぽろっと出てしまったものでもある。
 そうはいって、すぐ下の妹や、姉の様に、冒険者とか、商店の従業員をしているわけではない、何時もお手伝いという事でお小遣いは貰う位だ。
 仕事をしているという程の事をしているわけでもないか、と小さくつぶやいて、てへ、と笑って見せる。
 級友たちは、三々五々次の選択の授業を取るために、出ていくのが見える。
 自分も行くか、と鞄を持って立ち上がった。

「プリシアは、如何してるかなぁ。最近見てないし、こう、着せ替え、したいなぁ。」

 今の所、下から二番目の妹。
 可愛い可愛い黒髪の、お人形の様な妹。その一つ上の妹もとても可愛いが、小ささも相まって、何と言うか。
 守護らねば、という気にさせてくれる妹、最近見てない、彼女も友達が出来て色々出かけているし、いざとなれば、母親が何とかする。
 心配はするが不安にはならない程度には安全な彼女。
 出会ったら、色々可愛い服を着せ替えたりしたいな、と、趣味を全開にして、うへ、とちょっと女の子がしてはいけない系の笑顔を零す。
 見つからないから、見つかった時に爆発させるつもり。

 それは兎も角、意識を戻してから。
 さて、行きますか、と教室を後にするのだった―――。

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学園」からシロナさんが去りました。