2021/06/13 のログ
ご案内:「娼館通り」にタン・フィールさんが現れました。
■タン・フィール > 娼婦が客を、客が娼婦を、あるいは酒や食事や宿を求める冒険者らが、
三大欲求を満たすために訪れる通り…
通称「娼館通り」。
豊満だったり貧相だったり、着飾っていたりみすぼらしかったりする様々な娼婦の肢体がごったがえす通りや、
少年少女に食指を動かす貴族の紳士やご婦人の招く手指を、
まるで蝶々がふわふわと枝葉を避けるようにすり抜けて闊歩するのは、
幼げなシルエットの裸身に桃色のシャツを羽織っただけという独特の出で立ちの、薬師の子。
「~~~~~♪」
手には、媚薬や強壮剤、安眠薬や堕胎薬…
様々な「夜」を彩れる効能の薬をたくさん詰めこんだバスケットをぶら下げて、
街のふしぎな薬売りとして様々な客を相手に売り歩く。
その薬師のあどけなさに騙されず、夜の薬師としての活躍を知るものには、
様々なニーズに応える薬を手頃な値段で提供する、夜の街の妖精めいた存在として噂され、
未だその存在を知らない者には、年齢に見合わぬ懇切丁寧さと商売っ気と、確かな効能を説明し、
…ときには、実演販売もかねて、そこいらの宿へと連れ立って姿を消すという。
そんな妖しさと危うさを備えた、少女のような貌の子が、
鼻歌交じりに今日も街を呑気に散策し、
ぺたぺたと、不思議と決して汚れず、傷もつかない裸足が石畳を歩む音。
ご案内:「娼館通り」からタン・フィールさんが去りました。