2020/08/28 のログ
シンディ・オーネ > 「シンディ・オーネ。魔術師です。燃やしたり風起こしたりの。」

名を答えて… 女の子同士でか、と少し意識してしまう。
そういう世界もあるのだなあと、そこに自分が誘われたのも含めて、つい考えてしまい少し上の空。
そんなに本気ではないのだろうと思いたいが、好意を伝えられて断って、そんな風に肩を落とされてしまうと少し胸が痛む。

いずれにせよいきなり一夜とか無い話だし…
いやその「一夜」というのが私の考える情交ではないのかもしれないがもうおいといて。
どうしたって乗れる話ではないけれど、
何か悪い事をしたような。

「冒険者やりたいって言う幼馴染と、一緒に出てきました。私は魔術師で。
 一緒に仕事を受けるつもりだったんだけど、彼が熟練の冒険団に誘ってもらえたので、しばらく別々に。
 宿では一緒になれるけど、時々こういう事がありますね。
 私も仕事があれば空けるし。」

なんとなく自己紹介のように話して、サンドイッチを「ドーゾ」と運ぶ。
あれそういえば、この子エール大丈夫か?
成熟していない体に酒は毒だと飲ませてくれない養父で、いつ飲み始めたものか分からなくなっているけれど。
感覚的にちょーっと早いんじゃないかなあと、気遣わしげに見てしまう。
もっとも、お節介はしない。

ルイン > 「魔術師ですか。だったらお仕事手伝って貰えると助かります」

自分でも出来る事ではあるは誰かにやって貰えれば大助かり。
なので仕事があれば是非と言うように笑みを浮かべ。

一夜を断られた事は残念ではあるが実の所よくあるので肩を落とすのは半分演技。
成功していれば今夜は楽しかったのにと考え、次にまた誘いをかけてみようと変に前向きに考えて。

「そうなんですか。シンディは優しいですね。
なるほど……でもその幼馴染はついてますよ。熟練の冒険団って新人は嫌いますから。
宿では一緒に……でも今は居ない……なるほどなるほど。
冒険者ですからそれは仕方ないですよ」

そんな話を聞いては頷き、サンドイッチを運ばれると待ってましたと大喜び。
そうして一緒に運ばれたエールを手にして一口飲み幸せ顔。
未成年という顔をしてはいるがこれでも無駄に長く生きている人外。
全く酔った様子もなくエールを置きサンドイッチを口に運び。
そこで気遣わし気な視線に気が付くとにこりと微笑んで見せる。

シンディ・オーネ > 「……ええ、ご縁があれば。」

仕事の手伝いと言われ、適当に返して…
社交辞令かもしれないが、ふと、冒険者仲間のノウブルが誰かと一緒に仕事をしようとしても
信頼できる相手はなかなかいないという話をしていたのを思い出した。

可愛らしい女の子。人当たりの良い雰囲気につい気を許しそうになるが、
どんな人なのかなと少し観察するような目になってしまう。

「…優しい?
 ――ああいえ! 私はどちらにしても、魔術の慣熟訓練に冒険者をやるつもりでした。
 どちらかと言うと、私が彼を引っ張り出したような気もします。
 彼は彼で、冒険者… というか、勇者になりたいみたいな人なので、
 お互い『いずれにせよ』というところなのかもしれないけど。」

彼に付き合うような言い方をしてしまったかもしれないが、
優しいとすれば彼の方で、私じゃあないのだと首を振った。

「ルインさんは、一人で?
 戦う冒険者ですか?」

カウンターの中で手仕事に戻りつつ、答えたくなければ決して深追いしない感じにさらりと聞いた。

ルイン > 「それはそうですよ。縁がありましたらお願いしますね」

初めて会って冒険者を名乗りはしているが素性が判らない相手の話。
適当に返されてもさほど気にせずに、その時はと笑顔で。
如何にも冒険者という異性よりも同性の方が気が許せるのがありお願いし。
観察するような目に気が付くと笑顔のまま軽く手を振って。

「そうですよ、一緒に冒険者をやってるのですから。
冒険者になりたいシンディと勇者になりたい彼…ですか。
だったらしっかりと見てあげないと…勇者って早死にしちゃいますよ?」

女性の言葉にお互い優しい同士ですと笑顔で告げ。
勇者と聞けば笑顔が一瞬曇り、まるで見て来たかのような口調で小さく告げて。

「私はメインは一人ですね。時々お手伝いで所属したりしますけど。
斥候なのでそれなりに戦えますよ」

カウンタに戻る背中を見れば一瞬だけ欲に混じった目で見てしまい。
慌てて首を振ると大体一人ですと隠す事もなく告げて。

シンディ・オーネ > ノウブルは打算のある人間が分かると言っていたけれど、ルインの笑顔は心地好い。
詐欺師に見える詐欺師はいないが、それにしてはどうも性癖?とか正直者な印象で…
よろしくお願いしますと頷く顔は、少し可笑しそうになっていた。

「私の場合は、実地で主に暴力的な魔術が使えればどこでもですが、
 状況の多様性とか何とかで… 結局、消去法の最適が冒険者ですね。手軽だし。」

なりたいと思えば名乗ればいい、それが冒険者。
中でも勇者が早死にと聞くと、見送って一週間の今、無事だろうなと眉根が寄った。

「ええ、本当に。英雄は死んで完成のようなところあるし…
 とか何とか言う前に、一介の冒険者として生き残れればまずは御の字ね。」

ルインにも何か覚えがあるのかとふとそちらを見て。
斥候と聞くと、なるほど働き方をイメージし易いと頷く。

「お仕事は、いつ頃から?
 私達はまだまだ、本当に駆け出しというところで…
 この間、一緒には行かれなかったけど、私はステッパーズ遺跡に。
 てっきりもう何もないのかと思ってたら―― っはァ…」

何でもありの冒険者にしても、ルインはかなり年若く見えて。
経験年数的にはどんなものなのかと問いながら、自分の事も。
どれくらい初心者なのかを説明するのに遺跡初体験でしたと言って… ため息。頭を振る。

ルイン > 基本的には嘘はつかない、可愛いと思う子には特にそうなので笑顔に曇りはなく。
ただ嘘をつかないには性的なことまで交じりストレートに誘ったりもする事が多々。

「実地で暴力的な魔術……それだと限られますよね。
お手軽だとそうなりますよね、後は用心棒でしょか…」

確かに冒険者ならばなろうと思えば直ぐに慣れてシンプルだと納得し。
熟練と一緒ならば大丈夫だろうが勇者志望は無茶をする事も多く。眉根が動くのを見ると言いすぎたかなと。

「と言いますか……人気者になり過ぎた英雄は大体死んじゃうんですよ。
無茶をせずに自分を判っていれば早々死にませんよ」

彼女の視線に一瞬気が付かず、懐かしい誰かを思い出すようにしてしまい。
視線に気が付けば慌てて何でもないと首を振って。

「そうですね……結構昔ですよ。
え、そうだったんですか?てっきりそれなりに経験を積んでるのかと思ってました。
ステッパーズ遺跡は駆け出しに丁度いい場所ですよね。
もしかして罠に掛かっちゃいました?」

見た目こそ若いが生きている年数は本当に長く。
まさか何十年もやっているなどとは言えずにそこは誤魔化すように答え。
遺跡初体験と聞き、最後の溜息に…なんとなくあった事を察してしまって。

シンディ・オーネ > 「ああ、そう――
 リルアール家、知っていますか?
 縁があって、貴族サマのところで護衛の仕事もいただいてます。」

ウェイトレスやっていたり色々で何だか根無し草感が気恥ずかしいけれど、
それこそ冒険者ってそういうものだろうと、用心棒の話にそうそうと。
…そこで初めて、突き飛ばしたり痺れさせたりではない、人を燃やすという事をしたのだなと思うと少し真顔になるが、
一つ大きく息をついて和やかな表情を作る。ツリ目だけど。

「……。」

開幕性的にあけすけだった印象からかもしれないが、
勇者の話をするルインは、やはり少し大人びて見えるというか、
その向こうに見た目不相応の経験があるように感じられる。
首を振られれば追及しないけど。

「…不用心なのがいけなかったんでしょうし、それでも死なないからこそのステッパー扱いなのかもしれないけど、
 大水に流されたり部屋に潰されそうになったり、床は抜けるわ矢は降って来るわメデューサだの認識災害だの…
 ええ、かかりにかかって大怪我も無く生きているのが不思議なくらい。」

さすがに店員としてカウンターに立つ今、初対面の相手に恋人以外といたしてしまったなんて話はできない。
というか誰とどんな状況でもおそらくまずできない。
も一つ大きなため息がこぼれて… 失礼しました、と咳払い。居住まいを正す。

ルイン > 「知っていますよ。この国の貴族ですね。
貴族の護衛までやってるなら凄い事ですよ。
……一つアドバイスですが辛いって思った事は溜め込まない方がいいですよ?」

冒険者で貴族の護衛までやっているなら魔術を扱う機会には困らないだろうと。
そして急に真顔になったと思えば大きな息、そして穏やかな表情。
その変化に何かを感じ取り笑顔から真顔になって告げて。

そうして不用意な事を言ったかと慌ててしまうが追究がない事に安堵し。
誤魔化すようにサンドイッチとエールを口にして。

「不用心は命を落とすのが冒険者ですから。
でもそれで済んだのでしたらよかったですよ。
私なんて最後の最後に仲間が幻覚に掛かっちゃいまして…その…あ、あははは」

最初はそうですよといたって明るく答えては自分にもあった失敗談を口にして。
ただ少々言い過ぎ最後の最後に仲間に…あった事を口にしそうにばって誤魔化すように笑ってみせて。

シンディ・オーネ > 「いえ、ごめんなさい。何でもないの。
 …ありがとう。」

当然の事をしたまでだ。
扱う魔術の性質を考えれば、それを活かす方向に生活していこうと思ったらいつか来る日があの日だったというだけの話。
さらりと流す姿勢を取るが、態度に出たからルインはアドバイスをくれたのだろうし、小さく礼を言っておく。

「…いい勉強でした。一つ罠にかかれば、運ばれた先で連鎖的に。
 でもあれはステッパーズと言うにはやっぱり――
 ――げ、幻覚っ!?それはっ…」

そう幻覚!それが問題だと、思い当たる単語にちょっと大きな声が出る。
ルインも言葉を濁すようであれば、こんな所で出来る話ではないし大声出ちゃったのを後悔するが…
その態度からも、やはり同じ目に遭ったのだろうと思えばこれは親近感。
愚痴りたい。すごく愚痴りたいのを、ぐっと堪えた。

「…い、いえ、分かるような気がしますみなまで言うな。
 あの部屋、壊しておくんだった。どうしてそのまま帰って来ちゃったのかしら…」

あの魔術を破壊できたかどうかは分からないが。
物騒に言って、おのれと拳を握る。

「――あ。しまった、少し裏口に行ってきます。」

そこでふと、お仕事を一つ思い出す的な感じで、あとはお店の背景に同化した。
声の届かない場所で時間まで働く事になり、カウンターには別の従業員が立つ。
ルインの退店が間に合い、それを見つければ「またどうぞー」と声をかけるだろう。

ルイン > 「ただのお節介ですよ。用心棒は大変ですからね」

聞こえた小さなお礼に何でもないと言うように首を振り。
初見で図々しいかもしれないがついそんな事を言ってしまって。

「普通はそこまで連続してかからないのですけどね。
大体途中で死んじゃいますから…かなり運がいいか悪いかだと思いますよ。
もしかして……?」

最後の言葉に反応した大きな声にもしかして?と見詰め。
その反応に同じ目にあったのだと察すればただ笑うだけ。
しかし瞳は何時でも話を聞きますよと語っていて。

「ここで話すと…大変な事になっちゃいますね。
あそこは壊しても元通りですから…」

まるで試したかのような言葉。
実際にあの部屋は本当に破壊しようとして、破壊はしたが元通りになっていたのだが…。

「手を止めちゃってごめんなさい。頑張ってくださいね」

そして裏口へと去っていった女性を見送ると残りのサンドイッチとエールに口をつけ。
新しくたった別の従業員に声をかけては断られて楽し気にして。
そして帰ろうとした頃に戻ってきた女性に「また来ますね」と笑って店を後にして。

ご案内:「冒険者ギルド提携酒場『輝く白狼亭』」からシンディ・オーネさんが去りました。
ご案内:「冒険者ギルド提携酒場『輝く白狼亭』」からルインさんが去りました。