2020/04/07 のログ
■シュティレ > 紅茶を一口飲んでから、私はクッキーを手に取り、紅茶に少しばかり浸してから口にします、紅茶の味とクッキーの甘さがちょうどいいバランスになるのです。
これは、誰が教えてくれたことだったでしょうか、はて、と思いながらも私はクッキーを口にしていきます、一枚、一枚。
こういう時は、話し相手が欲しくなりますが……今、カフェテラスには私が知っている人はいません、基本的に私は一人で存在しているので、仕方ない事です、話し相手を作る努力もしないといけない様です。
そう考えてみると、余裕が出来るにつれていろいろしたいこと、するべき事が増えてきます、良い事なのでしょうが……さて、血族として考えるならば、どうなのでしょう。
貴族は遊惰に優雅に。それが私たちの血族の在り方です、それはちゃんとできているのでしょうか。明らかにそれを怠り、逃げた彼ら、私は追っております。
未だに、見つからぬ彼等もいるからこそ、私は此処居ます、どれだけ逃げようともどれだけ隠れようとも、私は見つけて懲罰を与えますので、お待ちくださいね。
まだ見ぬ逃亡者よ。
―――思考が、少しずれてしまいました。
はふ、とため息を一つ零し、今は、目の前の紅茶に集中しましょうか。
■シュティレ > ―――私はこのまま静かに紅茶と、クッキーを食べる時間を楽しむのでした―――
ご案内:「平民地区 カフェテラス」からシュティレさんが去りました。
ご案内:「まれびとの道」にアルヴィンさんが現れました。
■アルヴィン > 王都まで、もうさほど距離はない。
けれど、騎士はもう歩くことができなかった。力尽きるようにして鎧を鳴らし、腰を下ろしたところは、王都へと続くまれびとの道、その路傍の大木の根方だった。
途中、どこかの村に立ち寄り、身体を休めたほうがよかったのかもしれぬ。
が、大事はないと見てとったのが油断だったのだろうか…?
聖騎士は、病毒に関して驚くべき程の強靭さを仕える神より与えられる。
騎士もまた、まなじっかの病毒であれば容易に退け得ただろう。しかし、この度は何かが違っていたのだ。
無名遺跡の奥で出会った淫魔の類を倒した際、なんらかの毒素を吹きかけられたのだった。
即座に癒しの奇跡を自らに施し、その時はそれで事足りたのだと思っていた…が、遺跡を脱し、王都へと至る街道に歩を進める間に。
騎士の若く健康的な身体が次第に、どうしようもない熱に侵され始めてきたのだった。
騎士は、大木の根方に座り込み、かろうじて野営の火を熾した。
間に合わせのマントで鎧越しに身体をくるむ。
軍装を外すことすら今は、億劫だったのだ。
そして、澄み渡った夜空を見上げて、騎士は熱の籠った吐息を深く、長く、ついてゆく…。
ご案内:「まれびとの道」にシュネーさんが現れました。
■シュネー > 黒尽くめの馬?に跨り黒尽くめの風貌の見るからに怪しげで肌色も褐色と
おぼめしき風貌の女が大木に寄りかかる人影と野営の火の明りに誘われるように通りかかった。
頭にはぼろ布、鼻の上まで布を巻き付け目線の部分だけ布で覆われていないと
いうちょっと怪しいにもほどがあるな格好。見るかに丸腰に見えなくもないが、
隠しで何かしらは装備している。馬?から音もなくひらりと下りるとじりじりとその人影の方へと忍び寄る…!
■アルヴィン > 騎士の鍛えられた身体は、音もなく近寄る者の気配を察していた。病毒…であるのか否かも定かではない熱に侵された騎士の身体が、揺れる。
これが常の騎士ならば、そも、ここまでの接近を無防備に許しはしなかっただろう。
しかし、今の騎士にそれを求めるのは酷な事。
その接近を気取ることができたことすら、驚きに値することなのだから。
鎧ごと騎士をくるんでいたマントが落ちたのは、騎士が身じろぎをしたからだ。
熱に侵された指が剣の柄を、それでもしっかりと握って放さない。
鯉口だけをかろうじて切り、刀身が僅かに見えるところまでは鞘走らせたが…そこまでですら、騎士にはよほど力を必要としたのだろう。
うっすらと開いた瞼のその下から、熱に潤んだ蒼い瞳が黒い人影を見つめている…。
■シュネー > 暗殺者の様な身のこなしと気配の殺し方何よりも足音がない。
王都近くで堂々と犯罪をやらかす強盗団や山賊団もいるという治安の悪さも手伝って、
単体の暗殺者?も野営の明りに誘われる様に寄ってきたとでもいうのか。
腰に差していた暗器が鈍い光を煌かせ いざ飛び掛かって襲い…ってこなかった。
間が空く。
僅かに暗器を収めたかと思う動きをしたその黒尽くめの何かはごそごそとしてからその場にしゃがみ込み。
ぼそぼそっとした声でその騎士に問いかける言葉を投げかけた―
「…あんさん、アルヴァーハードやろ?」
布越しか否かぼそぼそっと判別しにくい魔法でも使っているのか声は前にあったのとは違う様な声音。
■アルヴィン > 「ぅ…、ぁ…」
うん、とも、ああ、とも。いずれともとれよう声は、その問いに肯う言葉を紡ごうとしたのだろうか。
けれど、騎士を犯す熱はそんな容易いことすら騎士に困難にさせていた。
うっすらと開いた瞼の下から向けられていた瞳。蒼い蒼い、夏空のような瞳が次第に焦点を取り戻してゆく。
若い騎士が確かめえたのは、金色のその瞳だけだ。
だと、いうのに。
騎士は何を確信したものだろうか。
問いかけきたその声へと、弱弱しくもにっこりと、微笑んで見せたのだった。
と、その時。
騎士の指が剣の柄を離れる…。
そして騎士は、一際熱い時意をつくや、そのまま背後の大木の根方へと、力なくその背を預けてしまう…。
■シュネー > 街中での格好とは違い完全に闇に紛れる格好だった女は、
返ってくる反応と喘ぎ声にも聞こえ何かを堪えて居る様子に首を傾げ
しゃがみこんだまま具に様子を窺っていたが、目線の金瞳だけが
煌く為特定しやすいというある意味致命傷さを孕んでいた。
女はにじりにじりと中腰で辺りを警戒しながら近づいていき、
馬を口笛で吹いて呼び寄せると、すくっと立ち上がり、鞍をごそごそとしたかと思うとふたたびしゃがみこむ。
またにじりにじりと近づき騎士の元へと極めて至近距離に近づくのだった。
顎下へと布をずらすと晒される女の顔。ニヨニヨとかはなくまじめな顔だ。
騎士の額や口付近、顔を近づけまじまじと覗き込む。手を翳したりもする。
「毒にでも当てられたん?…これ良く我慢できるね?」
顔色は宜しくはない騎士の見るからに悪そうな状態、『あの』症状に似ている気がしてて。
■アルヴィン > 背後の大木に背を預け、騎士は再び瞑目していた。
は、は、は、…という小刻みな呼気は、常のこの騎士にはありえぬことだ。
戦場で荒い息をするくらいならば、くたばってしまえ。
最も厳しく老いた師が騎士に仕込んだことのひとつ。
この騎士の息遣いは、滅多なことでは乱れはしない。
それが今、こうも露わに乱れ、弾んでいる。それは…女の見立てた騎士の容態の深刻さに通ずるもの、なのだろうか?
「…毒、では…なかろうかと、思うのだが…さて」
瞳閉じたまま。幾分息遣いを調えつつ、騎士はゆっくり、ゆっくりと時間をかけてそう囁いた。女には、その口許に耳寄せて初めて聞こえたかもしれぬ。であれば、その耳朶に騎士の吐息の熱も届いたことだろう。
聖騎士は、病毒に驚異的な耐性を有することを女が思い出したならば、これがいわゆる通常の病毒ではないであろうことが容易に想像ついただろう。そう、薬種によく通ずる女であれば…。
■シュネー > 騎士がどのような騎士なのかは覚えていない女は、騎士の息遣いが荒く
何かを堪えて暴発しないようにしているかのような状態を備に見てる。
ここが戦場であればこのような状態ではとっとと眠らせて後方に下がらせた方がよいかどうかだ。
現地では満足な治療は出来ないのが多く応急処置で毒がどうの呪いがどうのは
後方の安全な地で治療なりが一番なのだ。ここでは何ともしようがない。
「媚薬系列の催淫の魔法でも浴びましたん?体が極度に熱を帯びたり、
下半身が暴発しそうになってたり…淫魔とか悪魔とかが今際の際にやらかす攻撃にそっくり♪」
ふふふっと良く我慢できますわねぇ、と付け足す様に騎士の耳元に甘ったるしく囁く。
病毒にめったにやられないとしたら只の病毒ではなく魔法攻撃などの悪魔的な要素位。
つまり、単純に 通常どころではなく特殊な攻撃を受けたとしか。
■アルヴィン > 女の言葉は正鵠を射ていた。それはやはり、その見立てが正しかったということだろう。
けれど、剣の道に血道をあげて、それこそ色恋とは無縁に生きてきたこの若者には、それが媚毒であるということすら、まったく気づいていないのだった。
「いん…ま…?」
討伐の対象ではなかったが、今日の冒険で騎士は、出口へと向かう途次に数体の淫魔…サキュバスと遭遇していた。サキュバスと戦うのは初めてであり、今わの際にそのような攻撃をしてくるなどということも、騎士はまったく知らなかったのだ。
「…確かに、サキュバスならば…」
そう、応えることがもう、騎士には億劫げだ。
再び、澄んだ蒼い瞳が朦朧となり、熱い熱い吐息を騎士はつく。
この国の人々には信じかねることだろうが、騎士はこれまで文字通り剣と武の鍛錬にて精を散らしてきた。
己が身体が精を溢れさせんばかりに持て余すことなど、これまで知らずにいたのだから…淫魔のその媚毒は、これ以上ないほど騎士を苦しませることとなったのだった。
■シュネー > 図星か何かしら当たったらしい。大体こんな息遣い荒くて病毒に強い騎士がどこにいる。
媚薬でも盛られたか催淫系統の魔法を浴びちゃったかどっちしかないわ!と
…胸の内で突っ込んでいた女ははぁっとため息を吐いて色々な意味でこの騎士は禁欲生活だったんやなぁと。
「淫魔 サキュバスは女の方ね インキュバスは男の外見したほう。覚えてなくてもいいけど。」
ソロで討伐の厄介なことは今日のような状態に陥ると一人ですべて対処しないとならない事。
複数なら催淫や魅了に強い僧侶とか魔法使いを伴う事が多いがこれが単体でなると…。
「対処方法は一つ。しっぽり抜きなさい。」
朝までしっぽりすればすっきりなるわ!、と騎士にある意味非常に酷な事を告げる女。
でもここまで朦朧となっているのであれば 色々と敏感のではとそっと騎士の手を擦って様子を窺う…!
■アルヴィン > 幸か不幸か、女のその言葉は騎士にはもう、届いてはいないのだった。
持て余した媚毒と、体内に横溢する精気の豊かさ強さとが、逆に騎士をここまで追い詰めることとなってしまったと、そう言える。
女にとっては、ここまで媚毒を体内に溜め込んだまま、色事に走らなかった者を見るのがそも、初めてであろう。そしてまた、ただただ耐えるということが、これほどに人を苦しめるという、この国では滅多に見られないよい症例をみたことにもなるだろう。
とまれ…。
女が触れたのは、騎士が火を熾すために籠手と手袋とを外した右手だ。その手指に触れた刹那、明らかに騎士は眉根を寄せた。そして、一際濃く熱い息をつく。
ぴくり、指が動いて、反射的に女の指へと触れようとしたのだろうが、それはやはり媚毒のせいか、ひどく緩慢なまま…。
■シュネー > 息も絶え絶えの熱を帯びた息を吐き出す騎士の苦しみよう。
それほど剣に行き修行に慢心し 色恋や女に溺れないような只管
禁欲生活をして来た事が仇となり苦しめていると見える。
それはそれで色恋に溺れるより身を引き締めるのなら良いのだが
此度の媚毒は思いのほか騎士にとってとんでもないことになっている。
「ここは外や テント作って中できっちりとねっとりとしっぽりと治療する ええな?」
ざっくりとそこまで思った女は 騎士が女を知らぬと薄々と思いながらも治療の為にを第一に暴発しない様に?
魔法で二人の姿がすっぽりと隠れるようなテントを作り上げると、
外と中を隔てる布をきちりと閉め― とてもじゃないが人に見せられないような熱烈熱心な治療を始める―!
■アルヴィン > 幸か不幸か、やはりその言葉は騎士には届いていないのだった。
媚毒をうちにため込んだあまり、すっかりと意識まで手放してしまった騎士は、当然ながらこの夜のしっぽ…もとい、手厚い看護?にナニをされたかなど、覚えているはずもなく…。
とまれ、翌朝にはなぜかすっきりと全快し、その傍らに見知った顔が寝ていたことに、それはもう驚き慌てて大変だったとか……………。
ご案内:「まれびとの道」からシュネーさんが去りました。
ご案内:「まれびとの道」からアルヴィンさんが去りました。