2020/02/09 のログ
ご案内:「平民地区 練遊館」にトルテさんが現れました。
■トルテ > (暇を持て余す貴族たちの社交場の中に、『錬遊館』と呼ばれる施設があった。広々とした施設内に置かれる器具は衛士や騎士達が身体を鍛えるために用いる物と同様で、しかし、そこを利用する客層には女性客も多く、汗臭く閉鎖的な雰囲気もある練武場とはまるで異なる華やかさを有している。そんな健康的に汗を流せる社交場が、貴族位を持たぬ商人や生活に余裕のある平民なども利用できる場所に建てられたと聞きつけて、運動不足を主因とした駄肉の気になるお嬢様も足を運んでみたのだけれども……)
「ふん…っ、む、ぎゅぎゅぎゅぎゅぎぅぅううう~~~……っ!」
(新種の小動物の鳴き声の様な呻きを漏らし、ぷるぷるとその身を震わせているのがまさにそのお嬢様。気合を入れ過ぎて急角度の腹筋台に横になり、5度の身起こしを終えた6回目でもうこの体たらく。肌にぴたりとフィットするリブ編み素材の黒色ハーフタンクが露出させたお腹周りはシミ一つない大福めいた餅肌で、お嬢様的にはそれこそ必死に力を入れている今とて「あぁ、あの辺一帯に腹筋があるんだろうなぁ…」程度の凹凸を形作るだけ。戯れにひょいと手を伸ばして摘まんでみれば、ふにゅんふにゅんとマシュマロの様な柔らかさを堪能出来てしまう事だろう。グレイのスウェットパンツはダボっとしたシルエットと、その下でぎゅっと恥部を押さえつけるアンダーショーツの締め付けのおかげでふたなりペニスも目立たず、後頭の高い位置にて括ったポニーテールも相まって、普段のトルテとはまるで異なるスポーティな印象を与えているのだけれど、お嬢様の運動不足っぷりはやはり何も変わらないらしい。)
「――――――………ッだうぅう!」
(半分ほど身を起してレーサーバックの背筋を軽く見せた後、ついに力尽きたお嬢様の身体がフェイクレザーの腹筋台に倒れ伏した。その動きに合わせてぼふぁっと重量感たっぷりに撓んだ豊乳が、ひと房だけでもスイカ程はあろうかという大ボリュームでお嬢様の口元を覆って絶え絶えな呼吸の邪魔をする。)
■トルテ > 「―――……っぷ。 はぁっ、はぁっ、はぁ…っ、ふぅぅ…。 結構、がんばり、ました。これで、少しは、わたくしのお腹、も引き締まる、はずです」
(汗濡れた腋下を晒しながら呼吸を封じる豊乳クッションを引き下げ息つくお嬢様は、革張りのバーに引っかけていた足先を外し妙に危なっかしい挙措で腹筋台からもちもちの肢体を下した。豊乳を抑えながら見下ろすお腹はここに来る前と比べて心持ち引き締まったような気がするものの、そんなものは気のせい以外の何物でもない。とはいえそれを認めるのはあまりに切なく、お嬢様は自らの口にした気休めを無理矢理信じる事にした。こういうのは気持ちの持ち様も大事なのだ。……きっと。)
「お腹は少し休憩が必要ですけど、せっかくですから他のトレーニングも試してみましょう。二の腕とかお尻とかふくらはぎとか、もっと引き締めたい場所はまだまだありますし……」
(小さく呟いたお嬢様は、改めて気合を入れると他の器具に向かって歩いていく。その後、様々な運動に勤しむ物の、どれもこれも腹筋と同程度にしか続けることが出来ず、小一時間も立たぬうちに疲労困憊となったお嬢様はシャワーを浴びて岐路につく。そして「今日はとってもがんばったので、自分にご褒美を上げるべきですよね!」という、ありがちな思考のままにケーキ屋さんに寄って、練遊館で消費した以上のカロリーを蓄える事になるのだけれど、少なくともスイーツを頬張るお嬢様は大層幸せそうな表情をしていたのだとか。)
ご案内:「平民地区 練遊館」からトルテさんが去りました。