2020/02/01 のログ
ご案内:「王都マグ・メール 馬車のりば」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 夜にも近い王都正門ちかくの乗合馬車の乗り場にたどり着いたシェンヤンからの馬車。
シェンヤンからここまでの間に随分と数を減らし、王都で降りるものは少数。
その中に一人、フードの冒険者がまじっていた。

「っぁ…体いてぇ……」

荷物は少ない。
だが、狭く、揺れのひどい乗合馬車に数日。
長いこと揺られていれば体もこわばってしまう。大きく伸びをして周囲を見渡す。
懐かしの王都はあいも変わらずといったところか。
遠方での長期の依頼ということもあったが、どこかホッとしたような表情を見せる。

「(どっかで飯でも食わねぇとな…)」

少ない荷物を背負い直すと、大通りに向かって歩きはじめる。
長旅の合間、ろくなものをくっていない。

ブレイド > もとより冒険者の知り合いが多いというわけではないが
こういうときに声をかける友人もいないというのも笑える。
依頼内容も報酬以外は至って普通の調査依頼で、土産話があるわけでもないのだが
せっかくの長期依頼からの帰還だというのに一人で食事というあたり、自分らしいと言うか。

「(これから多少は人付き合いとかかんがえてみたほうがいいかねぇ…)」

などと考えるが、飯屋を探している間にでも忘れてしまうだろう。
ずっと一人で冒険者をやっていたというのに
今更愛想よくなんてできるわけもない。
なんにせよ、ミレーなのだから変に顔を広くするのも考えものだ。

「今の旬はなんだっけ…このへん…」

ブレイド > 雪の降るような時期だ。
温かいものがいいだろう。
馬車から降りる他の乗客も皆そろって大通りへと向かっている。
考えることは皆同じか。
狭っ苦しい幌馬車から解放されたのだから、狭っ苦しかったり妙に混んでる店はごめんだ。
かといって、まずい飯を食う気もない。

「(ひとまず肉なら旬もなんもねぇだろ…)」

結局は肉だ。
肉はすべてを解決する。

ブレイド > 日暮れが近い時間帯というのはにぎやかなのはどこも変わらない。
シェンヤンであろうが、マグ・メールであろうが。
行き交う人々のなかには依頼から帰ってきた冒険者の姿もちらほら見える。
自分もその中のひとりではあるのだが。
自分のように食事を求めるものも多いだろう。
単純に家路を急ぐものもいるだろう。そういえば、自宅にしていた廃屋はまだ無事だろうか?
いや、のぞみは薄いだろう。
状態のいい廃屋なんてものは長い間留守にしていれば、別の浮浪者の寝床にされるのが常…
つまり現状宿なしということになる。

「(日暮れ前について助かったな)」

明日は新たな拠点となる宿を探すべきだろう。
とりあえずは今日の寝床と飯だ。

ブレイド > このあたり…馬車のりばのそばは、宿が多く見える気がする。
というか、自分の見たことのない新たな宿がいくつか見える。
酒場兼宿などといった旅のものに優しい造りのものも。
適当に決めてしまってもいいか。
どうせ一夜の宿で、どうせ一人なのだし。
比較的空いている食事処をさがし、覗いてみる。

「じゃまするぜ」

宿も兼用しているなら今日はここでいいだろう。
適当に席に付き、いくらか軽食と酒を頼む。
それなりの賑わいはあるが、うるさいほどでもなく、悪くはない。

ご案内:「王都マグ・メール 馬車のりば」にシルクさんが現れました。
シルク > 「...」

いそいそと室内に入り、店内の様子を観察。お宿と思っていたけれど、飲食店でもあるみたい。せっかくだから何かつまもうかな。
何の気なしに、フードの男性の隣に座り。

「えっと、隣のお兄さんと同じの、貰えますか?」

と注文。程なくして提供された軽食と、お酒。...お酒?しまった。お酒を頼むつもりは無かったのに。

「...うえ。...ねぇ、お兄さん、これ飲む?間違えて注文しちゃった。」

グラスを口元へと運び、匂いを嗅いでみる。やはり独特の匂いがダメ。グラスをテーブルに置き、すす、と隣の男の人へ差し出して

ブレイド > 隣りに座った矮躯。
得に気にする素振りも見せず、酒を一口。
だが、同じくフードのその人物、同じものをと口にする。
知り合いか?いや、声の調子は聞いたことがない。
少し不審そうにとなりを伺うが…

「んぁ?同じもんっていっただろうか…
知らずに頼んだのかよ。ま、おごりってならいいけどよ」

更に声をかけられて少しばかり面食らった様子で。
だが、ただ酒と言うならそれはそれで断る理由はない。いただこう。

「あー、わりぃ。こいつに果実水」

だが、もらいっぱなしというのも気が悪い。かわりのものくらいは注文してもいいだろう。

シルク > 「お兄さんがお酒飲んでるの、知らなくて。えへ。うん、奢りだよ。」

小さく舌を出したのがフードから見えただろうか。少々勿体ないけれど、ここで対価を要求するのも悪いし。

「あぇ、私に?ありがと。お兄さん。」

なんて考えていたところに、お返しの注文が。有難く受け取り、渡されたグラスを傾ける。

「...お兄さんは何処からの人?お宿に泊まるの?」

黙々と食べ、飲むけれど。なんだか寂しいし、そして気まずい。適当にお話を振ってみる。

ブレイド > 知らずに頼んだのはいいのだが…
知らない男の頼んだものと一緒のものを注文するとは、なかなかにチャレンジャーなのか。
声に仕草、その小さな体。少女のようにも見えるが…。

「べつに。知らねーやつに奢られっぱなしってのも居心地わりーしな」

もらったグラスを引き寄せつつも、自分の酒を煽る。

「どこからっつーか、帰ってきたとこだ。
なげーことシェンヤンの方に仕事で行っててな。家無しなんで宿さがしてるとこだ」

質問には素直に答える。
知られても困りはしないし、話題としても無難だろうし。
問題はないだろう。

シルク > 「じゃあ、私と同じだね。私も家無し。
しぇんやん、って北の外国だよね?どんなお仕事で行ったの?やっぱ、歩きじゃなくて馬車で行くの?いいな。私も行ってみたい。」

質問を重ねる。見たところ、冒険者、かな?冒険者のお仕事で外国に行くんだ。もしかしたら、私も行けるかな。興奮から、少しだけ身を乗り出して。

ブレイド > 「ふーん、あんたも冒険者かなんかかよ。
他所から来たやつはだいたい宿住まいだろーしな」

少女?の身で家もないなどと、そこらの男に言うものではない。
この国では特に。
かどわかされて玩具にされてもいいのだろうか?
それを咎めて世話を焼くような間柄でもない為黙ってはいるが…。

「どんな仕事って…大したもんじゃねぇよ。冒険者の依頼ってやつ。
調査ってーの?長期間の仕事だったからついでで他にも色々やったけどよ」

少し興奮した様子。外とはいってもそんなにいいものではないが…

シルク > 「私も冒険者。新米だけどねー。
薬草摘みとか、そんなお仕事しかした事ないから。でも、魔物とも戦えるよ?あっ、明日、初めて荷馬車の護衛、するんだ。」

腰を捻り、マントを捲り、短剣等のささったツールベルトを見せ付ける。

「それでっ?どんな調査なの?魔物と沢山戦ったの?もっと聞きたい。」

好奇心を隠すことなく、更にお兄さんに向かい身を乗り出し。フードの中のお兄さんの顔をじーっと見詰め。

ブレイド > 「へー、ちっせーのにやるもんだ。オレも大して長いことやってるわけじゃねぇけどな
つか、護衛ねぇ…。護衛ってなりゃ荒事もあるかもしれねーしな。
初めてで緊張でもしてんのか?」

その手の仕事が初めてというのであれば、少しばかり不安になるのもわかる。
自分に話しかけてきたのもそのためか?
みたところ、仲間がいるようにも見えない。
一人で初めての護衛依頼ともなれば、心情的に心細くもなろう。

「地脈の流れっていうやつか?レイラインってやつか?その辺オレもよくわかんねーんだが…
ま、魔物とも多少はな」

自分と同じような格好をした新米冒険者に話すのは脚色なしの土産話。
それにしても…

「珍しい目の色だな、あんた」

シルク > 「緊張は、してるかな。眠くならないし。
荷馬車を襲うのは魔物だけじゃないでしょ?人を斬るのは、やだよ。やりにくい。」

頬を膨らませる。私が緊張してるの、伝わっちゃったのかな?だとしたら少し、恥ずかしいや。

「ちみゃく?れいらいん?ふーん。」

ちんぷんかんぷん。思ったより刺激的な話は聞けなそう。膨らんだ頬からぷぅ、と空気を吐き出して、乗り出した体もひきもどす。

「ん?そーかな?目の色なんて、あまり気にした事ないや。お兄さんの目は金ピカで綺麗。綺麗、というか、カッコイイ?」

顔を観察されてたと分かると恥ずかしい。慌てて目を逸らして、フードを深く被る。話をまたお兄さんの話へと逸らそうと。

ブレイド > 「ま、初めてってならしかたねーかもな。
あんたが言うように人を斬ることもあるだろうしよ。っていうか、そのほうが可能性たけーだろうな
だがよ、あんたも無事に終わりてぇってならやるしかねーだろよ」

頬をふくらませる仕草。まるで小さな子供のようで可愛げがある。
だが、野盗や辻斬り、山賊なんかには関係のないこと。
中には穴さえあいてればそれでいいなんてやつだっているくらいだ。

「地味な仕事で悪かったな。土産話にするには大したことなんてやってねーし。
それでなげー間むこうぐらしだってんだから、報酬がよくなきゃやってねーぜ」

硬貨の詰まった袋をどんと置く。
ここで出会ったもなにかの縁だし、この通り余裕もある。
食事をおごるくらいはしようと匂わせ。

「あー?はは、よせよ。あんた女だろ?ただでさえ無防備だってのにこっちがその気になったら拐われちまうぜ?」

侮っているわけではない。むしろ、警戒心のなさに驚く。

シルク > 「むぅー。がんばる。」

とは言うものの。本当に人を斬ることになったら、私はどうするのだろう。不安は拭えない。まぁ、お兄さんの言うように、やるしかない、よね。

「うん。地味ー。もっと、派手にドドーンって、おっきい魔物と戦ってるのかと思った。」

遠慮なしに不満をぶつける。けど、お兄さんの懐から現れた大袋に目線を奪われる。ジャラ、と音を響かせるそれの中身は間違いなくゴルドだろう。話の通り、相応の報酬は貰ってるんだ。

「ん?このお店、そんなに高くないよね?え、私、入るところ間違っちゃったり...?」

血の気が引く。慌てて手元のメニューを見るけれど、そんなことは無かった。ほっとひと安心。

「無防備じゃないよー?ちゃんと武器だってさしてるし。もし私の事さらおうとしたら、それこそさっきの話みたいに、覚悟決めて斬っちゃうんだから。」

女だろ?とは言うもののなにか関係はあるのかな?

ブレイド > 頑張ると口にはするが、不安を口にした以上
そのときになればおそらく…僅かであっても引いてしまうだろう。
やるしかない。だが、相手はその迷いはないのだから。

「派手に立ち回れりゃいいんだがな。オレだって一人でバケモン相手にできるってほどでもねぇ
日銭稼げりゃそれでいい。地味な仕事でも、あんたとオレのメシ代しはらってもまだ余る金があるんだからそれで十分だ」

初の護衛依頼。
新米冒険者だと言うなら選別代わりだとニヤリと笑う。

「へぇ、そりゃいい。それなら明日も安心だな。
この国は無防備な女は玩具にされて終わりだしな」

シルク > 「ん、奢ってくれるのっ!?」

元はと言えば私の手違いから始まった縁なのだけれど。大袋を出した彼の意図にようやく気付いて、目を輝かせる。

「そうだ、お兄さんの名前を聞いてもいい?また会えたらいいなーって。あ、また奢って欲しいから、じゃないよっ!?」

「そいえば、攫われるぞ、って他のお兄さんにも言われた。それに、私、前に奴隷にされそうな事もあったし。こんな子供で、力も無いのに。なんでだろ?」

ブレイド > 「初めての護衛依頼ってならな。
先輩らしく選別ってやつだ。こっちもそれなりに美味しい依頼のあとだしな」

懐は潤ったが、あまり使いみちがない。
これくらい…もうすこしいい店の食事だろうがおごったところでなんの問題もない。
桃色の瞳が輝くのが見える。
萎縮したり遠慮しないあたり、気は強いようだ。

「名前か?オレはブレイドだ。てめーはなんてーんだ?」

苦笑。
そのときおごれるだけの余裕があればいいのだが。

「力がなくても、女でありゃそれだけで価値があるってのがあるんだよ…」

意味がわかっていないのか?少し訝しげに。

シルク > 「やったっ。ありがと!せんぱいっ!すきっ!」

なんて、捲し立てて精一杯感謝の表明。贅沢をしにここに来たつもりが、思わぬタダ飯を得られた。

「ブレイドっ!ブレイドって呼んでもいい?私はシルク、だよ。」

「ふーん、男の人には無い価値なんだ?」
小首を傾げてみせる。どんな『価値』なんだろ?

ブレイド > 「好きなのはタダ飯だろーが。ま、いいけどよ。
オレも久々に帰ってきて一人飯ってのも味気ねーと思ってたしよ」

調子の良い少女の言葉に手をひらりと振りつつ笑ってみせる。
ウソはなくとも、ここまで正直だと笑ってしまうというものだ。

「おう、いいぜ?
変にさんだとかつけられたり先輩なんて呼ばれちゃ落ち着かねーしな。
よろしくな、シルク」

また出会えるとも限らないが…

「そりゃお前…男にもそういうことに使われるやつはいるけどよ…
まぁ、わかんねーならいいさ」

シルク > 「そんなことないよーっ、タダ飯も好きだけどタダ飯くれる人はもっと好きだもん。」

さらに調子に乗る。手を腰に当てつつ、ずい、と顔を近付かせて。

「うん、宜しくね。きっと、また会えるよ。私、カンだけはよく当たるから。
そういうこと?ふーん、へんなの。」

あまり思い出したくない記憶だけれど、私を売ろうとしたある人の言葉を思い起こせば、少し思い当たることはある。確か『幼くても発情する者はいる』とかなんとか?ブレイドの言うことの意味はえっちな事なのかな、と考えるけれど、聞いてみて、もし違ったら恥ずかしすぎる。この質問は心にしまっておこう。

ブレイド > 「そんくらい図太きゃ明日の心配もいらねーな。
帰ってきてまたあったら、今度はそうだな…成功祝いでおごってやるよ」

わかりやすいというか、小さな体相応に幼いというか。
だが、悪くはない。
きやすさが心地良いと言うか。

「そういうこった。
あんま気にしなくていいぜ?成功すりゃいいだけのことだしな」

彼女の考えは正しいのだが、こちらもあえてそこを言及することではないと濁す。
彼女を売ろうとしたものの言うことも正しく、かくいうブレイドもそういう気質を少なからず持っている。

シルク > 「やたー♪楽しみにしてるっ!」

成功祝い、と言うからには仕事を成功してから貰う物だけど、すっかり貰う気満々でよろこぶ。無論、『失敗』なんてしたらマトモな状態で帰れない、いや、帰れすらしないだろうけど。

「ふあぁ...はふ。ぶれいど、眠くなってきちゃった」

おおあくび。だからどうしろ、と言う訳でもないけれど、なんというか、兄が出来たみたいで甘えたい気分。彼の袖をぎゅっと掴んでみる

ブレイド > 「帰ってきたらな?
だから気ぃ抜くんじゃねぇぞ?」

喜ぶのはまだ早い。
失敗すれば、死ぬか、玩具か、売り物。
彼女も新米とは言え一人で冒険者をやり、護衛を負かされるくらいなのだから腕自体に不足はないだろうか…。
眠たげにしつつも、さっきあったばかりの男の裾を握る。
この無防備さは心配の種であった。

「はぁ!?…んだ…はー…宿代もおごれってのかよ。
ねだるのは一人前だな、テメーは…」

ため息一つ。二人分の代金を支払い、裾を掴む彼女の手を取る。

シルク > 「ん、違うのー...私が寝るまで、一緒にいて?」

寝ぼけまなこで彼の顔を見上げてお強請り。少しずつ靄のかかってくる思考では、寝る部屋が別々な事なんて頭にない。

ブレイド > 「……おまえなぁ…」

やはり無防備。
このまま襲われても仕方ない状況に自分から持っていくなんて。
あきれつつも、彼女のことばに頷くようにうなだれて。

シルク > 「...んう...」

ぽふ、と彼の膝に頭を乗せて、意識を手放す。呆れた声が聞こえた気がしたけれど、返事する気力も無くて。

糸の切れたように眠った私は、ブレイドへの迷惑なんて考えもせずに幸せそうな寝息を吐くのだった

ブレイド > 「…おっさん、部屋…」

こうなってしまっては放っておくこともできまい。
結局は彼女の言うとおり一緒にいることになってしまったわけだが…。
いや、寝たあともなのだが。

「…ったく…」

ご案内:「王都マグ・メール 馬車のりば」からシルクさんが去りました。
ご案内:「王都マグ・メール 馬車のりば」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「薬屋のテント」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 王都の住宅街と市場を挟む路地、空き家や空き地が並ぶ区画に、
ちょこんと設置された小屋ほどのテントからは、薄桃色の煙が甘い匂いとともに漂っている。

幼い少年が店として構えた其処は、子供のお遊戯でひらかれたお菓子屋さん…などではなく、
王都から許可を得て、冒険者や魔道具屋などにも薬品を提供する、れっきとした薬屋である。

テントの天幕をくぐって店内に入れば、民族調の絨毯やタペストリーに彩られた4畳半ほどの店内に、
無数のビーカーや薬瓶、不気味なものから奇麗なものまで、
動植物が干してある独特の景観が広がり、
その中央のカウンター・テーブルにちょこんと座った幼い店主が、
出来上がったばかりの桃色の液体を、蜂蜜をちびちび舐める子供のように指先に乗せては味わっていた。

「ん、…んんー… おいしいといえばオイシイ…んだけど、
あまくすれば、いいってもんでもないよね…」

本日、開発したのは苦味の強い体力回復を、甘く摂取できるように工夫した代物。

しかし、「美味しすぎる」ことが仇となり、少量でも十分に体力の全快がみこめるものを、余分に摂りすぎてしまうのでは?
という問題点に気づき、どうしたものかと思案しながら、
試作品たる甘露を「処分」している、

とっくに体力気力の上限を超えて回復してしまいながら、実によろこばしそうに。

ご案内:「薬屋のテント」にマリアージュさんが現れました。
マリアージュ >  
気軽な足取りでお散歩‥‥ではなく、本人はお仕事として巡回しているつもりのきちんと男装しているつもりの少女。男性用の騎士服の上着にスカートを軽くゆらして、お店を覗いたり、途中で休憩と気の向くままです。

ふと、漂ってくる甘い匂いに小さなお鼻をぴくぴくとさせて、匂いをたどって路地へと。そんな行動だからよく迷子にもなるのですが。
見えてきたテントの中から匂いはするようです。

テントの入り口に近づくと、身体を傾けてひょこり顔をのぞかせまして。さらりと流れる銀色の髪、菫色の瞳をぱちぱちとさせまして。

「‥‥知らないお菓子屋さん?」

小さくつぶやきながら中を覗いてみるのでした。

タン・フィール > 鍋の煮える音以外の音…具体的には、
来客の時に出入り口の天幕から聞こえる衣擦れの音などには、非常に敏感な少年店主。
甘い匂いに誘われて訪れた、テントの内部を覗き込む気配に気づけば、
甘い甘露と化した薬の試作品を口内に含みつつ、ぱっと振り返って

「あっ… ええと、お薬、ご入ようですか??」

と、ケーキ屋やパン屋のような匂いからは想像もつかない、干した薬草やトカゲなどがぶらさがるテントの中。
そこは、よくよくテントにさげられた看板を見れば瞭然の、いわゆる「あやしげなお薬屋さん」の光景で。

「いらっしゃいませっ! ええと、騎士様? …傷薬や毒消しなら、いいもの、そろってますよーっ」

にっこり愛想良く笑いながら、屈託なく営業する少年薬師。

マリアージュ > 美味しそうな甘い匂いに、小さなお鼻をぴくぴく。
興味津々な様子でテントの中を、そして自分よりも小さな人影に目を向けて。
でも、声を掛けられると、あっ、と。少し遅れてお顔を隠してから。また、そ~と顔をのぞかせます。

「‥‥お薬屋さんですの? 大人の人、おりませんの?」

テントの中をきょろきょろと視線を向けてから、その笑顔に、安心したように笑顔になれば、のこのこと中に入ってくるのです。

「お手伝いしてますの? あっ、そうですわ。わたくし、騎士様ですの」

えっへん、騎士と言われて胸を張るのです。騎士らしい雰囲気はまるでないのですけど。

タン・フィール > 「うん、そだよ、お薬やさん。
ここはボク…タン・フィールのおみせ。
ちっちゃいけど、オトナの人に頼らないでやっていけてる、ちゃんとした店主なんだからっ」

と、簡潔に自分の素性を明かして、
薄い胸を張りつつ、これといって気を悪くした様子もない。
少年店主と騎士同士で胸を張りつつ、中を訪れた来客者を歓迎して

「へーっ、冒険とか、王都の護衛とか、してるの? なにか必要なお薬があったら、なんでもいってね!」

と、商品にする予定のない、蜂蜜のような甘い薬をちびちびお菓子代わりに舐めつつ、
相手のオーダーと要件を伺って。

マリアージュ >  
「わぁ、タンちゃんがお店しておりますの!」

店主だと知ると、素直に賞賛の表情を浮かべて澄んだ菫の瞳を大きく見せます。そして胸の前で小さく拍手をぱちぱち。

「え、えと‥‥そういうのは、もう少し大きくならないとさせてくれませんの‥‥もうっ、立派な騎士様ですのに」

お仕事の話、少し言いよどんで声を小さくしますと。不満そうに子供っぽく、その小さな桜色の唇を尖らせます。

「必要なお薬‥‥庭園のお花を元気にさせてくれるのかしら?。
 あっ、蚤取りとかも動物さんたちに必要かしら?」

そう呟きながら、店内に置かれているものを見てーートカゲからは微妙に距離をとるけどーー甘い匂いのする元へと視線をちらちらとむけます。

タン・フィール > 「うん、おねえちゃんの隊かどうかわからないけど…王都の騎士団や傭兵のヒトにも、いくつかお薬、提供してるよ。

…ふふっ、修行中なんだね、ボクもそうだったよ。」

と、見た目も実年齢も年下にも関わらず、これから修業を経て一人前になっていくであろう相手を見守るような、不思議な目線。
不満げな様子をなだめるように、彼女の視線の先の、手元の蜂蜜とスプーンを以って歩み寄りながら

「お花のお薬や虫よけのお薬も、どういうのが必要かわかれば、ぜんぜんつくれるよーっ。

あ! これ、たべてみる? 疲れてる身体を元気にして、ガンバらなきゃいけないとき、体力をもうひとふんばりさせてくれる、
あたらしいお薬の試作品なんだけど…」

と、蜂蜜タイプの精力剤。
体質によっては効きすぎるが、毒や後遺症のたぐいはないそれを差し出して。

マリアージュ >  
「おねえちゃん‥‥‥‥あっ、ち、違いますわ。わたくし、あの、男の子ですから‥」

大体子ども扱いされるので、年上扱い、そしておねえちゃんと呼ばれて、両手のそろえた指先で口元を抑えて、ちょっと嬉しくてじ~んとするのですけれど。
今は男装して立派に男の大人な騎士に見えるはず‥‥と、変装しているのをきちんと主張するのです。

スプーンが近づいてくれば、それに目がじ~っとくぎ付けです。

「あっ、よろしいですの?。
 あの、わたくし。マリアー‥‥でなくて、ケイン・コンラートと申しますわ」

遅れて自己紹介しながら、小さく唇をあけてあーんと。
食べるきまんまんです。
危険やお薬であることをまるで警戒しない、無邪気な様子なのでした。

タン・フィール > 「えっ…?あ、ああ、そうだったの? ごめんなさい、あんまりキレイだったから、つい…」

と、一瞬だけ、相手の下肢のスカート姿に視線を移して、
すぐさま相手の主張を鵜呑みにして誤ってしまうあたりは、商魂は別にしてまだまだお子様な少年薬師。

「うん、ケインさんだね、よろしくっ。
さっきまでボクが食べてたから、副作用とかはないハズだけど…
ヒトによってはカラダが元気になりすぎちゃうから、
食べ過ぎちゃ、だめだよっ  はい、あーんっ。」

と、相手を男として認識しようが女として認識しようがかわらずに、
相手の唇の前に強壮の薬蜜をひとさじさしだして…。

マリアージュ >  
男な大人な騎士ときちんと見えてるんだと安心して、ちょっとほっと肩の力がぬけます。
少し膨らんだ胸元や、手足の細さ、腰つきなどまんま女の子ですけど。

「そう、わたくし、ケインですの。
 美味しい? 
 元気になったら、速く走れたりしますかしら?」

そう言いながら、笑顔でさじをあむっと。口の中で舌先でなめとりますと。
その甘さにふにゃっと目元も緩みまして、とても幸せそうな笑顔を見せます。
むにゃむにゃとスプーンに舐める舌の軽い動きを伝えまして。

「--あ~ん」

綺麗になめとれば、食べすぎを注意されたのに。
もう一口と、目をつむって、少し体を前に倒して。
腰の後ろで両手を組みながら、ひな鳥のように小さくお口をあけるのです。

タン・フィール > 軽い違和感を感じつつも、10そこそこの年齢から見た、自身が見上げる背丈のおにいちゃん・おねえちゃんは、
総じて大人びて見えるもので…
少女めいた華奢さの自分自身を棚に上げて、
一口目をゆっくりと彼女の唇から匙を引き抜いて…

「うん、重いものも持てるし、脚もはやくなるし、スタミナもつくから長い間走ったりもできちゃうよ。

…え、もうひとくち? …だ、だいじょうぶかな…っ」

と、内心少し心配しつつも、そのあまりに無防備な、ひな鳥のようなお強請りのポーズと様子が楽しくて、
言われるままに、二口目を匙にまとわりつかせ、ねだられるままに与えてしまう。

さながら、餌付けを楽しむ無邪気な童子そのままに、
相手が望むならば、望むだけを与えてしまうだろう。

マリアージュ >  
ん‥‥くちゅ‥‥

唇の周りについたお薬も甘いので、小さな舌を出してなめとります。

「重いのも?。
 それでしたら、剣も振れたりできるようになりますかしら?
 あっ、大人になれたりするお薬とかは‥‥?」

おねだりしたら、もう一杯いただけます。
先ほどよりもゆっくりとなめながら、甘くておいしいくて、小さく体を身もだえさせます。
少し体の中がじんわりと暖かくなりくすぐるような軽く痺れるような感覚。
そらに、2杯3杯と欲しがるたびに、その感覚は強くなってくるのです。

「このお菓子、美味しいですわね‥‥!
 違うのもありますの‥‥?」

澄んだ菫の瞳をうるませ始めながら。
他にも美味しいのあるのかしら?、と。
徐々に腰を落とし始め、床にぺたんっとお尻をつけて床に手をおきまして。
顔を上げながら、かくりと首をかたむけさせるのでした。

タン・フィール > 「うん、ボクみたいな子供でも、結構な斧を振り回せるくらいチカラもちになれてたし…
もちろん、オトナになれるお薬もあるよ、これとかー…これ。」

と、気前よく棚から、彼女の思いつく成長薬を選別して目の前に置く。
先だっての薬の蜜の味や香りと相性が良いならば、さぞそれらの薬も美味しそうな、甘酸っぱい香りを漂わせていて。

次々と蜜を味わった結果、僅かに酔ったようにその場に座り込んでしまった相手に、
慌てて駆け寄って体を支えるように細腕を伸ばしながら。
男性と聞いていたにもかかわらず、その潤んだ瞳や仕草、声に、一瞬どきりとしてしまって。

「え、ええと、ほかにも、たっくさんあるにはあるけど…その、
あんまり飲みすぎたりしないほうが…いいかもって」

と、酔った相手を開放するように、倒れ込んだりしないように小さな腕で懸命に相手を支えつつ、
その手にある成長薬・媚薬からは、さながら桃のジュースのように瑞々しい甘い香りが漂ってしまっていて。

「…のみたい、の?…どうなっちゃっても、しらない、よ?」

と、確認するように訪ねながら、あえてその薬を遠ざけることはせず、相手の目の前に瓶をそっと差し出して。

マリアージュ >  
「わあ‥‥そんなに強くなれますのね‥‥。
 どのお薬‥‥?」

大人になれる薬、と聞いて。周囲を見回した後に、目の前に置かれたお薬をじっと見ます。
少し暖かくなった身体から漂うのは、花蜜をまぜたミルクのような、甘い体の香り。

「このお薬とかあれば、大人に‥‥」

そう呟きながら、へにゃっと浮かべる無邪気な笑顔。
支えられた体は柔らかく、力があまり入ってないようで。
小さくお尻をもぞもぞとさせたりしています。
尋ねられると、こくり、と大きく頷きまして。

「うんっ、飲んでみたいわ‥‥!」

期待するように、うるんだ瞳をきらきらとさせているのです。
既に、何か発情しているような様子に、そんな薬や媚薬がどう作用するのか。
どんな薬かと分かっていなければ、懸念を浮かべるようなこともないのです。

タン・フィール > じんわりと汗ばんできたような様子の相手と、悩ましげな声色、
少年の鼻孔を擽る蜜と乳を温めて煮たような香りに、
少年本人にも無自覚なうち喉が上下する。

彼女の前に、媚薬の小瓶と、成長薬の2種を差し出した後に、
飲んでみたいとの了承を得れば、こくり、と少年も頷いて…
先ほどがひな鳥への餌付けとするならば、今度はおおきな赤ちゃんに哺乳瓶で飲ませるかのように、

相手の首元を細腕で支えながら、口元に瓶を優しく触れさせて、ゆっくりと傾け、
相手が一口、二口と飲むたびに、優しく角度を変えて飲ませていく。

「これは…騎士さまのカラダを、もっと強くって…もーっと、いろんなことができる、オトナなカラダにする、お薬。
飲み込んだあとに、自分のなりたいカラダや、理想の姿を、しっかりと思い描いて…♪

…つぎに、このお薬を飲めば、もっと効き目が強くなるから…。」

と、囁くように耳元で呟いて…
後に飲ませた、媚薬の効能もある強壮剤は、マリアージュの心身に起こる変化や情動を、爆発的に加速させるだろう。
通常ではありえないような成長も、発達も、思いのままの、魔性の甘露。

マリアージュ >  
「――だめ‥‥?」

喉が上下する様子に、また首を小さく傾げさせて。
眉を下げて、おねだりするような表情を浮かべます。
頷いてくれる様子に、わぁっと、花が開くような暖かい笑顔を浮かべるのです。
支えられる首元をくすぐったそうに少ししてくすくすっと小さな笑い声をこぼしてしまい。

「ん‥‥」

こくり、こくりと飲んで動く細い首筋。
初めの甘い薬を飲んでも、まるで筋力が強くなったように見えず。
言われるままに、目を閉じて。
思い浮かべるのは母親の姿で‥‥。
耳にささやかれる声は少しくすぐったく。

「にゃぁ‥‥お腹の中、熱い‥‥」

ゆっくりと伸びていく背丈、膨らむ胸とお尻。
伸びたといっても、160㎝に届かないのですけれど。
胸の成長は明らかで、淡いふくらみだった胸元が押し上げられて、シャツのボタンがはじき飛びそうになってます。
数年ほど年をとった様子だけど、まだ10代後半ぐらいになる姿。
それでもほっそりしたスカートは、それほど腰回りは大きくならなかったのか。まだ履けてたりします。

「――なんか、きつい‥‥」

腰をもぞもぞとさせると、初めの薬と合わさってか。
強すぎるほどの媚薬な作用。
くちゅっと水の音がして、愛液の匂いがテントに広がり始めます。

タン・フィール > 「んーん、 …いいよ。」

と、少しだけ愛犬におあずけの指示と、それをよしとしたようなニュアンスの声色での承諾。
総じて、この少年薬師の薬は、摂取した本人の意思や願望で効能が増減する傾向があり、
彼女の身に起こる効能は、どれもが本質的には、彼女の望む、何かしら。

自分よりも背が高かったとはいえ、抱きかかえる腕の中でさらに大人のカラダへと近づいていく騎士の姿。
その男装の姿の凹凸がさらに女性らしい丸みとくびれ、豊かさを備えて、
小さな体は支えるというよりも、いっそ抱きしめるような姿勢になってしまって


「あはっ…うそつき、 やぽぱり最初に思ったとおり… ほんとうは、おねーちゃんだったんだ。

―――♪ …だいじょうぶ?… すこし…奥で、休んでいく?
…きつかったり、むずむずして、ガマンできないなら… いいこと、してあげる…♡」

と、支える腕を寄せて、小さな体を正面からピッタリと相手と密着させ、
くすぐったそうにする相手の耳元で囁いて…
湿る音に耳を傾け、わざと彼女に、テントを満たしていく愛液の甘い匂いを嗅ぐ鼻先の呼吸音を聞かせて。

マリアージュ >  
おあずけ、で。なんか垂れた耳や尻尾が幻視できそうな小動物な雰囲気。
よし、と言われると見えない尻尾が振られていそうです。

抱きかかえられたなかで、少しくすぐったそうに身をゆすり。
ミルクが混じっていたような体の匂いが、華やかな花の甘い香りだけに、少女から女性の匂いをまとうのです。
抱きしめられると、ブラのない胸、豊かになった胸の先が少しとがっているのを相手の胸に伝えてしまうのです。

「ちがいますわ?。わたくし、男の子です‥‥」

まだ胸が淡いふくらみの時ならともかく、豊かになった胸は性別をあらわにしているのですけど。
それでも主張するのです。
思ったのは、大人になった自分‥‥なので、10年ほどもすれば今のような姿になるのかもしれません。

「はうぅ‥‥なんか、お腹の奥が変な感じですわ‥‥。
 いいこと‥‥?」

目尻が少し垂れて優しげだった目も、少し切れ長に、少女の時に比べると大きくみせないのです。
服は明らかに小さくなり、おへそが見えてしまっています。
ミニスカートの裾も足らず、脚を彩るガーターベルトと、濡れて少し透けて無毛の秘部が見える白い下着を覗かしているのです。

「ちょっと休まさせていただきますわ‥‥」

と、相手の耳元にささやき返した声は、明らかに熱くなっているのです。

タン・フィール > 「ふぅん…? これでも。おとこのこ…?―――ふふっ、おもしろいっ…
うん、お腹の奥、むずむずってするんでしょ?
…それを、ちゃあんと落ち着かせてあげる。」

正面から抱き合った大勢のまま、ずり、ずり、とわざと身体を上下に揺らして、
相手の豊かになった胸元の突起と、少年の薄胸が布越しに擦れ合う。

少女性はそのままに、すっかり大人の女性へと肉体だけが変貌した相手を介抱するように、
小さなカラダで相手を抱きかかえたまま、ゆっくりと細い脚で立ち上がる。

さすがに、彼女の脚が浮くような持ち上げ方をするわけではないが、大人の男性のようにしっかりと支えになって、
熱に充てられた騎士の身体を力強く、テントの奥へ運んでいく膂力は、
それこそ味見していた強壮薬の賜物だろう。

…同時に、小さな体にも関わらず、その豊かな肢体を好きなように動かされてしまう感覚も、騎士に与えるかも知れない。

「…それじゃあ、こちらへどうぞ…。
楽にしてくれていいからねっ?」

わざと相手の皮膚や秘所、胸元や首筋を刺激するように、細い腕や幼い足腰が大切そうに相手を抱きしめながら何度も密着し、擦れる。
そのスカートから垣間見える白い腿や、股座の無毛の下着にも、
時折少年の腰や腕が触れ…

テントの、店内の奥…少年が寝所として使っているプライベートな区画へとゆっくり歩みを進めていく。
彼女を優しく敷布団のベッドシーツに寝かせるときには、
その肢体を傾ける最中に、少年の桃色の衣類の下腹部に、びん…と張り詰めた緊張が、相手の下腹や、下着越しの秘所に擦れて…

いたずらっぽく、ぺろんとそのシャツをまくれば、子供らしい可愛らしい形状の肌色のまま、サイズだけが大人びた肉の突起が見えて。

「ふふっ…おとこのひと、なら…これがナニで、
…どうしてこんなコトになっちゃってるか…わかる?」

と、幼さに見合わぬ、妖しい微笑みを浮かべて、ぷら、ぷら、と相手の眼前、鼻先や口元で揺らしながら、わざとらしく問う。

ご案内:「薬屋のテント」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「薬屋のテント」からマリアージュさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール貧民地区 路地裏」にユイキスさんが現れました。
ユイキス > (夕食を求めてふらりと外に出た帰り道。お腹いっぱい食べて、後は帰るだけ・・・そう、帰るだけ、のはず、だったのですけれど・・・。
気がつけば隣に見知らぬ殿方がいて。それがあれよあれよという間に私を囲むように増えていって、いつの間にか流されるように路地裏へ連れ込まれてしまって・・・その後はまぁ、お察しの通りに。
いくら魔術の心得が多少あったとしても多勢に無勢。そも、既に距離を詰められてしまっていて腕を捕まえられてしまっては力で叶うはずもなく・・・路地裏の奥で穢されて、しまって。

・・・それが、少し前。彼らも満足すれば私から離れていって開放されて。もうこのままここでぐったりして眠ってしまいたい程でありましたが、そういう訳にもいかず。歩ける程度の体力を取り戻し、彼らの姿も見えなくなればよろよろと身体を起こして壁に手をつきながら乱れた服装を直せる範囲で直し、よろよろと自宅への帰路を急ぐのです。)

・・・んっ❤

(けれど、彼らが残した爪痕はこの身体を蝕んでいて、未だ熱を残す身体が疼き、変な声が漏れてしまったり、とろり、と拭いきれなかった精液や愛液が足を流れていく感覚があるのです。
顔も赤く、汗が流れ・・・女の顔、というのを消しきれてないのも感じます。足も油断すればガクガクと揺れて壁を支えにしてどうにか歩けている、というのを感じます。 
家までは後少し。あと、少しではあるのですけれども私、無事にたどり着くことはできるのでしょうか・・・。)

ユイキス > (重たい身体を抱えながらもどうにかこうにかよたよたと夜の街を歩ききり・・・なんとか自宅まで帰り着きました。何事もなく。いや、ありましたけど。ただ・・・あれ以上の惨劇もなく。

シャワーを浴びて身だしなみをきちんと整えて・・・そうして、布団に包まって眠りにつくのです。あのコトは忘れましょう。そうしましょう・・・そう自分に言い聞かせて。)

ご案内:「王都マグメール貧民地区 路地裏」からユイキスさんが去りました。