2019/12/15 のログ
ご案内:「薬屋のテント」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 薬屋のテントの中。

ここ数日はどこかで自前の薬が評判にでもなったのか、なかなかの盛況ぶりと忙しさで、
棚に陳列していた薬草や薬品に限りが見え始めていた。

今日は一応は開店中としつつも、一日中、商品のストックを増やすための調合にいそしむ薬師の少年。


「オークの唾液に、マンドラゴラパウダーに、砂漠の岩塩…
あと、ハーピーの羽を…っ …ふ、 ぁ…ふぁ… ふぁっくっちゅ!!」

手際よく材料を鍋に投げ込んでいた最中、
細分化されたマンドラゴラの粉末が鼻腔をくすぐったのか、顔を鍋から背けつつの盛大なくしゃみ。

「ふぁ… あ、あれ、あれっ?? どこ?」

見失ったのは、これから投入しようとしていたハーピーの羽。

それはふわりとくしゃみの風で舞い上がり、少年の黒髪のてっぺんに見事着地を決めていて、
そんなことになっているなどと露ほども気づかぬ少年は、どこに飛んでいってしまったのかと、
それをキョロキョロ店中探し回っている。

タン・フィール > 「……う~ん… あとで、お掃除しなくっちゃ。
そのときにちゃんと見つかるかな…?」

頭に乗った羽はそのまま、さながら髪飾りのように耳の上に羽の根元が食い込んでいて、
初見の客人などは、そういったファッションとでも思ってしまわれそう。

在庫の薬を生成するために、様々なツボや瓶がとっちらかった室内を、後々なんとかしなければと思いつつ、
ひとまずは店頭に並べることのできる、
怪我の治療薬、風邪や疾患の抗体、毒消し、眠気覚まし。
魔物誘引剤、媚薬、下剤、即死防止薬と、ひととおりいつものニーズの商品を手際よく棚に並べていく。

「ふうっ… 特別なご注文がなければ、ひとまずはこんなもの、かな。」

ハーブティーでも飲んで一段落しようと、もう一つ別の鍋で湯を沸かして、適当な薬草を投げ入れ、煎じて飲もうと腰を落ち着けた。
徐々に、徐々に、テント内に…その外にも、コーヒーやお茶のような、
気分を鎮めつつ心身を活気づける匂いが立ち込めていく。

ご案内:「薬屋のテント」からタン・フィールさんが去りました。