2019/04/11 のログ
■ナイン > 志を、同じくする。 そういう意味では、他に言い様が無いだろう?
例え敵前逃亡を決め込むなんぞという、後ろ向きな代物だとしても――な。
(更に、笑う声が出てしまうから。からかい半分めいた物言いである事は、あからさまだろう。
その侭視線は更に這う。斯様な力強さが何処に在るのか、という腰周り。此方と同じく投げ出された両の脚。
――上から下迄一通りを目にしたのなら。再び今度は下から上へ。)
色々理由は有るのだろうけど。最後の一つ、それを聞けば。何よりも納得が行ったよ。
…此方も、だな。気にくわない部分が色々と在るし…それに。周囲の益になるのだとしても、私個人には……我が家には、得が有る訳でもないから。
いや、いやいや。これ以上なく率直な問い、のつもりだよ。
態々考え込まなくて良い、率直に、今脳裏に浮かぶ事でも。吐き出してくれれば良いんだから。
(それこそ。態々模範解答を探す事などせずに。彼個人の思考を聞いてみたかったのだ。
だから、教科書めいた答えが、直ぐ様彼の口から出て来た事には。些か鼻白んだかのように息を吐く。
とはいえ答えの最後辺りは。己と同じ考えだったのだろう。暫し移動の止まっていた視線が、再び彼の顔へと向いて。)
――――そうだな。損得勘定で言うのなら。戦争など、無駄に長引かせる事は無い。
利用価値が在る内に、さっさとこなして速やかに終わらせるべき物だ。…帝国との戦は。費用対効果が随分目減りしていたのだけど…
ここに来て、急に価値が戻って来たから。誰も彼もが、其方にばかり気を取られてしまっているのが、気に喰わない。
なぁ、知っているか?殿方にとっては、巡り逢った瞬間がどれだけ夢のようだとしても。
いざ結ばれて現実の中に放り出されれば。たちまち愛など涸れてしまう――という事が多々有るらしい。
この乱痴気騒ぎが終わる頃。この国は、何を思い出す事になるのだか――――
(あからさまに。目眩ましをされている、気がする。
戦勝祈願としては、この受かれっぷりは、剰りにも彼の国に寄り過ぎだ。
少女の方は。手前勝手な感想を吐き出す事も、躊躇わなかった。どうせ此処には、己と彼しか居ないのだから。
…寧ろ、二人きりという事を。今以てたっぷりと満喫中。
ぎしりと一度寝台が軋んだのなら。仰臥から半回転。横合いから触れ合える所迄距離が詰まれば。
伸ばす指先は、暫し、眺めてしまっていた場所…先程迄己を貫き、濡らし、熱を吐き終えたばかりの、牡その物へと。)
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 「…まあ、私達は軍人では無いからな。敵前逃亡ではなく、偶にはこうして熱をぶつけ合うだけの様な時間が必要だった。それだけの事だ」
クスリと笑みを浮かべながらも、己の身体を這う様な視線に僅かに瞳を細める。単に、男の身体等眺めて何か面白いのだろうか、という素朴な疑念を灯しながら、己も露わになった彼女の華奢な肢体に視線を向けた。
「…一族の意向や家風よりも、私個人の意思で大いに納得されるというのは複雑な気分だな。いや、別に構わないのだが。
―――思うところはある。私個人として、此度の件に望む事や、策を弄する事もある。だがなナイン。それを聞いて、一体どうするつもりだ?今は、互いに帝国の申し出について良識的な意見を共有する事が出来ている。それだけで、十分ではないか」
己としては、此度の件で融和派と反帝国派に生まれた亀裂は喜ばしいものであった。辺境で起こる反乱や、混迷を極める両国の国境問題を鑑みれば、王国は外交的に帝国に敗北しているのではないかとすら思う有様。
だが、それを忠言する事も無ければ、散発的な反乱に力を貸す事も無い。寧ろ、鎮圧に精を出す貴族達を煽り、武器を買わせる様に動いている。
――全ては王国の国力を削ぎ、現体制への批判を国民に抱かせる為。そしてそれは、彼女の理想とは大きく剥離したものであることもまた、理解していた。だからこそ、己の本心を聞きたいのか、と。それが既に彼女の理想に反するものであることを匂わせる様な言葉を、愉快そうに唇を歪めながら首を傾げるのだ。
「……国家の政治的な問題を、随分と情緒的に例えたものだな。さながら、王国は帝国という傾国の美女に溺れた愚王そのものか。
思い出す、という理性があると良いがな。延々と微睡んだまま、老人の様に枯れていくかも知れぬぞ?」
と、彼女が零した感想には幾分可笑しそうに笑いながら、横になったまま肩を竦める様な仕草をしてみせる。王国の上層部に期待などしていない、という様な口調と共に。
そんな仰々しい話題が飛び交う中。少女の身体が己へと近づき、その柔らかな手が未だ燻る熱を灯した肉棒へと触れる。
少女に触れられれば、肉棒は急速に宿す熱を高め、散々に熱を吐き出しながら未だ足りぬと謂う様に、少女の手の中で脈動するだろう。
「……あれだけ注いでやったのに、まだ物足りないとは。つくづく貴様も情欲に素直になったものだな。それとも、本当に首輪でもつけて、待てから躾けてやらねばならぬか?」
そんな少女の行動に、クツリと愉し気に笑みを浮かべながら言葉を紡ぐ。
煽る様な言葉と共に僅かに身動ぎすると、少女の手により強く肉棒を押し付けようとしていて。
■ナイン > 適材適所、という奴は。常々意識しているよ。私は、戦の矢面に立つなど出来ないし――公主を飼ってやる事も、出来ないしな?
(…まぁ、其方の嗜好もいけるのだが、それとこれとは別問題。取り分け相手が懸案の、帝国公主ともなれば。
冗談は別としても、今日の所は。熱を意識するのなら、彼とのそれだけで充分だ。だからこそ、彼の。男としての肉体を。視線の先に再確認。
始めは、そんなつもりで見ていた訳ではないのだが――屹度仕方ないだろう。精気に満ちた牡の肉体。己にとっては目に毒すぎる。
上と下とを入れ替えて、触れ得る距離で改めて。とっくりと視線を交えつつ。…その頃には。手慰みの悪戯が、彼の牡へと伸びているかと。)
それはまぁ――仕方が無いさ。私が、何より関わってきたのは。貴男の家でも、血筋でも無い。貴男自身なのだなら。
……そうだな。何と、いうか。……肯定して欲しいのかもしれない。いや、それこそ同志が欲しいのかも。
解るだろう?それこそ逃亡したくなる位。…熱に、貴男に、溺れてしまいたい位。脳天気な馬鹿共にばかり囲まれる苦痛という奴が。
だって、剰りにおざなりじゃないか。…魔導機械の件で疑われたから、弁解代わりに、公主達を差し出します?
これだけグダグダと腐らせ合ってきたのに、急に物解りの良い素振り等見せられたら。疑えと言っているような物だし――
寧ろあからさますぎて。疑心暗鬼と内部の不和とを抱かせる、その為に。ワザとやっているんじゃないか、だなんて。思えてしまう位だ…よ。
(ぐちりぐちりと、吐精の残滓に塗れた牡に、粘付く音を立てさせつつも。其方へは向かず、彼の瞳を向く侭の貌が。顰められる。
王国内で生じた亀裂。その数も深さも、充分に判ってしまう。内憂外患、結局再び、纏まる物も纏まらなくなってしまった。
お祭り騒ぎが、無事、単なる祭として終わったとしても。この亀裂を埋めるには、一体どれだけ掛かるやら。
己は。少女は、此の国を見限ってはいない。見捨てられない。
それこそ帝国の奸計に崩されるのも、魔族の暴威に滅ぼされるのも、到底見過ごせる物ではない。
…外枠たる国を維持する事は。即ち民を守護する事でもあるだろう。確かにそれは。少年のそれとは重ならない思想。
未だ、彼の野心を知る事の無い己だが。何処かで、違和感じみた物だけは、抱きつつあるのかもしれない…だからこそ問うてしまうのか。
同志と呼んだ、その関係を――何時迄。何処迄。続ける事が出来るのか、と。)
そうなるとますます問題だ。寝惚けた頭を好い加減、蹴り飛ばしてでも。起こしてやらないといけないか。
……期待出来ないからな、理性に関しては。精々それこそ、首輪を填めて引き摺ってでも。正道に引っ張り戻してやるしか、ない。
(先程から。老いぼれ扱いだか、家畜扱いだか。何れにせよロクでもないのだが…その位の荒療治は、必要ではあるまいか。
だから、止めなかった。問わなかった。彼が彼方此方へと武器を流している、内紛を煽っている、その事に関しては。
最終的な亀裂が生じてしまうのを、恐れるかの如く。真実を知るよりも、矢張り、熱に微睡んでしまおうと――それこそ。
否定してみせた筈の例え話に。少女自身が乗っている。)
――――引っ張り回されるのも、吝かではないよ。
貴男が。…ギュンター、貴男が率先して。先を歩いて。私に道を示してくれるのなら、……な。
(そして。その道行きが重なるのなら…とは。矢張り、口にしきれなかった。代わりにその唇は。下へと落ちて、彼の胸板を吸う。
手の中へと包み込んだ牡が。膨らむ。跳ねる。逆に己が手綱を握るかの如く、少々強めに、牡の幹を握り締め、揺さぶり扱き――
高まる熱を感じる程に。少女の意識も、熱に、悦に。偏っていく。)
大体。牝犬としての私の事は、躾けてくれるんだろう?
――っ、ふは、折角都から逃げて来たんだ。この熱に溺れに来たんだ。…未だ未だ、愉しもうじゃないか。なぁ?
■ナイン > 【後日継続】
ご案内:「ハイブラゼール ホテル」からナインさんが去りました。
ご案内:「ハイブラゼール ホテル」からギュンター・ホーレルヴァッハさんが去りました。