2019/01/05 のログ
ご案内:「ダンジョン」にヒルダさんが現れました。
ヒルダ > ダンジョンの通路、空中に突如光の粒子が集まる。
粒子同士が結合し、一瞬の閃光となって弾けると、そこに出現する人影がひとつ。
……それは、帯剣した剣士風の女だった。

「……私とした事が、テレポ―ターなんかに引っ掛かるなんて。ああもう、頭がクラクラする」

女は、眼底にこびり付いた眩暈を堪える様にかぶりを振って、光苔の繁茂した天井を仰ぐ。
単身ダンジョンに踏み込むくらいであるから、トラップ類に関する知識・心得はそれなりに有しているが、
時にはこうして、ドジを踏む事も有る。興味をひかれた物事が有ると、注意力散漫になりがちな性分は自覚していた。
今回は、探索中に奇妙な形のオブジェを発見して、思わず触れたらこの状況である。
冒険者にとっては避けられない事故だが、だからといって腹立たしい気分が収まる訳でもなく。

「さて、それで……どの辺りなのかしらね此処は。見渡す限り辛気臭い風景だけど」

独りごちて、小さく鳴らす。ついでに、サンダルのつま先で無機質な床を軽く蹴った。
床に対し不平不満を表明し、後は黙って歩き出すのみである。
この場こに留まっていても、事態は悪化する事は有れど好転は決してしないだろう。

ご案内:「ダンジョン」からヒルダさんが去りました。