2018/12/10 のログ
ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」にリスさんが現れました。
リス > 平民地区と富裕層の丁度境目の大通りにある煉瓦造り4階建ての大きな商店。
 トゥルネソル商会、マグ・メール店であり、今日も絶賛営業中。
 普段は事務室で書類の仕事をしているのだけれども、今は書類仕事を終わらせて、商店の裏にいた。
 商店の裏には、広い庭に倉庫などがあるのだけれどドラゴン急便のための、ドラゴンの待機所を作ってあり、そこに少女はいた。
 店のことに関しては、ミレーの店員達が上手に働いてくれるし、何かあれば呼びに来るだろう。

「最近は、どう……?なにか気になることはあるかしら?」

 ぽんぽん、と大きなドラゴンの頭を撫でながら少女は尋ねる。
 彼らの言うことが、考えることが伝わるようになり、コミュニケーションを取れるようになったからこそ、この仕事を開始した。
 何度が試しに仕事をしてもらっている、よくよくお願いした上でのお仕事なので、彼らも快く働いてくれている。
 だからこそ、なにかないか、というケアは大事だと思う。
 彼らは誇高い種族、本来であれば、ドラゴンライダーのように実力を認めた人間しか背に載せないのだ。
 そこを曲げてもらっているのだ、そのぐらいは当然であろう。
 彼らの話を聞き、彼らの常識を学びながら、返答に、それで大丈夫なのね?と確認をする。

「解ったわ、荷物にお弁当つけることにするわ。」

 お弁当というのは当然ドラゴンさんのお弁当である。
 牛一頭でいい?というのは彼らの大きさからしてのもの。
 頭を撫でながら、一体一体に話を聞いて回るのも、店長としての仕事だろう。

 ほかの店に関しては、家令や、メイドのドラゴンにお願いすることにしている。

ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」にゼナさんが現れました。
リス > 一体一体、彼らから話を聞くのは、無論情報収集もある。
 冒険者は、どんな所に行くのか、どんな物を欲しているのか。
 冒険者に向けた商品の品物がどんなものがいいのか、とかそういうものを考えやすくなる。
 あとは、どんなことをする人が居るのか、だ。ドラゴンのストレス軽減のためにはやってほしくないことはすぐに自分に報告するようにする。
 今のところは、冒険者もおっかなびっくりみたいで問題はなさそうだが。
 そのうち、慣れてくれば慣れてくるほど頭の痛いことをしようとする人が増えてくるだろう。
 そういうのが増える前にちゃんとルールの整備も必要ね、と考えるのが少女である。
 いろいろ聞きまわりながら、メモを取り、ドラゴンさんにお礼を言う。
 そんなことを繰り返し、一通りのドラゴンさんに、話を聞いて、それをメモしていく。

「まだまだ始めたばかりだし、情報の蓄積、必要よね……。」

 うーん、と軽くメモを眺めながら、少女は軽く後頭部を掻いてみる

ゼナ > 『オンッ、ワォンッ!』
不意に響く吠え声は近頃トゥルネソル邸でもすっかり馴染みとなった狼犬の物。草上をしなやかな足取りで駆けて来る彼は、栄養状態が改善されて近頃ますます大きくなった。ゼナに拾われてきた当初の肋の浮き出た痩せ犬の面影は最早無い。
そんな狼犬の後方、恐らくはショートカットしたのだろう。
木柵を乗り越えようと身体を持ち上げた娘が、引っ掛けた脚の付け根―――むっちりと肉付きのいい小麦の太腿と、そこに食い込むタイトなミニスカート、更にはその暗がりの奥にレース飾りも大人っぽいショーツの純白まで覗かせた姿勢で固まっていた。
ぽかーんっと口を開いた娘が見上げるのは立派な体躯の竜の姿。

お店の従業員で今や顔なじみとなったミレーの少女からリスは裏にいますよと聞き、そういえば店の裏手にはぽっかり開いた広場みたいのがあったし、公園で休憩中なのかな? などと考えていたため、柵を乗り越えた向こう側でいきなりドラゴンの凶相と対面して思わず固まってしまったのだ。
これが一般人であったのならば、悲鳴を上げて大パニックに陥ったかも知れないけれど、数人のメイドラゴンと生活を共にするゼナである。そうした醜態は晒さずに済んだ物の、パンツ丸出しでぽかーんっとしているのはそれはそれで十分に恥ずかしいかも知れない。ともあれ、そんな娘の片手がぶら下げる大きめのバスケットを見れば、時折気まぐれに行われるお弁当の差し入れに来たのだと言うことは分かろうか。

リス > 「あら?」

 大きく響く吠える声、視線をメモから離してみれば、そこには犬とは言えない大きさの狼犬が嬉しそうに走り寄ってくる。
 ドラゴンたちは何だ何だ、と視線を向けるも、狼犬とその後ろの女性を見ればああなるほど、と納得したのか警戒を薄れさせる。
 何気なく、ドラゴンたちはリスの家にも出入りするドラゴンでもあるし、その体には、、目の前の少女の匂いがたっぷり付いている。
 すぐに関係者とわかったので、安心したのであろう。
 持ち上げた首を下ろして、休む体勢になっている。

「ゼナ、何かあった?」

 ポケットにメモをしまいこんでトコトコと走り込む。
 転びはしないけれど、運動しているとは言えない動きはどこかおぼつかない。
 柵にまたがった状態で固まっている彼女、少女は下から見上げる形になるけれど気にした様子もなくて。
 固まっている理由は、すぐに思い浮かんだ。
 後ろにあるドラゴンたちであり、彼らはもう彼女への関心は失っていた。

「とりあえず、あの子達は大丈夫よ、ほら、ドラゴン急便を手伝ってくれてる子達だから。
 降りてきて、事務所に行きましょう?」

 足元に、かまってかまって、と擦りついてくる、狼犬の頭を、背中を撫でながら、ゼナを見上げて笑いかける。

ゼナ > たっぷり数秒は固まっていたゼナだったが、危なっかしい足取りで近付いてきた恋人の声音を耳にしてようやく石化が解けた。
動作の途中で止めていた下肢を動かし、一流冒険者の身体能力の高さを見せつけるかに軽やかに高い木柵から飛び降りる。風を孕んで膨らむ厚マントと薄茶のセーターの胸元でばるんっと揺れる豊乳はいつも通り重たげである。

「ほあぁぁ……。お店の裏がこんなになってたのもびっくりしましたけど、……まさかいきなりドラゴンと顔を合わせる事になるとは、予想もしてませんでした」

未だ消えやらぬ驚きを残す相貌があちこちキョロキョロ見回して、目の合ったドラゴン相手にぺこぺこと金の頭部を下げたりする。
最愛の恋人が近頃何やら忙しそうにしているのは知っていた。しかし、家ではあまり詳しい仕事の話なんかはしないので――――大抵ゼナが迫ってエッチなあれこれを始めてしまうため、そうした話をする余裕がない――――王都の一画で斯様な大事業が始まっていた事には心底驚かされた。

「――――あっ、えっと、今日もお弁当作ってきたので、リスにお届けですっ! えへへ、愛妻弁当ですよーっ❤」

たわわな双乳にむぎぅっと歪めつつバスケットを抱いて、小麦の頬をほんのり染めて、なにやらくすぐったそうに身を捩る新妻。リスの右側は狼犬が占拠していたので、こちらは彼女の左側に寄り添ってその細腕を腕に抱く。
押し付けられる乳肉の弾力に富んだ柔らかさと、ちょっぴり高めの体温がセーター越しにも彼女に伝わる事だろう。

リス > 「あら、ここにドラゴンいるのだけど?」

 固まっていた彼女が自分の声で我を取り戻した模様。
 確かに竜と急に会えば驚きもするだろう。
 彼女の言葉に、軽く笑いをこぼしながら少女は自分を指さして茶目っ気たっぷりに意地悪を言ってみせる。
 キョロキョロしている彼女、ドラゴンたちは頭を下げる彼女に視線を向けるのみ。
 挨拶と言わんばかりの行動はしないというか、頭を下げてくつろいでいたので。
 しっぽとかフルにしても場所が場所なので。

「わぁ。ありがと――――」

 お礼の言葉が途中で消えたのはぎゅうっと抱きしめられたから。
 柔らかな胸に包み込まれて、言葉が彼女の胸の中に消えた結果である。
 柔らかく、暖かな肌が寒空で冷えた顔に心地よい。
 こちらからも、ぎゅうと腕を回して抱きついて、頬ずりする。
 クンクンしてしまうのは許して欲しいかも知れない。

 ようやく顔を放す少女は名残惜しくて。

「あ。そうそう。
 ご飯食べたラ、ちょっと倉庫に行きましょ。

 グリムは……ドラゴン怒らせないようにね?
 そこで遊んでていいからね。」

 まずはご飯。
 嬉しそうに少女は彼女の手を引いて事務室へと移動する。
 別に着たいなら、動物禁止はしてないので、事務室に来てもいいけどと、言いながら手を引いて事務室へ。

ゼナ > 「―――――???」

恋人の言葉にきょとんと小首を傾げ、ぱっちりと大きな蒼瞳を何度も瞬かせるゼナ。そしてようやく彼女の言わんとする事を理解するも、やはりリスはリスであってドラゴン枠には入らぬ模様。
ちなみにアッシェもアッシェであって、ゼナの中ではドラゴン枠ではなく、愛でる対象となっていたりする。

さて、彼女の傍らハッ、ハッ、ハッ。と半開きの口からちょっぴり長舌を覗かせた狼犬は、黙っていれば少し怖いくらいの精悍さが嘘の様に、まるで上機嫌な笑みでも浮かべているかの愛嬌を見せている。
犬は飼い主に似ると言うけれど、グリムもまたゼナの悪影響を受けているらしく、女性の匂いを嗅ぐのが大好きという悪癖を見せ始めており、長い鼻先をリスのスカートに押し付けておしりの付け根あたりをくんかくんかしたりする。
そこに性的なあれこれは無く、単に群の仲間の体調におかしな所がないかを確認する行為なのだが、やられる方は普通に恥ずかしかろうと思われる。
そしてその逆側では、今まさにゼナがリスの首筋に顔を寄せ、鼻息でうなじを擽るかにくんくんすんすん匂いを嗅ぐという見事なコンビネーションを見せていた。

「はぁぁ~~❤ リスの匂いはやっぱり落ち着きますぅ❤ んちゅ❤ ちぅぅ❤」

更には匂いを嗅ぐだけでは飽き足らず、純白の首筋に数度啄む様な口付けを吸着させて、日向の猫の様に幸せそうな顔がスリスリと頬ずりしたりもする。
そんなゼナに対するリスもまた、似たような事をしているのだからもうバカップルといっていい有様だろう。それを見るのが竜ばかりであり、辟易とする人目が無いのが救いと言えば救いだろうか。

『―――ワウッ!』

リスの許しを得たのなら、グリムは早速傍らの竜の一匹へと近付いて『ワウッ、ワウッ! ウォンッ!』と彼を見上げて声を上げる。攻撃的な吠え声ではなく、何かしら質問でも投げているかの風情。
そんな愛犬の姿に頬を緩ませつつ、ぎゅっと密着したままのゼナは促されるまま事務所へと移動する。

リス > 「あ、ひーどーいー。」

 元は人間だし、気にしないのは嬉しいことだけど。
 でも、今は竜なのである、そんな不思議な顔をされるのはちょっと心外である。
 恋人枠の中にちゃんとドラゴン枠に入れてよー、と頬を膨らませてみせる。
 人間の姿なので、そう見えないのはわからなくもないのだけれど。

「あ、もう、グリム、おいたはめっ!よ?」

 スカートの中に入り込む鼻先。匂いを嗅がれるのは恥ずかしくて。
 でも、ゼナにしっかりと抱きしめられて逃げられない。
 くんくんすぴすぴと、鼻息がくすぐったくて。
 体調に悪いところはない、至って健全なのである。
 そして、もう一箇所。

「ゼナもー!?」

 ゼナに関しては自分も同じように匂いを嗅いでるし、おあいこなのである。
 ゼナとグリムがリスの匂いを嗅いで、リスがゼナの匂いを嗅いでいる。
 言葉にすればこんな感じ。
 首筋に当たる唇の感触にふぁぁ、と甘い声をこぼしてしまうけれど、それはそれである。
 まあ、いいか、と思ってしまうあたり、バカップルなのであった。
 グリムが、一匹のドラゴンの方へ行き、なんか鳴いている。
 本当に犬とか狼なのだろうかと、思うような子である。

「ね、ゼナ。
 今日のお弁当はなにかしら?」

 事務室へ移動すれば、事務室の中は暖かい。
 従業員たちのことを考えてあるから、店の中はちゃんと暖房完備なのである。
 外からつながる扉を閉めて、ちゅ、と少女の方からゼナの唇にキスをして。
 それからお弁当の中身を問いかけ、お茶の準備を。
 ご飯を食べるのに水分は欲しいし。

ゼナ > 「あはははははっ、グリム、ナイスですよっ♪」『わうっ!』

主従のダメなコンビネーションが、恋人の甘やかな体臭を愛でる。
ゼナもグリムも、なんだかんだ言いながらこうした甘えを許してくれるリスの事が大好きなのだ。
そんな一幕の後に狼犬と裏庭で別れて事務所へと。

「――――あ…❤ も、もぉ……ご飯食べられなくなっちゃうじゃないですかぁ……❤」

扉を閉ざした途端の口付けに、ドキッと豊胸の奥を跳ねさせたゼナは、こちらからもお返しの口付けで彼女の下唇を甘く食む。そのまま舌を伸ばしてぷっくりとした唇の合間から彼女の中に潜り込み

「ん…ふっ❤ ふ、ぅ……んちゅるっ、れる……あ、むぅ…っ❤ んっ❤ んんぅ……んちゅるぅう……っ❤」

『その気』になってしまうギリギリの所まで攻めるディープキスで彼女の唾液を舐め啜る。ねっとりと銀糸を引きながら唇を離せば、ぎゅっと重なりあい潰し合っていた互いの乳房が圧迫を緩める。
ちょっぴり乱れた呼気と、ほんのり上気した顔がしばらくの間至近距離から恋人の愛らしい顔立ちを見つめ………後ろ髪を引かれながらも抱き寄せた腰を開放する。

「―――――えっとですね、今日のも自信作ですっ! 露店で食べて美味しかったので、何度か通ってついにこの間レシピを教えてもらったんですよね。ちょっとピリ辛だけど、それがまた程よい刺激って感じなんですっ」

長椅子のリスの隣に腰を降ろし、ローテーブルの上に乗せたバスケットの蓋を開く。途端に立ち上る香ばしい匂い。
中に詰められているのは、薄く切った硬パンの間に、腸詰めと野菜を挟みチーズとソースを絡めて軽く炙ったボリュームたっぷりのサンドイッチである。それが大きめのバスケットの2段に渡ってぎっしりと詰められているのは、無論、ゼナも一緒に食べるつもりでいるからこそ。

リス > 「もー。大きなワンコが二匹もー。」

 そんな風に言うのだけれども、嬉しいし楽しいからいいのだ。
 絡み付いてくる一番大きなワンコと一緒に移動する。

「ん……んく……ちゅ……んんんっむ……。」

 口づけをしたら、お返しの口づけは濃厚に。
 優しく唇を食む動きに、とろりと入り込んでくる舌は口内をゆっくりかき混ぜて唾液を注ぎ込んで、舐めとってくる。
 じゅる、ちゅ、と音を響かせて唇が擦り付け合い吸いあって離れる。
 つ……と伸びる唾液の糸が垂れて落ちていく。

「ふふ、楽しみよ。すごく美味しいのね。」

 ピリ辛らしい。
 そういうのは食欲を増進させると聞いているし、ワクワクしてしまう。
 バスケットの中から立ち込める匂いに、わぁ、と軽く笑ってみせて。
 大量の食料に、目を輝かせるのだ。
 彼女の目の前に、紅茶をおいて、自分の前にも。

「はい、あーん。」

 サンドイッチをひとつつまみ、まずは彼女の口元へ。
 口移しの方がと思ったけどそれをすると、きっともう一つの食事へと移行しちゃうだろう。
 流石に今は我慢ね、と、笑ってみせる。

ゼナ > 「えへへへ、あーん……はむっ❤」

他者の目の無い二人きりを良い事に、彼女が差し出すサンドイッチに嬉々として齧り付く。狐色に薄く焦げ目を付けたパンが薄い表皮をパリッと割って、ソーセージの肉汁とソースの赤をむにゅりとはみ出させながらゼナの口腔を満たす。流石にできたての熱々ではないものの、それでも程よい温かさを保ったそれは豪快にかじりついても火傷の危険が無い。
「んんぅぅう~~…っ❤❤」と幸せそうに表情を緩め、むにゅ、もにゅ、としばらくの咀嚼の後に嚥下する。
唇端に付着したソースをちろりと覗かせた舌先で舐め取ったら、こちらも一切れ取り出して

「えへへ、リースっ♪ はい、あーん❤」

片手を皿として添えながら彼女の口元に差し出して言う。蒼眼の端をふにゃりと緩めた、それはそれは幸せそうな表情。隣り合った彼女に向けるその動作は、括れた腰を捻って豊乳を彼女の肩口に押し付ける様な形で行われる。
寄せた体躯がふわりと漂わせるのは、褥の中でいつも香るゼナの匂い。柑橘めいて甘酸っぱい、若い雌フェロモン。

リス > 「あーん。」

 彼女から差し出されるサンドイッチをパクり、とひと噛み。
 サクサクとしたパンに、たっぷりと滲む肉汁、ピリ辛のソースがアクセントでとても美味しい。
 確かに、一口二口、と止まらなくなる味なのは、彼女の腕を物語っている。
 もきゅもきゅ、もきゅもきゅ、と咀嚼して嚥下して。
 そして、最後の一口までパクリ、と食べれば、ちゅ、と彼女の指を口に含んでちろりと舐める。
 チュぽん、と音を立てて指を離してからパンで乾いた口を紅茶を飲んで湿らせる。

「ゼナ、あーん」

 自分が食べさせてもらったら次は。
 誰かが見れば砂糖吐いてしまうようなダダ甘空間。
 それとともに、感じる彼女の甘い匂い。
 誘っているような彼女のフェロモンに全理性を集中する。
 したいけど、それは家に帰ってから。
 でも、匂いを嗅いでしまうのはやはり、習性というかなんというか。
 甘い彼女の匂いは大好きなのだ。

「あ。」

 そういえば、と思い出した。
 彼女にプレゼントがあるということを。
 ちょっと待ってね、と言いながら、力自慢の牛のミレーの店員を呼んで、例のものを持ってこさせる。

ゼナ > 「んんぅ……っ❤ リ、リスってばぁ……❤」

他愛の無い指先への舌戯。それだけでぞくぞくっと背筋を這い上がる妖しい喜悦。恋人との戯れを交えた美味しい昼食は、こういった恋人同士のやり取りを夢見ていた戦士娘にとってはとてもとても幸せな時間なのだけれど、二人きりでしっかり防音の効いた密室にいるとどうしてもムラムラしてきてしまう。
それ故か、二度目の餌付けに対して向ける顔は

「はぁ……はぁ……ん、ぅ……っ❤」

そっと閉ざした金の睫毛が震える目元をほんのりピンクに染め、冬でもぷるんとした潤いを保つ唇を大きく開き、ぬめ光る口腔のピンクも妖しく見せつける様はもう彼女の逸物に奉仕しようとしているかの雌の顔。
あむっと咥えたモノは先程と変わらぬサンドイッチの味わいなれど、ぐちゃぐちゃと咀嚼されて舌に絡みつく感触は違う物を想像させて純白のクロッチにじくりと蜜を滲ませる。
食事は少し、ほんの少しだけ置いといて、ちょっとだけ、本当にちょっとだけ彼女とシちゃおうかな……と、浅ましいおねだりを口にしようとしたタイミングで

「――――ふぇ…っ?」

彼女が店員を呼び出すなら、かぁ…っと頬の赤みを強めつつ背筋を伸ばし、今の所はそれほど乱れてもいない着衣の裾をそそくさと正し始める。特にタイトなスカートから覗く小麦の太腿はきゅっときつく閉ざして、万が一にも恥ずかしい匂いが漏れない様にする。
リスと交わる際のゼナは殊更に乱れるため、時に事務室の防音を越えて甘声が漏れるし、ツヤツヤしつつもちょっと憔悴したゼナが帰った後は、匂いを嗅いだだけで童貞少年が射精してしまう程の淫臭が残っている。そのため、恐らくは店員達にもゼナがここで何をしているのかなんてお見通しなのだろうけれど。

リス > 「うふっ。」

 一寸ばかりの悪戯心と彼女への性愛が爆発した結果である。
 ムラムラしてやった、後悔はしていない。ちなみに、彼女は知らないみたいだけれど防音ではない。
 防音ではないけれど、それは気になるほどのものではないのだ。

「ふふ、ゼナったらえっちな顔。」

 可愛らしく、淫らに見える彼女の表情に少女は甘く笑い、じっと彼女の口の中を眺める。
 本来であればここにあれを挿入して……とは思うけれど。
 今はサンドイッチを差し出して、食べるさまを見る。
 それはそれで、とてもエロく見えるから、彼女の色気というのはすごいのだろうと思う。
 あと、発情しているのが、こぼれ落ちる蜜の匂いが感じられて。

「ほら、ゼナ。
 正式にアッシェからも認めてもらったのでしょう?
 だから、二人から贈り物。

 本当は可愛いものがいいかなと思ったけれど。
 冒険者だし生きて帰ってきて欲しいから……ね。」

 そういって、戻ってくるのを待つ。
 戻ってきたミレーの店員が重そうにして持ってくるのは、2mを超えた大剣。
 それと、上と下、一対のスケイルメイル。
 それが運ばれてきて、彼女の目の前に置かれる。

「可愛いアクセサリーは、また今度、ね?
 あと、エッチは家に帰ったら、しましょ?」

 ね?少女は笑みを浮かべて、言おう。

ゼナ > 「わっ、わっ、わわわわわっ!!」

サンドイッチの傍ら、頑丈なローテーブルの上に置かれた武具。
サプライズプレゼントに対する困惑と喜びに彩られていたそれが、すぐに戦士の色へと変化して息を呑む。
下手なマジックアイテムなどあっさりと越えるだろう性能を一瞬で看破した蒼瞳をじっと向けたまま、魅入られたかの如く伸ばした指が鎧の各部に触れて、持ち上げ、観察する。
そして、常人では持ち上げるのもやっと。武器として振るう事が出来るのはオーガ以上の巨人族くらいだと思える巨大剣の柄を握り、振らずとも感じることの出来る潜在能力に瞠目する。

「す、すっごいです……これ、鎧も、剣も………っ!」

大好きな玩具をプレゼントされた少年の如く、大きな蒼眼をいつにも増してキラキラさせて

「ありがと、リスっ! ありがとぉ、アッシェっ! わたし、とっても、とぉぉおっても嬉しいですぅっ!❤❤」

感極まってがばーっと彼女を抱きしめる。
アランセーターに覆われていてさえ豊満さの目立つ双乳に彼女の頭部を埋める様な熱烈な抱擁は、柔らかさの奥から強い弾力で押し返す感触と、谷間の奥で蒸れた強い体臭で彼女を包み込む。
そして乳肉に溺れる彼女のはちみつ色のつむじに何度も何度もキスを落とし、ゼナの覚えた感激の大きさを伝えるのだった。

「今日のエッチは、わたし、すっごくサービスしちゃいますねっ!❤ リス、大好きっ!❤❤」

リス > 「ふふ、両方とも竜の鱗がふんだんに使われてるわ。
 剣の方はアッシェの、鎧は私の、よ。
 貴女専用に作られているから、他の人には使えないわ。」

 アッシェも張り切ったみたいと、軽く笑いながら武器と防具を見る彼女を眺める。
 喜んでもらえたならいいわと、目を細めて、言葉を放って説明してみせる。

「ふふ、お礼……そうね、今度アッシェにもプレゼント送りたいの。
 二人で選んでプレゼントしたいのだけど、協力してくれる?」

 抱きついてくる彼女を抱きしめ返し、牛、と力を込めて抱き返す。
 柔らかな肉を押し付け合い、お互いの匂いをこすりつけるように頬ずりも。
 何度も唇が首筋にあたり、甘く悩ましく息を吐き出してみせる。

「サービスなんていらないわ?
 いっぱい愛し合いましょうよ。」

 求め、求められる。
 それがいいのだ、恋人同士の、睦みあいにサービスは蛇足よ、と。
 まあ、いっぱい頑張ってくれるという意味なのだろうから、いっぱい楽しんで愛し合いましょうと。

「ゼナ、大好きよ。
 これからも、よろしくね。」

 そう言って、こちらも首筋に強くキス。

ゼナ > 「リスの……っ! 言われてみれば、リスの匂いが……すんすん……❤ こっちはアッシェの匂いが……いや、流石に剣の方は金属臭でした……」

改めて持ち上げた鎧の匂いを嗅いで、恋人の匂いを感じて頬を緩めた戦士娘は、期待の眼差しで大剣の匂いも嗅ぐけれど、金属含有の多いそちらから第一夫人たる少女の匂いを嗅ぎ分ける程の嗅覚は持っていなかった。
それでも、大剣と鎧を大事そうにぎゅっと抱きしめ

「―――――あっ、え、と……その、ですね……」

抱擁へのお返しとばかりに抱き返してくれる彼女の身体をしっかり堪能していたゼナだったが、リスのお願いに対して不意に表情を曇らせた。
そしてなんとも言い辛そうな顔で蒼瞳を泳がせた後、一瞬すまなさそうな上目遣いを恋人に向けたゼナはそっと彼女の抱擁から抜け出すと、バスケットの端、クッキーでも入れられているのかと思われた紙袋を持ち上げる。

「実は、その……わたしも以前から準備してて、ですね……」

そうして取り出すのは二対の玉石。
親指くらいの大きさの涙滴型。光の加減で蒼とも翠ともつかぬ色合いに変化する宝玉が、一つは金の細い鎖に繋がれてネックレスに。もう一つは精緻なレース飾りの施された黒布のチョーカーとしてゼナの手のひらに乗っていた。
ネックレスはリスに、そしてチョーカーはアッシェのために準備した揃いのアクセサリ。
それはダンジョンの深層で極々稀に手に入る命精石と呼ばれる希少な宝石を、アダマン鉱粉のヤスリで時間を掛けて磨いて作った物。
生命の精霊の力を数十年、時には数百年掛けて蓄えたそれは、着用者が致命の一撃を受けた際に砕け散り、代わりに受けた傷のすべてを癒やすと言われる貴重な宝物。

「わたしも、リスとアッシェさんを驚かせたくって………えへへ。………受け取って、くれますか?」