2018/10/31 のログ
ご案内:「廃墟と化した村」にジーヴァさんが現れました。
ジーヴァ > 無名遺跡近くの小さな村。
冒険者相手に細々と食料や武具の修繕で食い繋いでいたが、
魔術師ギルド『アルマゲスト』と契約を結び無名遺跡に潜るときの拠点となっていた。

「……人が焼ける匂いってのは慣れねえな」

フードに隠れた顔を歪ませて、ジーヴァが呟く。
ギルドの書庫から本が一冊盗まれ、こちらに繋がる転移紋が破壊されたとメンバーが気づくのに四日。
王都の冒険者ギルドで護衛を募り村に着くまで二日。
連絡が途絶えてから六日後にギルドメンバーと護衛が見たのは、破壊しつくされた村だ。
一体ここで何が起きたのか、残された残骸と死体から乏しい証拠を漁るほかなく。
護衛の冒険者や傭兵たちと共に、今もこうして廃墟や運良く破壊を免れた近くの水車小屋で捜索を続けていた。

「それにしても許せねえのは本を盗みやがったクソ野郎だ。
 村を焼いたのもそいつだろうが……」

ボロボロに崩れた小屋の残骸を持ち上げ、灰にむせながら手がかりを探す。
まだ年若いこの身では、力仕事は少々無理があった。

ジーヴァ > 「死体が密集していて、生き残りが一人もいない。ということは村人を集めたのか……」

村の一番大きな倉庫を開けてみれば、焼死体が折り重なるように連なっている。
十数人ほどの小さな村、集めるのは難しくないはずだ。
何かの儀式のための生贄か、それとも別の理由か。

結局、この日見つかったのは大量の死体と残骸だけ。
野営の準備をして、長期間の調査に備えることとなった。

「どうして村を焼く必要があったのか?
 これだけが分からねえ……」

焚き火の前で少ない情報から静かに思考を重ねて、
下手人の思考を探る。本を盗んだ奴と、村を焼いた何か。
そして盗まれた本の中身。これらを繋ぎ合わせるにはしばらく時間がかかりそうだった。

ご案内:「廃墟と化した村」からジーヴァさんが去りました。