2018/08/22 のログ
ご案内:「レアン村」に芙慈子さんが現れました。
芙慈子 > ――――王都に比べ、涼しい山奥の辺境地。
東国情緒あふれる領主の屋敷には、本日一人娘だけが残されている。
正確には奴僕も数人いるのだが、あくまで領主家血筋に限った話。
ここ数日は外出を最低限に控えていることもあり、退屈しきっていた娘は客人を迎え、心を浮かせていた。
客人が村を知る顔馴染みか、娘の邪術に山中で迷わされ、導かれた者かはともかくとして。

普段家を取り仕切る母のいない今夜、客人とどう遊ぼうと、どうもてなそうと自由なのだ。
しかし酒を酌み交わすという行為はまだ許されておらず、宴に関しては奴僕と近所の大人に任せておいた。
遠くで客人を含めた大人が笑い、盛り上がっている声を聞きながら、客間で玩具を広げている。
玩具といっても少女にとっての玩具であり、実際並べられているのは怪しい薬液などの数々。
ちょくちょく王都を訪れては、コレクションのように買い溜めた。
その効果は本当に多種多様で、胃薬のような役立つものから、少々頭がトリップするらしい危険なものまで。
小さな香水瓶のような洒落た容器に移し替え、眺めるのが日課になりつつあり。
それらを順に人差し指で、ちょん、ちょん。つつきながら。

「あのかた、お身体は丈夫かしら。どれをためしてみようか迷ってしまう」

小娘、悪だくみ中。
込めているのが悪意ではなく、興味本位でしかないのが更にたちが悪い。

ご案内:「レアン村」にアシュトンさんが現れました。
ご案内:「レアン村」からアシュトンさんが去りました。
芙慈子 > 宴が盛り上がっている様子で、一時間ほどは休む気配のない大人たち。
その間にたっぷりと計画していた少女が、襖を開けた客人に向けた笑顔は―――実にきらきらと。

ご案内:「レアン村」から芙慈子さんが去りました。