2018/06/01 のログ
■ゼロ > 視線というものにはあまり慣れていない、そもそも、普段は戦場とか、良くて王城の警備、人の少ないところが多いか、敵意の視線が多い。
好奇の視線というのはほんのりむず痒くもなる。
普段はもっと別のことに気を回したり……で、気にしていなかったりもするのだ、飯とか飯とか飯とか。
ただ、呆っと誰かを待つということがあまりなかったので、特に視線が気になる。
公園は、まだ人通りが少ない、その辺の草むらで致してる方が多いから。
そんな風に思考が入り込みそうになってきたところに。
「ステラ……!?」
自分を見つけ、駆け寄ろうとする彼女。
急に足元をもつれさせて転びそうに、少年は慌てて腰を上げて、彼女の方に移動する。
その時には立ち直ってた。
「こんばんは、ステラ。」
彼女に向かい、挨拶をしながら……彼女の服装を見る。
すごく気楽な格好に見える。
■ステラ >
あ、だ、いじょうぶ。
(ひらひらと手を振ってへらりと笑って見せる。
脚も痛めてはいないようだ。)
こん、ばんは。
(ちょっと俯いて、スカートをきゅっと掴む。
変ではないだろうか。
脚はやっぱり出過ぎではないだろうか。
上に何か羽織るものも買った方がよかっただろうか。
彼の評価が気になりちらちらと何度か見上げるものの、やっぱり視線は足元へ。)
■ゼロ > 「ん、良かった。」
大丈夫だという言葉に柔らかな言葉を零す、コケる際はちょっと焦った。
彼女は運動神経は悪くなさそうだけど、見ると焦るものである。
「こんばんは、今日は可愛い服だね。
まだ、夜は少し肌寒いけど、大丈夫?」
服装の感想は似合っていると思う、でも、まだ最近は夜は冷える。
彼女の体の心配が先に来る。
なんか狐の耳が凄くピコピコしてるのが気になる。
感情と連動してるのかな、とかそんなことを考えたりもして。
「と、さて、ここにいても仕方ないし、行こうか?
どこか行きたいところあるなら、そっちを先にするけれど。」
なければ、とりあえず、僕の考えで動いちゃうけれどと首を傾ぐ。
■ステラ >
ぁ、ぅ……が、と……。
(可愛いと聞いて顔が真っ赤になった。
耳がぺたんと閉じて尻尾がブンブン振られる。
お礼を言うにももごもごと口が動くだけだ。)
――ぁ、私は、特に。
ゼロが、いきたいとこ、いくよ。
(希望は特にはない。
と言うか彼と一緒に歩いているだけで楽しいのだから。)
■ゼロ > 「わー。」
すごい反応である、耳が閉じちゃった、尻尾がすごく振られている。
モフモフ具合も相まって、ものすごくブンブン言ってる。空気がかき混ぜられているのが見えるくらいだ。
彼女が落ち着くまでしばらく眺めていることにしよう。
暫くしたら落ち着いた模様、自分の質問に返答が来る。
「そっか。
じゃあ、早速、行こうか。」
そういえば、寒いかどうかの返答も聞いていなかったし。
自分はよくわからないけれど、アクセサリーを売っている店にしよう。
買う買わないはともかく女の子はこういうの好きだったはず……という伝聞知識。
少年は先に歩き始め夜に開いている商店街に移動する。
■ステラ >
――あ、寒くは、ないよ。
(もう一つの質問に答えていなかった。
彼の後に続いて歩きながら、今更な答えを。)
ど、こ、いくの?
(商店街を歩きながら彼に尋ねる。
何か欲しいものでもあるのだろうか。)
■ゼロ > 「あ、良かった。」
寒くないという言葉に、少年は頷いた。
気を回しすぎただけかな、とそんな風に考えてしまった。
寒かったらもう少し厚着してくるか、とも。自分は……目立たないためだけのサーコートである。
「うん、この先にあるアクセサリーのお店。
デートとか、したことないからさ。でも、女の子を楽しませるならこう言うところが良いって聞いたんだ。」
正直に言う。
せっかく遊ぶのだから、彼女にも楽しんでもらいたいと思う。
必死に考えた結果である。
自分の趣味だけで言えば食事どころしか思い浮かばないし、食べたら帰るとかそんなレベル。
それはさすがに拙いだろう、必死に勉強した。
■ステラ >
(ちょっと肌寒いような気もしないでもないけれど。
だけど、そう言って困らせたくはなかった。
こういう恰好をしてきたのは自分だし。)
で
……ぇ、と。
(赤くなる。
体温が上がった気がする。
さっきまでちょっとひんやりするぐらいだったのに、今はぽかぽかしている。
嬉しいけど、恥ずかしい。)
■ゼロ > 「……あれ?」
彼女の反応がおかしい、あれ勘違いしたのかな?
もっと別の用事があったのかと思ったけど彼女は先ほど用事はないと言ってたし。
知り合いに聞いたときは爆発して死ねこの仮面野郎それはデートだと言ってた。
勘違いだったのか、それだとしたらとても申し訳ないとおもう。
とはいえ、強く否定していないし赤くなっている。
どうしよう、聞いたほうがいいのだろうか、聞かないほうがいいのだろうか。
…………
…………
…………。
今は聞かないことにしよう。嫌なら嫌だと………。
そう言ってくれる性格ではなかったということも思い出して。
どうしたものだろうと再度悩み始めたところで到着する。
「……あ、ここ。」
到着した店は、こじんまりとした小さめの店である。
少年の勉強の限界と言う所だろう、アクセサリーはあるけれど、装飾品というよりも、魔法の護符とか、タリスマンとか。
そういった身を守る為の装飾品の店であったりする。
指輪とか髪飾りとかあるけれど、装飾品専門店というわけではなさそうである。
■ステラ >
(彼の葛藤も知らず、こちらは一人で浮かれている。
彼がデートだと思っていてくれたことの嬉しさが次々と湧き出てきて、口をしっかり閉じていないと変な笑いが出てきそうだ。
俯いてにまにましているのが知られないように。)
わ、あ。
(着いた店はアクセサリー――装飾目的ではなく、加護の付いているような「アクセサリー」の店。
店頭に並んでいる様々なアクセサリーを見て興味深そうな表情。)
初めて、来た、よ。
なかなか、買えない、から。
(依頼の達成率が良いとは言ってもやはりソロ。
準備にそれなりの出費もあるし、時間もかかるので効率はさほど――と言うか、悪い。
なのでこういったアクセサリーの類にはなかなか手が出ないのだ。)
■ゼロ > 何も言わないので、ちょっとだけ様子を見ようとちらりと顔を向けてみる。
そこには――――
(うつむいてる――――!?)
やっぱり嫌なのだろうか、嫌なのかもしれない、すごくショボンとしてるように見えてしまう。
どうしようどうしよう。ちょっとここで辞めておいた方が良いのかもしれないどうしよう。
仮面の下で冷汗ダラダラな少年、ニマニマ笑顔に気がつかない。
「ああ、折角だし好きなの見ていいよ。
こういうのは、お店も少ないみたいだし。」
探せばあると思うけれど、そんじょ其処らにはあまり見ない。
声を弾ませ始める彼女の声音に、少し安堵の息を仮面の下でそっと吐き出しながら、どうぞと。
彼女はどんなものを好むのだろう、少年は仮面越しにアクセサリーを見る。
魔力とかが反応して見えるので本物かどうか、どれぐらい高い効果か、そういうのが分かるのが便利だな、と思いながら。
■ステラ >
(物珍しそうにアクセサリーを見る。
物理防御のお守りだとか、各種属性耐性のお守りだとか、魔物避けのベルだとか。
見たことのないものばかりで、なんだか楽しくなってしまう。)
――あ、ご、ごめん。
(ある程度眺めて、彼をほっぽらかしてしまっていたのを思い出した。
彼の方へ顔を向け、申し訳なさそうな顔。)
私ばっかり……?
(そこで何かに気付く。
ちょうど彼を挟んで反対側、装飾目的のアクセサリーの棚。
そちらにふらふらと引き寄せられるように。
見つけたのはただのチョーカー。
黒い革のベルトのようなタイプの、なんの効果も付いていない奴だ。)
■ゼロ > 「んや、いいよ、楽しんでもらうために、連れてきたんだし。」
アクセサリーを見ている彼女、やはり身を守りたいのだろう、防御効果のあるモノを中心に見ているように思える。
自分に気がついて、申し訳なさそうにする彼女に、パタパタと手を振って笑ってみせる。
大丈夫気にしてないから。
「ん?」
途中で言葉が切れる。
視線が自分からずれているので、振り向いてみせる。
それと同時に彼女が近づいていくのが見える。
黒い革のベルトのチョーカーらしい。
「それが、良いの?」
なんの効果もついていない、それが店にあるのはそういうことなのだろう。
ひょい、と手に取って。
「じゃあ、これにしよう。」
少年は首をかしいで問いかけてみる。
少しだけ、含んだ意地悪な声で。
■ステラ >
ぇ、ぁ、わ、悪い、よ……?
(見ていたものを取り上げられた。
それを追いかけるように視線を上げれば、白い仮面。
当然その顔は見えないのだけれど、声とか、仕草とかからなんだか。)
ぜ、ろ……?
(にんまりと笑っているような気がする。
困惑した声を上げるけれど、なんだかぞくぞくする。)
■ゼロ > 「エンチャント、二つ。」
こういう店で、魔力の全くないモノを売っているということはそういう事である。
気に入ったものがないときに、オーダーメイドする為のもの。
その分時間はかかるだろうけれど、それは仕方がないというものであろう。
袋ごと金貨を取り出してカウンターに置いてから、少年は言葉を店主に告げる。
そして、顔を彼女の方に。
「はい、注文。」
ニヤニヤしてると思う。
いや、絶対にニヤニヤしてる、口元がにやけてるのが自分でもわかる。
店主も視線をステラに向けて注文を待っている。
逃げ場はないと言わんばかりでもある。
この店にある品物と同じレベルのものであれば、できる模様。
二種類のエンチャントを選んでください、とメニューがそっとカウンターに置かれた。
■ステラ >
え、えんちゃ……?
(まごまごしている間に代金を払われてしまった。
しかもエンチャントを選べと言う。
視線から逃れるように顔を伏せ、出されたメニューを見る。)
え、っと、その、――、筋力、増加と……。
(とりあえず最近手に入れた武器を振るのが楽になると便利だろう、と一つ目を選んで。
もう一つは何にしようか、と考え。)
あ、の……、その、貞、操、を守れる、ような、のは……。
(小さな声で店員に相談。
彼に聞こえていませんように。)
■ゼロ > 小声の相談に、店員は、こくり、と頷く。
『少し相談をしてきます』
と、店主の声は、女性のもののようで、少年に断りを入れて、奥の部屋へと、ステラを案内する。
奥の部屋は工房となっているようで、チョーカーと、筋力エンチャントの用意を始める。
『貞操を守るといっても、物理干渉で守りますか?精神的なものですか?』
それによって、組み込む術式が変わってきますと。
物理的に守るのであれば、秘所の周囲に魔法の防御膜を張る方法が取れる。
精神的なものであれば、そもそも、自分と相手にそういう気分を起こさせないようにする、言わば反魅了の効果である。
貞操を守るというものがどんな物なのか、ちゃんと教えてくださいな、と店主は問いかける。
―――少年はその頃、自分の首元を隠すためのチョーカーもいいな、と品物を眺めていた。
■ステラ >
(店員に連れられて奥の部屋へ入る。
見たこともない設備が色々あって、ついきょろきょろと。)
――あ、え、っと、その、あの、彼、以外の、ひとに、されたく、なくて……。
その、ダンジョン、とか、潜ると、モンスターに、とかもある、から……。
(触手なんかを相手にしていると、繁殖のため以外でそういうことをされることもそれなりにある。
だから。)
物理、的な、ほうが、いいのかな、なんて……。
(俯いてぼそぼそと自身無さげな声。
そもそもそんな相談を誰かにすると言うのが既に恥ずかしい。)
■ゼロ > 『余り触らないでくださいね。爆発しないとも限りませんから。』
キョロキョロとしているステラに警告する店主、爆発しないはずだが、絶対ではない。
魔法とは不安定なものなのだ、何が起こるかわからない以上、警告しておかねばならない。
『なるほど、では、物理的なものがいいですね。
でも、過信はしないで下さいね、守り以上の力が加えられてしまえば、破壊されてしまいます。
時間が経つか、魔力を込めれば守りは回復しますけれど、ね。』
要求に対する返答と注意だけするのは商売だから。
店を構えればいろいろな客が来るのだ、深く踏み入るべきではないときは踏み入れないのがルールである。
『では、出来ましたら後ほどお届けしますから、送り先を?』
どこに届ければいいのでしょう、と問いかける。
■ステラ >
っひ。
(爆発と聞いてびくんと跳ねる。
いつかの「斧大爆発事件」を思い出して顔が青ざめた。)
あ、はい、そ、れで、おねがい、します。
(こういうことはプロに任せた方が良い。
一応冒険者の端くれなので、こういうことは任せるのが一番だと知っている。)
あ、あー、え、っと、……。
(工房の外をちらちらと。
一緒に来た彼はまだ店内にいるだろうけれど、ここからは姿が見えない。
出来上がったものを彼に着けてほしかったのだけれど、彼の家に送るのもなんだか違う気がする。)
■ゼロ > 『御免ね、さすがに今直ぐと言う訳には行かないのよ。
魔法使いのエンチャント、はすぐに効果が切れるでしょう?切れないようにするには、それなりの時間が必要なのよ。』
任せてくれるというステラに店主は微妙に申し訳なさそうに言葉を放つ。
出来合いのものには、彼女の望むような魔法の効果は無い。
そればかりはどうしようもないので、諦めてもらうか……
『もう一本買ってもらって、付けてもらうというのは?』
そんな代案。
付けて欲しいなら、出来合いの物で付けて貰えばいいのでは、と。
うちも儲かるし、と下心満載のお言葉。
■ステラ >
ぅ……。
(やはりすぐに、と言うのは無理らしい。
店主の提案もいいのだが、結局届いたら付け替えないといけない。
しばらく考え、)
――あ、あの、じゃ、あ、ちょっと、待ってて、ください。
(それだけ告げて工房を出る。
店内のエンチャント用の無効果アクセサリーの棚へ戻って髪飾りを一つ選んで。)
もう、ちょっと、まってて。
(彼にそれだけ告げて、工房へ戻る。)
あ、あの、エンチャント、は、これ、に。
(そうして店主にその髪飾りを渡そう。)
■ゼロ > 『―――?』
待っていてくれ、と言うステラに首を傾ぐ物の、代金は既にもらっているし、頷くことにする。
そして、工房から出ていく彼女の後ろ姿を眺めて。
「いいよ、納得するまで相談しておいで。」
まだ、時間がかかる模様。自分で効果を選ぶとなると、効果がいろいろあると悩んでしまうものなのだろう。
少年は、気にしてないから、と言いながら、あれいま髪飾り持ってなかった?と思う。
まあ、待っててということなので、自分でもさらになにか追加したくなったのかも、と考えることにした。
『ええ、構わないけれど……。
こっちはどうするの?』
持ってきた髪飾り、それを受け取れば別にまだエンチャントを始めてもいない、問題はないけれど、彼が選んでくれたそれはどうするのだろうと。
■ステラ >
ごめん、ね。
(彼のそばを離れる際、ぺこり、と頭だけ下げておく。)
これ、は、そのまま、もらい、ます。
(チョーカーの方は何もエンチャントをしないで置くことにした。
そもそもそういうつもりで選んだのではないのだから。)
これは、その、ゼロ――あの人に、つけて、貰いたい、から。
■ゼロ > 『――――』
そのまま貰い、彼につけてもらいたいという言葉に、ローブの女は少し黙る。
そして、ひとつ、頷くことにする。
『代金がもらえるなら、何も言わないわ。』
チョーカー……魔術的な記号として考えるなら、首を絞めるもの、支配の証。
それを考えるのは魔術師の癖なのだろう、野暮なことは言わないでおこう。
彼氏からのプレゼントだから、大事にしたい、すぐに身につけたいのだろうと。
――この国では、[そういう]趣味も多いだろうが全てではないだろう。
お客様のご要望にお答えしてこその、客商売だ。
『では、こちらの髪飾りに、エンチャント、内容は筋力強化と、貞操の物理的防御で、構いませんね?』
最後の確認として、問いかける。
そして改めて、送り先を確認して、相談は終わりとなろう。
■ステラ >
は、い。
おねがい、します。
(自分の住所を伝え、頭を下げて。
チョーカーを持って、店内に戻ろう。
髪飾りとチョーカーの代金を、エンチャント代と一緒に支払う。)
おまた、せ。
ごめん、ね?
(だいぶ待たせてしまった。
彼のところへ戻り、頭を下げる。)
■ゼロ > 『代金は、髪飾りの分だけでいいのよ。』
チョーカーとエンチャントの分は既にもらっているから、と、髪飾りの分だけ受け取って、残りは返す。
それなりに長い時間が掛かっていたのだけれど。
いろいろな魔法の道具を眺めていた、彼女ではないが、もっと防御力を上げるために何か欲しいところである。
しかし、今の装備を考えると付けるところがない。
マントとか、下着とかそんなレベルになってくるだろうし、どうしたものだろうか。
悩んでいたところ、彼女が戻ってくる。
「ああ、おかえり、ステラ。
ちゃんと決まったんだね。」
頭を下げる相手に、気にしなくてもいいよ、と笑いかけてみせる。
仮面の下で顔は見えないだろうけれど。
「終わったなら、行こうか?」
まだ何か買ったりする?と問いかけてみる。
■ステラ >
(チョーカーの分はエンチャント代に含まれているらしかった。
慌てて返された代金をしまう。)
う、ん。
――ぜろは、なにか、買わない、の?
(さっき髪飾りを取りに来た時もそうだったし、今もそうだったが、何か熱心に眺めていた。
何か欲しいものがあるのではないだろうか、と首を傾げて。)
――あ、わ、わたし、買ってもらった、し、お返し、しよう、か?
(あまり高いものは買えないけれど、とそのあとに続けて。)
■ゼロ > 「ああ、そろそろ、時期的に暑くなってくるから、何か欲しいなって思ってるんだけど。」
彼女は知っているはずだ、少年の首に書き込まれているアレを。
冬はマフラーで隠されているけれど、夏はマフラーは違和感が大きいし暑い。
首元を隠すスカーフとか、彼女と同じようにチョーカーでもいいかと思うのだけれども。
スカーフは服屋かな、と此処にはなさそうだ、と。
「そこまで大きいのがなくてさ。
それに、気にしなくてもいいよ、いつも、こっちに付き合ってもらってるばっかだし。」
前回も、前々回も。
彼女と体を重ねていたことを、少年なりに気にしていたりもする。
そのお礼、という意図でも、あった。
■ステラ >
そ、っか。
(確かにこれからの時期、スカーフでも暑いだろう。
とは言え、彼にチョーカーを買うと言うのはちょっと、と思う。
彼自身が買うならともかく、自分が買ってあげるとなると違う意味になってしまうし、そもそも自分が彼から買ってもらったのだから。)
じゃ、あ、次、服屋さん、いく?
(彼の顔――仮面を見上げながら首を傾げて。
サイズがないのなら仕方ないし、なにかエンチャントされているものをプレゼントするほど余裕があるわけでもなく。)
■ゼロ > 「ああ。
こういうとき魔法使える人が羨ましくなるよ、夏も冬も快適でさ。」
軽く笑い、冗談をこぼしながら肩をすくめてみせる。
そう、スカーフでも暑いことは暑いが我慢するしかないし、まあそれは、慣れたからいい。
とりあえず、彼女の提案に思考を這わせる。
「そうだな……ぁ。
確かに、何もなければ食事にしてたし。
劇場はこの時間はあれだし……。
かと言って………。」
彼女の提案。
実はデートコースは貧弱そのものだった。
時間も悪いとも言える。昼なら音楽とか劇をしているだろうが。
夜は基本性的な出し物。
食事が終わると、あとはしけ込むしかない、時間的に。
「そうだね。服屋、行こうか!」
首をかしげる彼女に頷いて、店を出よう。
服屋はそう遠くもない所にあり、すぐに入れそうだ。
店に入り、さて、スカーフはどのへんにあるだろうか、ときょろきょろ。
■ステラ >
魔、法……。
(魔法は自分も使えない。
魔法生物ではあるのだが、色々混ざり過ぎているからか、うまく身体の中で魔力を作れないのだ。
とは言え今まで不便と思ったことはないのだけれど。)
あ、……う、うん。
(店を出て呼び止めようと思ったのだが、不運なことに服屋はすぐそばだった。
呼び止めることは諦め、彼に続いて店内へ。
こちらも同じくきょろきょろ見渡し、)
――あれ、じゃない、かな?
(見付けた。)
■ゼロ > 「まあ、それは才能、だそうだし。」
少年の場合は、魔法力は何時も0である。理由は、彼の体の強化に常時使われているからである。
物理で何とかしてきた少年は、魔法に関しては完全に諦めていたので、軽く肩をすくめるだけ。
「……?」
何か言いたそうだった、あ、もしかしてさっきので疲れてしまったのだろうか。
ここから出たら、休憩を提案するのもいいだろう。
そして、店に入り、直ぐに彼女の声。
「あ、本当だ。
ステラ、すごいな、そんなに早く見つけられるなんて。」
見つけた彼女に、素直に感心しつつ、スカーフ売り場へ。
どんなのがいいだろうか、とスカーフを眺める。
大きめがいいなあ、と。
■ステラ >
才、能……。
(そういう言葉を聞いてしまうとちょっと落ち込む。)
た、またま、だよ――!
(ぶんぶんと首と両手を振って。
彼の後について歩く。
まだこういう店は、ちょっと怖い。)
赤、とか、似合いそう、だけど。
(彼の服装が黒と白なので、首元が赤いとおしゃれな気がする。
ただ彼は兵士なので、その辺の服装に規定があると無理だけれど。)
■ゼロ > 「聞いた話、だから。
ほら、俺は使えないからさ。
それに、ステラはもっといい能力あるじゃないか。」
体、変えられるんだろう?魔法がなくても色々なことができていいじゃないか。
その時その時で、最適なボディを選べるというのはすごい便利だと思うと、少年は笑う。
「センスがあるってことじゃないかな?」
たまたまと言うが、そういう物を見つけるのが得意ということだと思う。
慌てた様子の彼女に、軽く笑いながら、後ろについてくる彼女にあわせて歩いていく。
「じゃあ、赤にしよう。」
服装とか、きれればいい少年。基本は下着と鎧。
服のセンスを磨くことも意味がない、つまり、頓着はないのだ。
規定とかそういうのは聞いたことないし、赤が良いと言うのなら、それがいいのだろう。
洗い替えも含めて、数枚手にとった。
■ステラ >
う、ん。
あり、がと。
(褒められると、照れてしまう。
顔を赤くして俯きながらお礼。)
そう、かな。
ダンジョン、潜ってる、から、かも。
(ダンジョンの中はモンスターが潜んでいたり、罠があったり。
逆に人の目に付きにくいところにお宝が隠れていたりする。
そう言うのを見逃さない力が養われている、のかもしれない。)
いい、の?
(あっさり決めてしまったことに驚いて顔を見る。
拘りとか、ないのだろうか。
手にしたのも全部同じ色だし。)
■ゼロ > 「気にしないでいいよ。
だって、ステラのいいところだからさ。」
赤い顔をしている彼女、自分のいいところをちゃんと把握してくれてよかったと。
「ダンジョン、か。
俺も今度行かないとまずいかなぁ。」
ダンジョンは訓練先として指定されている。
しばらく入っていないことを思い出し、少年も行く事を考える。
ダンジョン自体は、そこまで苦には思っていないけれど。
「いいよ、ステラが選んでくれたんだし。」
大丈夫と、軽く返答。自分ではない彼女、服装を見ても服装のセンスがあるのは一目瞭然。
それなら大丈夫、と笑ってみせる。
■ステラ >
あ、ぅ……。
(ますます赤くなる。
褒められ慣れていないのだ。)
結構、大変、だよ?
(パーティを組めばそうでもないが、ソロで行くと結構きつい。
彼ぐらいの兵士であれば簡単かもしれないけれど、油断が一番の敵だ。
心配そうに首を傾げて。)
あ、そ、え、っと。
(服は選んでもらったもの、とは言えない。
とりあえず彼が良いと言うのならいいのだろう。
彼の後についていく。)
■ゼロ > 「それじゃあ、その時は依頼しようかな?
戦闘と、魔法的な罠ならともかく、物理的な罠は俺にはどうしようもないし。」
結構大変、自分も一人でアタックしている事が何度かある。
物理的な落とし穴で落ちて大変なことになったことも思い出す。
彼女の言葉に頷いた、彼女とともに行くなら一層安全だろう、と。
「じゃあ、これを。」
少年は反論がないことをいいことにスタスタと受付に行き買い物をする。
直ぐに買い物を終わらせれば、店から出よう。
「そういえば、さっき、アクセサリーの店から出る時、何か言いかけてたね?
疲れたなら、どこかで休む?」
店から出てから、彼女に問いかける。
休めるところといえば食事処か、さっきの公園のような場所か、連れ込み宿か。
連れ込み宿が出てくるあたり、この街に毒されてるともいえよう
■ステラ >
あ、う、ん。
(依頼、と聞いて一瞬落ち込みそうになる。
しかしよく考えれば依頼せずに一緒に、と言うのもおかしな話だ。
彼なりに気を使ってくれたのだ、と思うことにした。)
……。
(自分のセンスを信頼してくれている、と言うことだろうか。
嬉しいけれど、それで彼が何か言われたらいやだな、とも思う。
複雑な感じで支払いをする彼を見て、共に店外へ。)
――え、あ、そう、じゃなく、て。
えっ、と、その、これ……。
(疲れたわけではない、と首を振る。
そうして取り出したのは、先ほどの店で買ったチョーカー。)
■ゼロ > 「あ、嫌だったかな……?
ステラも、冒険者だからほかの依頼もあるだろうし、生活もあるだろうから。と思ったんだけど。」
さすがに、ただ一緒に行くというのは、気が引けたのだ。
彼女のことを拘束するのだ、こういうふうに街で遊ぶわけではないのだしと。
何か、言いたそうな返事だったので、問うことに。
気がかりあるなら聞きたいな、と。
「……あれ?さっきのチョーカー……。」
そういえば、彼女は途中一度店に戻って、髪飾りを手にしていたことを思い出す。
先程買ったチョーカーを見て、少年は彼女の方を見る。
仮面のチカラでわかるけど、エンチャントはされていない。
ただのチョーカー。
それの意味がよくわからず、チョーカーと、彼女の顔を交互に眺めた。
■ステラ >
あ、う、ううん!
ゼロの、依頼なら!
……いつでも、いい、よ?
(珍しく大声を出して。
が、直後にハっとしてあたりを見渡し、小さめの声で了承の言葉を。)
エンチャント、は、別のに、してもらって。
それで、あの、え、っと……。
(言い辛そうに、視線を動かしながら。
言うか言うまいか迷っていたけれど、)
――これ、ゼロの、手で、付けて、欲しいな、って。
(そうしてチョーカーを差し出す。)
■ゼロ > 「有難う。
その時は、よろしくね。」
報酬も弾むからさ、と大きな声で言ってくれる相手に、少年はお礼を。
「ああ、さっきの髪飾り、だね。」
先程取りに行っていたし、なんとなく判る。
なんで、そっちにエンチャントとしてもらいたかったのか、なんのエンチャントをしたのか、までは解らないけれど。
迷う彼女を眺めていた。
「ん。いいよ。」
差し出されたチョーカー。
それを手に取って、彼女の首に付けよう。
「……プレゼントとして買って、自分でつけるのは。
なんだか少し気恥ずかしいな。」
彼女の首にチョーカーをつけて感想を一言。
つけ心地、大丈夫?と問いかけ。
■ステラ >
う、ん。
(報酬は正直いらないのだけれど。
とは言え、彼から頼られたのが嬉しくて、にへらと笑いながらうなずいた。)
あり、がとう。
(チョーカーを渡し、付けてもらう間は大人しく。
首に巻かれたチョーカーを指でなぞり、幸せそうな顔。)
う、ん、だいじょう、ぶ。
これ、に、した、理由、あって。
(恥ずかしそうに彼の顔を見上げ、)
――首輪、みたい、だか、ら。
■ゼロ > 「じゃあ、その時は遠慮なく呼ぶから、よろしくね。
まあ、訓練にならないと怒られないようにしないと。」
ダンジョンアタックは少年の訓練の一環らしい、訓練にならないと怒られたらその時に考えないと。
軽く冗談めかして見せて。
「理由があって……?」
幸せそうに首輪の感触を調べている彼女を少年は眺めている。
気に入ってくれたようで少年も嬉しいが、彼女がこれを選んだ理由に視線を向けた。
「首輪……!?」
その発想はなかった。
確かに言われてみると、そういう風に見えなくもなくて。
いや、そう言われたらそういうふうに見えてきてしまう。
「首輪、して欲しかったの?」
赤い顔の彼女を静かに眺めて問いかける。
■ステラ >
う、が、んばる。
(彼の足手まといにならないようにしないと。
それまでに、腕を上げておこうと決心した。)
う、ん……。
(思わず俯く。
はしたない女と思われるのは怖い。)
ま、え、ゼロのもの、にしてくれる、って、言ってた、から……。
(だけど、彼のものになりたいと言う気持ちはもっと大きい。
恥ずかしさで死にそうだけれど、それでも彼の仮面を見上げながら。)
だから、その、証、が、ほし、く、て……。
(無理です。
俯く。)
■ゼロ > 「期待してるよ。」
頑張る、という言葉に少年はぐ、と握りこぶしを、心強いことこの上ない。
頑張ってくれるなら、それに答えないといけないな、と。
「………あぁ。」
この間の行為の時を思い出して。彼女の言葉を聞いて納得したような曖昧な声が溢れる。
彼女の言葉を思い出して、うん、とうなづいて。
「恋人とか、彼女、とかそういった関係……という認識、でいいのかな?」
普通は、恋人に首輪とかそういうのはプレゼントしないと思わなくもないけれど。
念のため確認のために聞いてみた。
俯いてしまう彼女、確かに、これも証といえば証である。
でも、なんかこう……背徳的なあれが強い。
ご主人様と奴隷とか、そんな関係の方の認識が強くなってしまうから。
■ステラ >
こっ。
(思わず彼の顔を見て固まる。
口をぱくぱくさせ、目がぐりんぐりん動き、手はスカートをぎゅうと握りしめて。)
う、ぇ、あ、や、その、え、わたっ、――
(硬直から解けたら今度はわたわたとせわしなく全身を動かし始める。
ぶんぶん手を振り、首を左右にぶんぶん振り、耳と尻尾もばたばた動いて、最終的にまた俯いて。)
――はい。
(消え入りそうな声が辛うじて出た。)
■ゼロ > 「―――――。」
仮面の少年は、大きく深呼吸をする、彼女の反応と、返答と受け止める。
なぜ、自分なのだろうか。
自分のどこがいいのか――――わからない。
彼女も自分の事をすごく低く見ているところがあるのはわかるし、それは放っておけない。
彼女の事は好きか嫌いかで言えば、好きである。
控えめな彼女、突飛な方法ではあるけれど、彼女からの意思表示でもある。
「――――すごくエロイよ?」
多分、きっと会うたびにカラダを重ねることをねだるだろう。
そして、自分の変態的な性癖を、押し出して求めてしまうだろう。
普段があまりそういうのを出さないから。出すときは激しくなる。
それでも、良いん――――。
いや、それは既に、前からも言ってることだし、彼女もそれは一度ではなく体験している。
「ステラ、俺からも付き合って欲しい。
それと。
首輪だけじゃなくて、ステラの中にも、しっかり証を注ぎ込まないと。」
少年は、彼女のことを抱き寄せ、問いかける
■ステラ >
ぇ、ぅ……。
(ますます小さくなる。
恥ずかしくて仕方ない。)
ゎ――あ、えっ、あ。
(抱き寄せられた。
鎧の固い感触。
でも痛くはないし、あったかい。)
……私、なんか、で、よけれ、ば――
(嬉しい。
心臓がどきどき鳴って、うるさい。
聞こえてしまわないだろうか。)
っ……。
(続けられた言葉にドキリとする。
まためちゃくちゃにされてしまうのだろうか。
それを想像しただけで、お腹の下の方が、疼く。
小さく、頷いた。)
■ゼロ > 「ステラ。
なんか、なんて言わないでくれ、それは、彼氏になった俺も、なんか。になっちゃうからさ。」
彼女の言葉に、直すように、もっと自信を持ってくれよ、と。
抱きしめた彼女を連れて歩き始める。
「大丈夫、ステラの、エッチなところも全部見せてもらうから。
それぐらい受け止めるぐらいの度量は持ってるつもりだしな。」
彼女の腰を抱いて、そのまま去っていこう。
適当な値段の連れ込み宿に二人は入っていく。
そのあとはどうなったのかは、二人の秘密となるのだろう。
■ステラ >
ぅ……ごめ、なさい……。
(彼の言う通りだ。
これからは、もうちょっと自分に自信を持つようにしよう。
……出来る限り。
たぶん。
きっと。)
う、ん。
ゼロ、の、すきに、して……いい、よ?
(そうして彼に抱き寄せられながら、抱き付きながら。
連れ込み宿で愛しあうのは、また別の話――)
ご案内:「マグメール平民地区 街中」からステラさんが去りました。
ご案内:「マグメール平民地区 街中」からゼロさんが去りました。