2018/03/16 のログ
■ノア > 「 ん、 と… 」
一度目は、何も知らぬまま別れ。二度目に、名前を知った。互いに干渉しない関係、というも心地いいけれど… 貴方の事を、もっと知りたいとも思っていたから
「 ………お邪魔 しても、いい ? 」
と、少し踏み込んでみる。食の好みに関しては これと言って苦手な物は無く、余程のゲテモノ系でなければ何でも食べられると答え。共に屋台を回り、あれもこれもと買い込んだなら
其の後は、 "部屋" とやらまで貴方に着いてゆき。どんな所に住んでいるのだろうと、歩きながら想像してみたりして
■イーヴィア > (どちらが良いかは、全て相手に任せよう。
だから、暫くの間を置いて、女が響かせた応えには、おう、と笑って踵を返し。
先刻まで見ていた串焼きだとか、焼き麺だとか、パンや、或いは甘味でも買い込めば
平民地区の一角へと向かって、真っ直ぐに進んで行くだろう。
其の方角には、街中でも一際目立つ大きな煙突が聳えている。
それが目的地だと、或いは途中で女にも気付けるかもしれない、けれど。)
そういや、御前さんはコッチに住んでるのか?
この間も王都の中で会ったしな、出稼ぎだってんなら違うのかも知れんが。
(ふと、其の道中、そんな世間話めいた事を問うて見るだろう
別に、応えたくないのならば、応える必要もないこと
其のときは、そうかい、で簡単に納得するだろうし、今までだってそうだった。
其のうちに辿り着くのは、一軒の店――ヴァルケス武器防具店、と掛かれた看板。
その、裏口へと女を誘導しては、取り出した鍵で扉を開き
中へと、誘導する、か。)
……ああ、裏口はそんな片付けてないんでな、そのまま、奥の階段を上だぜ。
(――店内の裏側、少し進めば、直ぐに階上へ続く階段が見える筈で。)
■ノア > 「 ん、実は… 割とこの近く。」
貴方に対し一歩踏み込んだ分、女も隠す事なく質問に答える。王都から随分と離れた場所で出逢った二人だけれど、実は、案外近くに住んでいた事が… 何だか可笑しくて、くすりと肩揺らし。
暫く歩くと、あの煙突が見える通りまで出た。この辺は、女もよく知っている。"部屋" と言っていたから、家ではなく宿だったりするのかな… とか。あれこれ想像をしている内に、辿り着いたのは ──
「 ………ヴァル ケス、武具 雑貨店… ? 」
家でも宿でもなく… あの、煙突がある店だった。店の看板と貴方とを交互に見ては、そういう事かと驚きつつ… 促されるまま、裏口へ。
「 お邪魔します。来た事ないけど… 何度も前 通ってた、 」
世間って狭いのね、と 笑う。指し示す先に見える階段を上がる。思いの外 荷物が重たくて、若干息切れしながらも 何とか最上階を目指して
■イーヴィア > 成る程なぁ…ま、出会い何てのはそんなもんだ、お隣さんなのに顔も知らなかった、てのも在る位だしな。
(王都は広く、其れだけの人々が住んでいる。
ならば逆に、辺鄙な所で出会った二人がご近所さんでした、何てことも
きっと、在り得てしまう事なんだろう、と納得したか。
ヴァルケス武器防具店…王都の騎士団や、冒険者に向けて様々な武具を揃える店。
界隈では多少名前も知れて来ただろうが、勿論、縁が無ければ其の限りじゃない。
来た事無い、と女が告げれば、そうか、と笑って頷きつつ。)
ま、俺は普段中に篭ってるからな、どうりで近所だってのに知らない顔なワケだ。
荷物、重いのか? ほら、貸しな。
(階段を上れば、店とは異なる住居めいた階を通り、更に其の上、ぽこりと飛び出した最上階に、部屋がひとつ在る。
途中、女が荷物を苦労して上げている様子を見れば、代わりに買い込んだ料理の包みを渡して
己が荷物を抱えて上に上がろうとするだろう、か。
扉を開けば、そこは決して豪奢とは言いがたい、落ち着いた部屋。
棚と様々な蔵書、いくつもの丸められた図面らしき物が立てかけられて
何と無く…作業者の部屋だと、想像出来るだろうか。
部屋の中央にはテーブルと椅子が設置され、テーブルの真ん中には酒瓶がひとつ)。
■ノア > 「 なんか、カッコイイ ね。」
ちら と見回した一階には、触った事のない専門的な道具や設備等が色々と並んでいた。鍛冶屋を… それも、自分の工房を持っていたなんて。また一つ 貴方の事を知り… 異性として というより 人として、素直に抱いた尊敬の意を言葉にした。
階段に息を切らす女に差し伸べられた "救いの手" には「 ありがと♡ 」と、喰い気味で甘え。荷物を交換した後は、随分と軽やかに最上階へ
「 ………ゎ、 すご い… 」
其処はまさに 職人の部屋といった風の空間で、 思わず子供みたいな声が漏れる。触ったり倒したりしないよう気を付けながら、興味深げに きょろきょろと辺りを見渡し中へと進む。
■イーヴィア > うん? ……はは、やりたい事をやってるだけさ、幸いにも今ントコは、上手くやれてる。
(――これでも、初めはもっと小さな店だった。
ひらひらと片掌を振って見せれば、荷物を壁際へと置いてやり。
棚や、作業用具などが置いてある場所にさえ近付かなければ
広さとしては問題無い程度の部屋の中は――逆に、物をなくしたら、相当な広さになりそうな。
椅子を引けば、女を招いて座るように促し、其の手に持っているだろう料理を
テーブルの上へと並べるよう、上に軽くクロスを掛けよう。)
ちょいと待ってな、皿は出す。 嗚呼、飲み物は酒なら在るが、他は良くて果物の搾った奴だな。
(棚から、程なくして大きな皿をテーブルに載せれば
あとは、フォークとナイフを一式ずつ、己と女に用意して)。
■ノア > 「 結構有名だよね、ココ。」
目立つ煙突だけでなく、王宮御用達の腕前は 女も耳にした事があった。さぞかし良いモノを作り上げるのだろうと、気にはなっていたものの… 騎士団が出入りしていると聞き、入店には至らなかった。
「 ココの店主は随分 "頑固者" なんだって ? 」
そんな噂も耳にした事があったから、悪戯に目を細め目の前の "店主" を揶揄ってみたり。
お皿やグラスなんかは貴方に任せ、テーブルに買い込んだ食べ物を並べながらお喋りを。其れはまるで、少しずつ嵌まってゆくパズルを楽しむような… そんな感覚で。
「 ん、じゃあ… 少しだけ、お酒頂こう かな♡ 」
楽しい雰囲気に つい、ここ暫く呑んでいなかった酒を解禁しようかと。一足お先に椅子へ腰掛けつつ、テーブルの上に置かれた酒瓶のラベルを回して見る。
■イーヴィア > そうか? 普段来ない奴でも名前位は知ってる、てなりゃ嬉しい物さ。
だがなぁ、アレだ、"頑固者"ってのはちょいと風評被害だぜ? 妥協はしないってだけでな。
(有名である事を謙遜などしない、有名であるならば誇るべきなのだから。
もっともっと有名になってやるさ、なんて、そんな事を宣言しながら
食べ物を一通り並べ終えた所で、己もまた、椅子へと座った。
頑固者、と言う噂については、業務上の不可抗力だと主張して見せつつ。)
んじゃ、グラスだ。 別にそんな大した酒じゃあないが、俺が良く飲む奴でな。
クセはないから、普段飲みには丁度良いのさ。
(ラベルに書かれているのは、蒸留酒――ブランデーを示すもの。
決してお高いものではないが、一般に出回っているモノの中でも、比較的ライト。
女の前へとグラスを差し出せば、代わりに酒瓶を渡すように促し。
お互いのグラスの中へ、慣れた様子で、酒を注いで行こうとする、か)。
■ノア > 「 なるほど、ね。じゃあ… 」
"頑固者" を言い替える貴方に、うんうん と頷いて見せると
「 今度あたしも、オーダーしようかな。」
ちゃっかり酒瓶手渡しながら、護身用の短剣を頼んでおこうか。序でに「 友人割引はー ? 」なんて、調子の良い冗談を付けたしつつ
「 じゃ、乾杯♡ 」
酒が注がれたグラス同士を軽く合わせ、乾杯を。こく、 と久々に口にしたアルコールは… ほんの少し、強く感じた。
「 ……ん、コレ美味しー 」
「 ぁ、それ一口頂戴 ? 」
貴方の食べている物を横取ってみたり、貴方に甘味を勧めてみたり… 久しぶりの屋台料理と、初めてとなる貴方との食事を楽しんで。
「 イーヴィアは嫌いな物ないの ? 」
「 あ、それあたしのー 」
一夜限りの関係だった筈なのに… 今、こんな風に食事を共にしているのが、何だか不思議で 可笑しくて。けれど決して嫌じゃなくて… 寧ろ、これはこれで居心地が良く。
「 ……… っ、 」
久しぶりの酒だったのに… つい、飲み過ぎて。馬車移動の疲れに加え、お腹もいっぱいで、暫くぶりの酒が回り…… こく、 こく、 と… 人様の作業場で、船を漕ぎ始めていた。
■イーヴィア > ―――……仕事の話なら、何時でも歓迎さ。
つーか、本当に頼むのか? なら、また素面の時にちゃんと話を聞くさ。
(――いや、何せコレからアルコールが入るのだ。
女のグラスへと酒を注ぎながら、注文なら、また確りと聞かせてもらう、何て。
友人割引については、笑いながら、どうしてやろうかなーとか呟くけれど
何せ、女が初めて店に訪れて注文をするのなら、初回割引くらいは考えようか。)
―――……ん、乾杯。 美味いだろ?安物にしちゃ悪くない。
(別に、始まり何て、そのくらいに気軽だ。
グラスを重ねて鳴り響かせれば、其の後は他愛ない戯言を交わしながら
ただ、只管に食べて、飲んで、笑いあう。
若しかしたら、今までよりも多少なりと、自分達の事に踏み込んだ会話も在るのかも知れない。)
俺は好き嫌いとかないなァ、割りと何でも美味しく平らげる。
ははっ、早い者勝ちだぜ? 食事は戦争なのさ。
(酒が入っているせいも在るだろう、舌を出して見せたり、からかって見せたり
逆に相手から反撃を食らう事だってあるやも知れない。
けれど、きっと、そんな気兼ねない空気こそが、気楽で、愉快なんだろう。
一夜限り、だった筈だ。 だが、二度目に出会った時点で、きっと縁は繫がれたのだろう。
其のうち、女が眠そうに、うつらうつらとし始めるまでには
其れなりの時間が経っていた、のだろうか。)
…………おい、限界か? ……其処で寝落ちるくらいなら、ベッドに転がすぞ。
(――一応、そんな風に声は掛けてみるだろう、けれど。
立ち上がり、そっと、女の背後へと廻れば、其の身体を椅子から抱え上げ
壁際のベッドまで、運ぼうとするだろう。 どうせ、己は相手の家だって知らぬし
一晩くらいならば、此の儘、休めば良いと、そんな心算で)。
■ノア > 食べ物の好みから始まり、女が王都で便利屋をしているという事、最近よく家に寄る太った猫の話など… 其の他にも、この日は色んな話をした。
楽しくて、もっと話していたかったのに… 女の身体は以前よりずっと、酒に弱くなっていたようで。
「 …………… ん、 」
返事もしたやら していないやら。瞼の重さに耐えきれず目を閉じた女は、貴方に抱えられ運ばれてゆく。
人様の部屋にお邪魔して、食べて、呑んで、酔って、寝る。何とも勝手で、何とも無防備に… 其のまま溶けるように、夢の中へ ───
夜中に目を覚まし、自分の失態に気付いた時には 恥ずかしさに酷く後悔するものの… まだ 夜が明ける前とわかれば、
「 ………もう、 少し だけ… 」
と、ぽつり 漏らし… このまま朝まで、甘えさせてもらおう と。自宅とはまた違う、貴方のにおいがするベッドに顔埋め、すぅ と再び眠りに付いた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からノアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイーヴィアさんが去りました。