2017/10/21 のログ
■レティーシャ > 「確かにそれは有りがたい事ですけど...
なんて言うかこう...ね?」
ね?と相手に同意を求めながら教会の扉を閉めると耳障りな音が響いた。
その音に溜息を漏らしながら私室へ誘う。
「別に何日でも構いませんが私室は見ての通りベットとソファしかありませんので....サンソン様はベットに寝ましょうね、私はソファで良いので、それにここには参拝者も来ませんし...比較的暇ですよ」
毎日聖母に祈りと忠誠を捧げる以外目立ってやる事が無いのは王都に居る関係者であれば判りきっている事だったが念のためと言う様に告げる。
「うぅん....それは....私の口からは言えません......
落ち度は確かに私にありましたし.....だからこそ追放される際に聖痕を落とされたんですから....」
しゅんとしながらお湯を沸かしお茶を淹れる支度を進める、取りあえずソファに座るよう促しながら言葉を続ける。
「どこにでもいるんです、そういう人は聖職者であっても民であっても王族貴族であっても、妬ましいと思えばある事無い事言う人が確かに居るんです....だからこそ自ら不利になる事をしてはダメですよ」
自分の事などどうでも良い、大事な人や大切な人たちが理不尽に虐げられるのが許せないのは性分、モヤモヤと胸に嫌な感情が湧き出る
いけないと思いながら大きく深呼吸をすると淹れたてのお茶が入ったカップを差し出す。
■サンソン > 「嫌かもしれんが頼る事もするべきだ。
……丁度いい、扉は明日にでも直そう」
秘織で背負い過ぎだという様に同意を求める女性を見て。
扉の耳障りな音に明日に直すと告げて後に続く。
「知った仲とはいえシスター一人しかいない教会にそう長居はしない。
いや、私はあくまで招かれざる客だ。ソファがあれば十分だ、ベッドにはレティーシャが使うといい。
そういう割にはていれば行き届いているぞ」
毎日の祈りと捧だけというには掃除の行き届いた教会を先ほど見た。
それだけに暇など作らずに色々としているのだろうと告げて。
「無理に聞き出すつもりはない。だがそれに後悔がないのであれば悔やむ必要はないぞ。
しかし聖痕はやり過ぎだ……」
促されたソファに腰を下ろし、追放だけでなく聖痕までとそれを決めたものへの苦言を口にs手。
「司教に取り入ろうとする者はそう言う者ばかりだ。だからこそ嫌気がさして王都を出たわけだ。
聖職者にふさわしくない神父が増えたものだ」
権力を求める為に神への信仰よりも他人を陥れる事を優先する者たちへの嫌気をはっきりと口にして。
正しい行いをしたものが罰せられる理不尽は許せるものではないが先ほど言われた慕う者たちの事を考えれば行動に移せないと。
深呼吸をする女性からカップを受け取り口をつければ気分が落ち着いていき、うまいと一言告げて。
■レティーシャ > 「頼るべき相手は...今は聖母様だけです...」
どこか悲し気な表情を浮かべながら小さく微笑むと隣り合わせる様にソファーに座り深呼吸しながらお茶を飲む。
「ふふっ扉、いつか依頼しなきゃと思っていたんですが聖母様はちゃんと見ていてくださっていますね、良い時に良い人が現れるものです
まぁ長居は別として、サンソン様はただ荷を届けに来ただけなのですか?何か別のご用事があるのかと思っていましたが...
長旅でお疲れの人をソファには寝かせられませんよ?」
ふぅっと湯気が昇るお茶に息を吹きかけ冷ましながら啜るを繰り返す。
ぼんやりとしながら思い返す、王都に居る時もこうやってお茶をしながらお喋りした事、それは楽しい記憶の1つだった。
「後悔なんてしてませんよ、私は間違った事はしてないと今でも胸を張って言えますもの」
ふふっと笑いながら気にしないでくださいと告げる、本当に真面目で優しい人だ、だからこそ彼を慕う人が多くいる事も知っていた
彼が当番の日のミサは司教様と同じ位の参列者が居た事。
「司教様も悪い人じゃないんですけどね、自分の欲に忠実なんですよ
あーでも皆そうかなぁ....前に来た商人さんも言ってましたよ
今の王都には聖職者とは名ばかりの強欲な神父が増えてるって」
困ったものですよねぇと言いながらソファの背もたれに沈む。
■サンソン > 「本来聖職者というのはそう言うものだ」
神を信じ、神を頼り、神に祈るのが背職者だと告げてお茶を口にとする。
「それは丁度よかったか。神は祈りに応えてくれるだろう?
荷の話があって届け先を聞いてな。元気にしているか心配になる様子を見に来たわけだ。
これでも騎士団に従軍したこともある、ソファがあるだけでも十分だ」
それなりに良い葉は送ったが王都で飲んだよりも美味しい味に淹れるのがうまいと素直に褒め。
こうして話をするのも久しぶりかとふと昔を思い出すようにして。
「それならばいい。その行いに後悔がないのであれば胸を張っていい」
例え他が間違っていると言っても自分だけはその決意を認めると告げ、その考えを捨てるなと。
自分としては当たり前の事をしていただけで慕われたのは今でも考える不思議な事。
「本来はそれがおかしいのだ……。
強欲だけならば救いはある、賄賂に淫行、何でもあるぞ」
神を信じる者として情けないとソファに深く身を沈めて深い息を吐く。
■レティーシャ > 「ふふふっサンソン様は昔と変わらなくて安心しました」
クスクスと笑いながら小さく頷く。
何にでも真面目な性格あってこそ、今のこの人がこうしている事が少し寂しく思えた。
本来であれば司教になる話だって出ていたであろうに。
「えぇ、聖母様はちゃんと応えてくださいました、本当にありがたい事です。
そうだったんですね、元気だけが取り柄みたいな物ですから、ご心配は無用ですよ....うぅん...わかりました、ここは私が折れましょう
その変わり体が痛くなっても知りませんよ?」
ふふっと笑いながらカップをテーブルに置き小さな暖炉に薪をくべながら火掻き棒で薪の位置をずらす。
「後悔はありません、ですが寂しさはやはり有ります...
強欲の裏には私利私欲が、それは金銭だけに限らずですが....
聖職者とはいえ矢張り人間なのですね.....弱さがそうさせるのでしょうね」
小さくため息を漏らしながら、ぼんやりと燃える炎を眺める。
■サンソン > 「これでも変わったとよく言われるな。そう言うのはレティーシャしかいないだろうな」
自分では変わったつもりはないが周囲からは変わったと言われる事を。
しかし目の前の彼女には変わっていないと言われると事が不思議と嬉しく。
「聖母様は信仰心の溢れる者には応えてくれる。
そうは言うがやはり場所が場所だ、心配にはなる。元気な姿を見れて安心できたな。
私が言った事だ、そうなっても恨み言は言わんよ」
自分がそうなるつもりだったのかと暖炉に薪をくべる姿を眺めながら口にして。
「寂しさか……正しい事をした結果がこれではそうもなる。
権力を持ち貴族と付き合いだせばよくも深くなる。
聖職者ゆえだろうな、欲を持つなと言われ続ける反動かもしれんな」
儘ならんと呟けば大きく息を吐き、カップをテーブルに置けば眼を閉じて。
■レティーシャ > 「あら、サンソン様は昔と変わらず真面目で仕事熱心なお方です
久方ぶりに合ってもそれは変わっていないのですから、見る人々が変わったのでしょう?」
振り返りながら小さく首を傾げる、自分が居た頃と彼が居る今ではその意識すら変わってしまったのかと。
「いつか....聖母様の様になれたら...そう思いながら仕えてきましたが聖痕がある今となっては叶わない願いです。
ふふっそれなら良いんですが.....本当にサンソン様はお優しいですね」
こんな私に優しくしてくれる人は、そういないと思いながらブランケットをソファに座り眼を閉じる相手にかける。
「仕方ないんです、全て過ぎた事ですし....
反動にしては大きすぎます.....何もかもを禁じている訳では無いのに....時が流れるのと同じように人も流れ変わるのですね...」
空になったカップを片付けながら、長旅で疲れたであろう相手を見て休む様に伝える。
自分はまだ寝る前にやらなくてはいけない事が残っているのを思い出したからだ。
■サンソン > 「私にはそれしかないのでな。熱心という訳でもないぞ。
見る人々か……そうかもしれんな」
彼女がいたころに比べれば近くにいる人々もだいぶ変わったものだと。
かつての者たちは彼女の様に地方へと飛ばされ、または自ら去った者も多いと。
「たとえ聖痕があったとしてもレティーシャならば大丈夫だろう。
私に解呪が出来ればいいのだが聖痕が流石にな…。
私が本当に優しいのならレティーシャはこうはなっていない」
彼女に優しく、色々としたい者たちはいるが立場がそれを許さない事を告げようとする。
しかし旅の疲れかそれを口にする前に瞼が落ちてしまい。
「だからこそ……胸を張って自分を貫ける精神は大事なのだ…」
まだ眠れないと考えるのだが身体は思っていたよりも疲れていて。
彼女の言葉に導かれるままにやがて寝息を零しだして…。
■レティーシャ > 「ふふっ熱心ですよ、己の意を貫くのは....苦行なのですから」
棚から毛布を取り出し今にも眠りに堕ちそうな相手にそっとかけると礼拝堂へ脚を向ける。
「優しいからこそ....こうして来てくださったのでしょう?
他の神父様は来てくださいませんよ、それに.....この聖痕は罰なのですから....」
悲しそうに微笑み小さくお休みなさいと言うと聖母像の前に跪く。
今日あった事、良くしてくれた神父様が訪れた事を祈りと共に聖母に報告する。
これも日課、その祈りは長く1時間は続いた。
ご案内:「名も無き小さな教会」からサンソンさんが去りました。
ご案内:「名も無き小さな教会」からレティーシャさんが去りました。