2017/06/12 のログ
タマモ > 「ふむ…遠回しも無駄も、混ぜられた言葉と言うのは楽しいものじゃ。
分からんでもないが…何を無駄とするか、そんな違いもあるやもしれんな?
………はて、妾が化かす?身に覚えがないのぅ?
なるほど、では妾と同じく素直でも正直でも無さそうじゃ」

袖から扇子を取り出すと、それを広げて口元を隠す。
見詰める瞳を細めながら掛ける言葉は、似たもの同士と互いの事を示すものか。
何とも…他の者からすれば、どちらも厄介な事この上なさそうだ。

「面倒臭がりの割りに、面倒事を受け持つとは…妾とは違うところで変わっておるようじゃ。
念の為じゃ、念の為。本当にやるとは思っておらん…一応は、な?
互いに腹も空いてないか…いっそ、全部放してしまうのも良いじゃろう」

ふむふむ、と頷きながら扇子を扇ぐ。
まぁ、そもそも元は食べる為に釣っていた訳でもない。
食べる気もそう無いならばと、そう伝えてみた。

「己の心を理解するは難しくも、身の程度は分かっておらねば問題ではないか?
特に、生きる為に必要となる物の事となれば、なおさらじゃ。
あー…まぁ、精神論は何とも言えぬ事じゃったか…
ならば、そんな己の存在に危険を伴う可能性がある相手に、力を与えるなんぞ余計に出来ぬ相談となるが?
妾が知るこの地の魔王とて、ある程度の節度は持っておった。
なのに、その下の魔族達がそうでは…のぅ?
まぁ、永い年月を過ごせば、時に無駄に口煩くなるものじゃ。聞き流すも良かろう」

尻尾は警戒するように、ゆらゆらと揺らぎ続ける。
そうしながらも続ける言葉は、説教だの、注意だの、こう…うるさいものかもしれない。
ただ、それは自覚もあるのか、最後にしっかりとそれは聞く必要はないだろうと、付け加えていた。
ぱたりと扇子を閉じれば、その尻尾もするすると元に戻る。

ウィルバー > 「まあ、その辺までくると最後は好みじゃない?
結局、誰にでもウケルトークってのはないんだよ。
…おいおい、それは流石に笑えねえよ。
お互い困った性分なようだしね。 
まあ、僕は多分タマモよりは常識的なはず。」
だって、働いているから。 …それだけの差であるが、ここは誇ってもいい気がした。
どうやら、好みとかがある程度似ているようだ。
他の人のことは分からないが、僕にとってはひどく居心地が良い。

「魔族ってのは酔狂なのが多いんだよ。 タマモもそういう経験あるんじゃない?
いちいち釘差すなあ。
いいね、捕まえた生き物を逃がしてやると、徳を積めるらしいしね。
これで僕らもまた一つ魂のステージが上がったわけだ。」
僕も懐からパイプを取り出し、草を吸うことにした。
正直、今は食事よりもこっちの方が上手いと言うのもあるが。

「身の程で言うなら、僕は拡張性で言うなら恐らくどこまでも強くなれるよ。
それも暴走とかなしでね。 こう見えて、自制心強いからね。」
どの口がと言われそうだが、自分の顔を親指で差していた。

「おやおや? タマモの力があれば、僕がいくら強く成ろうとたいした脅威にならんのじゃない?
…それだけど、魔王ってのも生まれてから一度も過ちがないわけじゃないだろう?
人はやらかして覚えていくものだからね。
老婆心でいくら予め注意しても本人が経験しないことにはわからないって。
聞き流すことはないな。 僕が生徒に言ってるのと似たような話だからね。
ただ、僕の場合はあまり止めないかな。」
口うるさいのを嫌がるわけではないので、流すつもりも遮るつもりもなかった。
ただ、危険との言葉には、ビビリすぎとばかりに煽っておいた。
煽った所で乗ってくる相手とは思えないが。

タマモ > 「結局のところ、他は他と言う事じゃろうな?
まぁ、それはそれで良しとしておこうではないか。
うん?化かすのは狐の専売特許なれど、化かす事は誰でもする事じゃろう?
ふふ…それは、他の者に聞いてみねば分かるものじゃろう?」

さて、男は妙に誇らしげだが、それが何を、なのかは分かっていない。
あれだ、どうせそう碌な事でもないだろう、きっと…そんな失礼な事を考えていた。
その辺り、相手も似たようなものだろう。
ただ、こうして言葉を交わしていくのは確かに面白味はあるものだった。

「ふむ…それに関しては、まぁ、分からんでもないのぅ。
何度も何度も鬱陶しいくらいに繰り返せば、分かってくれるやもしれんしな?それだけじゃ。
ほほぅ…それは初耳じゃ。妾は単に、暇潰しに取ったものを戻しただけ、との感覚じゃぞ?」

わざとらしく、こう首を振り、肩を竦める。
後に続く言葉は、実に釣られた魚にとっては酷いものだった。
まぁ、半分本気で半分冗談ではあったりするが。

「おや、自身の身の丈もはっきり分かっておらぬのじゃろう?
なのに、どうしてそうならぬと言い切れるのか…不思議なものじゃ」

力を得る形は何であれ、それで強くなるという点では確かにそうだろう。
だが、後の精神的なものに関しては、どちらかと言えば疑わしいものだ。
強大な力…自分も扱えない訳では無いが、そんな自分でさえ場合によって抑え切れない時もあるものだから。
それが、目の前の男に安易に出来るなんて思える訳が無い。

「さて、どうじゃろうな?窮鼠猫を噛む、との言葉もある。
魔王とて、完璧ではない…むしろ、可愛らし………いや、何でもない。
それはさて置き、そうなる前に止めようとするのも年長者のすべき事じゃろう。
出来る出来ないは、どうとも言えぬがのぅ?
知らぬ、分からぬならば、理解させようとすべきものじゃ。
そうだからと、好きにさせるのは愚かの極みじゃろうて。
………して…そろそろ、疲れてきたんじゃが…?」

つらつらと言葉を並べているが、少女はこういったものは、どちらかと言えば苦手だ。
性格的なものだろうか…真面目な時間は、とても疲れてしまう。
そろそろ限界か、いい加減に止めよう、っぽい感じな言葉がついに零れた。

釣り糸に、いまだに反応がない。
それもあってか、ひょいっと釣竿を引き、糸を戻す。
………先にある釣針に、餌はすでに無かった。反応が無いのは当然だったか。
そのまま、タライにも触れると、斜めにして…ざばーっと水ごと魚を川へと帰した。

ウィルバー > 「まあ、皆違って皆良いらしいからね。
いんや~、僕は化かしたりとかはしないねえ。
心がピュアだからね~~。」
ニヤニヤ笑っているので、説得力はまるで皆無であろうが。
心が読めるわけではないが、表情からなんとなく失礼なことを考えてそうな予想はした。
全く、僕の周りは無礼な人が多すぎる。

魚の件は程ほどに。 次いで彼女から出てくる言葉は僕を楽しませてくれた。

「身の程を知ってるから言ってるんだよ。
何々? タマモは暴走とかよくする方なのかな?」
これだけ口酸っぱく口にすると言うことは、身に覚えがあるから。
そう判断した僕は、意地悪く追及してみた。

「まあ、出来るなら僕が窮地に陥った時でも手を貸してくれた方がありがたいかなあ。
…オーケー、今日はこの位にしようか。」
彼女がタライの中身を川に帰している隙を突いて、頬に触れるだけの口づけをしようか。
避けられでもしたらそれはそれだが。

「じゃあ、また会おうね。」
次の瞬間、僕の身体は夜の闇に消えていた。

ご案内:「王都マグメール」からウィルバーさんが去りました。
タマモ > 「いやはや、なんとも難しい話じゃ…
ふむ、そうか…ちなみに、そういった者は、自らそのような事は言わぬものじゃぞ?ん?」

自分と他人、その境界の見極めは難しい。
そんな事を考えながらも、相手の言葉にはさらりと返しておく。

「魔族はどうか知らんが、妾等のような妖の類は色々と左右されるものがある。
それが何かまでは言わぬが…まぁ、そういう時もある、と言う事じゃ」

はふん、思い出してか溜息を一つ。
はっきりとは言わないが、否定はしていないのが分かるだろう。

窮地に陥った時…そういう事となれば、手を貸す事はするかもしれない。
話の終わりを切り出した相手に、同意を示そうと。
と、不意を付くような口付け…いや、動き自体は見えていた。
それに対して動きを見せなかったのは、それに害意が無かったからだ。

「やれやれ…懲りぬのぅ…」

反撃をされたらとか、考えなかったのか。
いや、しようとした事を自分が理解し、その上で反撃はしない…分かっていたのかもしれない。
ぽつりと呟けば、釣竿とタライも消し、己の姿もそのまま消えていった。

ご案内:「王都マグメール」からタマモさんが去りました。
ご案内:「平民地区  商店多めの通り」にシャルレさんが現れました。
シャルレ > 平民地区の商店街の中を白い猫が歩く。
人が歩くとこでも器用に間を抜けて通りを渡って、路地への入口でくるっと向きを変えて、
休憩とばかりに座り前足を持ち上げ舐める。

ここなら路地にも逃げられると思ったけど、妙なのは路地から出てくる可能性もある…。

周囲を見回しながら路上よりも高いとこにあがれそうなとこを探していく。

シャルレ > 屋根までは高さがあって届かない。
せめて少し高いとこ…、近くの瓦礫の上へと登っていく。
ちょうど人の目線より少し上の高さくらいのとこに座って尻尾を揺らす。

瓦礫の上に座ってると、足元で何かの布が風に揺れてる。
ジーっと視線は釘付け、おもわず前足で踏みっとすれば布は動けない。
フフンと得意げに一人で満足してた。

ご案内:「平民地区  商店多めの通り」にタマモさんが現れました。
タマモ > 妙なのは路地から出てきます、こんにちは?そんな感じ。
別に、路地を歩いていた事に大層な理由は無い、いつも通りに近道と言う名の迷子だ。
だがしかし、今回は大通りに出られたぞ!?

…の前に、路地を出る寸前で足が止まった。
路地の出口、その側にある瓦礫の上に視線が向けられる。
こう…まるで、通りに出るには私を倒せ!と言わんばかりに見覚えのある猫が居座っていた、ように見えたのだ。
いや、倒さないが、多分。

とりあえず、まずは無言のままじーっと眺めてみた。

シャルレ > 前足をそーっと引っ込めようとしたら、布がまだ風に煽られて動き出す。
踏みっと前足で抑えては、やった、という風に思う。

軽い一人遊び…。
隣の路地から出てきた人影からの視線に気づき…ちらっとまずは目だけを動かし、
何気なさそうな感じで耳をくるんと回し、人影に振り向く…。

「にゃーん」(しっぽの人だ!)

覚え方は、特徴的で鳴き声をあげる、少し高く見知った相手にご機嫌そうに。

タマモ > うん、何か布を踏んでる。
それだけは、見ていて何となく分かった。
でも何で?とか問う必要は無い気もした、だって猫だもの。

そうしているところを眺めていると、どうやら相手も気付いた様子。
ゆっくりとこちらを振り向き…一鳴き。
なのだが、その鳴き声に、むしろ反応したのは少女だった。

「ちょ、ちょっと待つのじゃ、シャルレよ。
その公園の子供達みたいな呼び方は…名前、名前をぷりーずなのじゃっ…!」

こう、ぶんぶんっと両手を大きく振りながら、必死なアピール。
まぁ、まだ会ったのは一度なのだから、仕方ないのかもしれないが。

シャルレ > 「にゃー」(えっと…んー、タマモー)

ウズウズするように踏みつけまま、尻尾が得意げに揺れてたけど、振り返り姿を確認したことで、
楽しかった尻尾遊びは布よりも魅力たっぷりの尻尾の持ち主。

名前を呼ぶ勢いで、瓦礫の上からジャンプ。
相手めがけて飛びつこうとしてた。

抱きとめられなくても、足元にすりついたりできる、1度しか合ってないけど、楽しい記憶はまだ新しく、
相手=尻尾もふもふという覚え方だったけど。

タマモ > 「そう、その通りじゃ、シャルレはやれば出来る子じゃ!」

うんうんと頷きながら、言葉を返す。
見た目は猫と話してる怪しい…あ、いや、耳と尻尾を見れば通じているのは分かるかもしれない。

「ふむ、して…って、おっと!?」

と、そんな風に褒め、言葉を続けようとしたところで、目の前の猫はこちらに向かってジャンプ!
ついに門番が襲い掛かってきた!…え、違う?
ともあれ、飛び込んできたところを、しゅるりと少女の前に伸びた数本の尻尾が包み込むように受け止めた。
もふもふ感ばっちりだ、より名前より尻尾もふもふの印象が強まったかもしれない。

シャルレ > 「にゃーぅ」(もふもふした、しっぽぉぉ)

抱きとめられてのキャッチより、柔らかくふかふかしたものに包まれる。
布キレと比べ物にならないほどの心地よさに前足、後足をばたばた動かして絡まるように尻尾の感触を満喫する。

「にゃぅにゃー」(ふかふかー、タマモ気持ちいいね)

動く感触にテンションはあがる。
綺麗な毛並みに憧れるのは自分も同じで、相手の尻尾の毛並みを楽しみながら、爪をたてないように毛のとこの先っぽを噛み噛みとかしたり。

タマモ > 「まぁ、シャルレの尻尾ももふもふしておったがのぅ?
しかしあれか、やはり数が違うと全然違うものじゃろうか?」

尻尾は自在に操れる、包まれた猫がどんな風に動こうが、落とす事はないだろう。
うん、存分に堪能するが良い、みたいな感じに好きにさせている。
時折、こう、中で猫を転がすようにしたりして楽しませて。

「それはもう、気持ち良くて当然じゃろう。
これだけもふもふしておるしな!」

ふふんっ、と自慢気に胸を張りながら尻尾の中の猫へとドヤ顔。
どれくらいの間、こうして楽しみ続けるのかは…猫次第である。