2017/04/05 のログ
ご案内:「隊舎 資料室」にゼロさんが現れました。
ゼロ > 先日、砦を魔族に奪還された。
 初っ端から失態を犯したと、少年は資料室にいた。
 過去の記録、情報、戦い方……自分の調べても良い範囲という制約はあるが、調べることにした。
 肉体の方は改造されきっている、技術は時間が必要なのだ。
 ならば、今できることは、昼間に技術を訓練、夜は学ぶ。
 幸い、体力は有り余るほどにあるし、ダメージを受けても鎧と仮面のおかげですぐに回復をする。
 ならば、使える時間は有効に使うべきだ。
 先日の屈辱を……払拭するために。

 仮面の下にある目は、ギラギラと輝き、閲覧可能な資料を読みあさる。
 全部が理解できるわけではない、だが、分かるところから少しずつ理解していかなければならない。
 魔族というものは、多種多様なのだ。
 先日1000モノ数を一瞬でだし、更にそれが全て本体ではない。
 そんな化物もいた。
 圧倒的な、経験、知識の不足。
 痛感した悔しさが少年を駆り立てる。

ゼロ > 全部自分で背負うつもりはないが、足手纏いにはなりたくない。
 先日の自分は、まさに足手纏いだ、対応を完全に間違えていたと思える。
 先日の戦闘を思い返すと、ぎり、と仮面の下で歯を食い縛る。


「―――っ」

 そして、一度視線を記録から外す。
 焦りすぎだ、そして、視野が狭まっている。
 こういう時こそ、落ち着いたほうがいい。
 たしか、座学の時にも言っていた、軍と言うのは群。
 個ではないのだ。

 ……頭でわかっていても、未だに個で動いてしまう。
 悪い癖といえば癖とも言えるし習性ともいえてしまう。
 直さねばなるまい。
 資料をもう一度冷静に読みあされば、殆どが連携や団体行動だった。

ゼロ > しばらく、視線を書類から話して深呼吸を繰り返し。
 凝り固まった肩をほぐすように回して伸びをする。

 落ち着いたからといって、書類を読むことをやめるわけではない。
 少しでも、学ばないといけないのは変わっていないのだ。
 技術は訓練で、知識はここで。
 正直に言えば、『あそこ』にいた頃には、知識と言うものは何も学ばせてもらえなかった。
 臨床実験や、性能実験などばかりであった。
 こういうのを見るのが少し楽しいというのもある。
 戦いに関する常識、というものがここにあると思えることもある。

「―――武器。」

 そして、ある程度読みあさり、気が付くことがある。
 魔族に対して使うべき武器の事。
 通常の武器では効果のない魔族もいるらしい、それに対する為に、魔力のこもった装備を必要とするようだ。
 防具に関しては、今身につけているもので十分だろう。
 しかし、攻撃手段[魔法の武器]がない。
 この間の魔王クラリッサも、殴って倒せなかった。
 魔法が使えるなら、良いのだけれども自分には使えない。
 そういった武器を求める必要があるのか、と少年は理解する。

ゼロ > 改めて、武器を考える。
 武器は基本的に振り回す行為にしか使っていない。
 もっぱら格闘である、鎧の重量と、ガントレットの硬さもあるので、たいていはこれで大丈夫だが、魔法の武器しか効かない相手となるとそうも言ってられないだろう。
 とはいえ、そういう武器は余り手に入らないというのは、傭兵していた時にも十分理解できる。
 そうなると、どうすればいいのだろう?

 今度、市場にいってみるか?
 ……市場に売ってるなら困らないだろう。

 鍛冶屋に行ってみる?
 鍛冶屋が魔法の武器打てるなら、一般にも出回っているのではないだろうか。

 遺跡に行ってみる?
 博打要素ではあるが、それが一番ありそうな気がする。
 しかし、遺跡というものには縁が薄い。
 冒険者とかを雇って行ったほうがいいだろうか

 支給はしていないようだし、どうすればいいだろう。
 少年は書類を目にしながら、うーんとうなる。