2017/01/14 のログ
シンシア > 「そうそう…普通、そこらにポンポンでてくるようなものじゃないし
 魔法のかかった剣と魔剣は別ものでしょ…もう、魔法の剣の話は多いみたいだけどね」

ペラペラと数枚の紙を眺めながら、嘘・噂交じりのものを1箇所づつ確かめてみようかと考えてたとこ
足を組み替えながら、彼の頼んだエールもすぐに届いて

「酔っ払いはね苦手、でも酒場とかならいろんな人が集まるから、店主に声かけてもらうように言ってみたの」

だから賑わう店内だろうと、先客に誘われても、いつもお店の端っこの席を定位置にしてて
届いたエールに軽く飲みかけてるホットワインのグラスを当てて

「ソルもお仕事帰りでしょ?おつかれさま」

ソル・グラディウス > 「あぁ…しかし、何でだ?自分用の魔剣か?それとも…彼氏の探し物の手伝いか?」

彼女がペラペラと捲っている紙を一緒に眺め、そう問いかける。
噂交じりなものはともかく、嘘だと分かる紙を彼女からふんだくってクシャッと丸めて捨てる。
冒険者という職業柄、この手の情報には強く、その上嘘か本当かの見分けは多少つく。

「ふぅん…賢明だな。
 …っつーか何だこりゃ。酔っ払いの嘘だから面白いかとも思ったんだが…」

酔っぱらいに直接聞くのは無理でも、店主を通してなら安全だろう。
そう考えつつ、嘘だと確信できる紙を摘まんでそれを凝視する。
無名遺跡で…、タナール砦で…、などと『如何にも』なものばかりであった。

「…あぁ…」

彼女の労いの言葉を受け取り、グラスを当てる。
誰であれ、疲れをねぎらってくれる言葉は嬉しくて顔から緊張が取れていく。

シンシア > 「ん、そう、頼まれごとだからね…」

自分よりも、そういう場所での経験は多いだろう彼の見聞で
紙切れの情報から、わかる範囲の選別
彼らしいというか…小さく笑いながら
グラスに口をつけていく

「そう、ありがちなとこもあるし、名称のない目印だけのとことかね
 その場所を探すのが大変そう…」

酒場の中は暖かく、賑やかさもあり明るい
外は…冷え込んでるようで雪でもふりそうなほど…

ソル・グラディウス > 「…そう、か」

彼女の言葉を聞けば、小さく頷いて紙を返す。
少しばかり、表情に陰が差し、微妙に彼女から距離を離す。
本来なら自分と彼女はこのように仲良くすべきではなかったのだ。
今の状況に罪悪感を覚えながら、彼女と他愛の無い話で事を済ませようとする。

「ん~…そういう所なら、彼氏に聞いてみろ。
 っつーかそいつと探しに行けばいいじゃねぇか。わざわざ持って帰って確認する手間も省ける」

外を眺めながら、エールを一口飲む。
温めのエールは体の中を通り、アルコールが染み込んでいく。
酒に強いため、酔いは一切発生はしないものの、じんじんと体の芯から温かくなってくるのは感じる。

シンシア > 「いつもいるわけじゃないからね、自分にできることくらいしないと」

あまり人に頼らないで一人でできることを無理してでもしちゃう…
そのスタイルはかわっていなくて

紙をポケットに仕舞いながら遠くを見て返す
甘い暖かいワイン
グラスを揺らすように回しながらテーブルに戻して

「ソルどうしたの?元気ないの?」

グラスの淵を手でもちながら隣の彼の言葉がなんだか、ひっかかり

ソル・グラディウス > 「あぁ、そうか。…ま、無理はするなよ」

自分のように超人でもなければ魔族でもない彼女。
普通の、一人の人間にはそれなりの限度があるも、それを無視して無理をする彼女を気に掛けて
そう言葉を掛けておく。

「……いや、別に」

心配そうにする彼女に一瞬だけ間をおいてそう返す。
外を見ながら、彼女の方へ視線を移すことなど出来ずにただただ寒空に曝される野を眺めた。

元気が無い訳ではない。
彼女の気を遣わせてしまったことが申し訳なく、それならば話しかけなければよかった。
自分の行動に後悔しつつ、ただ落ち込んでいく。

シンシア > 「ふふ、無茶はするかもだけどね…」

いつも周りには心配をかけてるけど、特に秀でたものを持ってないから
人一倍も二倍もがんばらないとともってるから
軽く笑うように返しながら

「ん?…月でも探しにいく?」

こちらを見ない様子、いつもと空気の違いくらい
特殊な能力ななくてもわかる、兄として近くにいた人なのだから

ソル・グラディウス > 「……まぁ、精々死なねぇこった。俺でも死んだらどうにもできねぇ」

彼女の言葉に呆れ気味にそう返す。
無茶も無理も止められないなら、せめて命を落とすようなことは避けろと伝える。
それなりの力を持ってる自分でも死者の蘇生など不可能であり、それ故に一番起こってはならない事態と告げる。

「…………」

彼女の気を遣った言葉に口を閉じる。
どう答えるのが正解なのだろう。
いつもと違う空気であることは既に看破されているために断っても連れていかれそうな気もする。
逆に断ったら『そっとしておこう』と言われる可能性もある。

何が正解かわからない。
どうすれば無難に行くかわからない。
気付けば、他人や周りの事ばかり気にする人間へと変わっていた。

シンシア > 「………ただでは死なないから大丈夫、その時は刺し違えるか…なにか見つけてからね」

無駄死にになるよちは、なにかを手にして引き換えるなら…という考えは
以前からかわっていない

怒られたこともあるけど、その想いは根底に残るまま

「もう…どうしたの?調子悪かった…それ呑んだら帰ろ?送ってあげるから」

いつもと様子の違う彼の言動、もう少し口数も多く、黙ることなど少なかったはず
隣を気遣いながら

月探しをしながら相手を送ることを申し出る、今までと逆だけど
返事に困り黙る様子を不思議と感じてのことで

ソル・グラディウス > 「…そうかい」

生き残る事ではなく、死ぬときは何かと引き換えにという彼女の考え。
非常に危険な考えであることを理解してない彼女に説明をしようかとも考えるも
そんなことをした所で…と諦めてそう告げる。

「……そう、気を遣わなくてもいい。
 俺が強いことぐらいわかってるだろ。エスコートなんざ必要ない」

気を遣って色々話す彼女へそう告げる。
少し強めの言葉遣いと声色。俯いて表情は見せないも、その顔色は苦虫を噛み潰したように強張っていた。
エールをぐいっと一口で飲み干せば、立ち上がって腕を回す。

「今日は満月だ。おまけに晴れているから月を探すまでもないだろうさ。
 …お前こそ、一人で大丈夫なのかよ。変な奴に捕まえられないか心配だ。」

彼女に顔を見せずにそう告げる。
相手を遠ざけなければと考える一方、相手の事が気になってしまう。
今までにない感情にただ混乱と困惑が増すばかりでどうすればいいかわからない。

シンシア > 「そーよ」

別に生きることへの執着はない。諦めの返事をもらうと
笑って返す

「もお、ほっとけないお節介な性格くらい知ってるでしょ
 さっきから顔見せないし…なにかやましいことでもあるの?」

彼が立ち上がれば、自分もと椅子から降りて
店主へと2人分の料金を支払って

先ほどから不自然なほどに視線をむけようともしない
今までとは違う様子に違和感を感じ

「じゃお月見しながら帰れるね、ちょうどいい」

こちらを見ない様子にムッとしながら
わざと腕を組むように隣に並べば…彼を送ろうと外へと連れ立っていく

ソル・グラディウス > 「……お前は気楽でいいよな」

彼女の言葉を聞けば、ちらっとそちらを向いてそう告げる。
嫌味半分、羨ましさ半分といった様子で短く答えたらまたも視線を戻す。
明らかに彼女の方へと視線を向けない様子は違和感を与えるには十分であった。

「――――――ッ」

彼女の言葉に沈黙で答えようとすると隣に並んで腕を組まれる。
ムッとした表情をした彼女をつい見てしまえば、視線を逸らしてまっすぐ前を見る。

身体が強張る。
女性に緊張している訳ではないが自分と彼女とがこうも接近してよいのかと不安になる。
しかし、彼女に対する思いからか手を振り払うことは出来ず、その状態で押し黙り、歩くしかなかった―――

ご案内:「平民地区の酒場」からシンシアさんが去りました。
ご案内:「平民地区の酒場」からソル・グラディウスさんが去りました。