2016/06/07 のログ
ご案内:「朱月城の一室」に名無しの少女さんが現れました。
ご案内:「朱月城の一室」にカレリアさんが現れました。
名無しの少女 > 魔族の国の北東に位置する魔王ネスの居城、朱月城-アプリコット-、その一室、魔王の専属メイドにして婚約者のカレリアの私室。
少女とカレリアは、王都での買い物を終えて、これから少女が共に暮らすことになるこの部屋へよやってきた。
カレリアに連れられて、少女も部屋に入る。城に漂うどこかおどろおどろしい雰囲気にあてられたのか、道中はずっとカレリアの腕にしがみついて、心細そうにキョロキョロと忙しなく視線を動かしていた。

ドアを閉めると、安全圏に入ったように感じたのか、不安そうに体に添わせていた尻尾が、ゆらりと垂れて服の裾から顔を出した。
しがみついていた腕も放す、手は握ったままだが。
「こ、ここ、カレリア、の部屋…?あんま、り、怖く、ない、ね。
ちょっと、ね、外、歩いてた、人、とか、こ、怖かった……。みんな、きゅうけつ、き、なん、だよね。
わた、し、血とか、す、すわれない、かな…?」
少女は何の教育を受けていないために、魔族にそれほど強い忌避感を持っては居ないが、それでも魔族の悪い噂は少しは知っていた。
無差別に人を襲うとか、そういったものだ。だから魔族の国の中で人間として暮らして安全なのか、心配なのだろう。

カレリア > 住み慣れた城を進みやっとのことで自分の部屋へと帰ってこれた
少し怯え過ぎかもと思えるがそれは仕方ない事
扉を閉じればそっと頭を撫でて安心させる

「大丈夫ですわ。
彼等も獣じゃないんですから無暗に襲われたりしません、そんな方はここには居ませんわよ?」

居ないというより居られないが正しいのだがそれは置いといて…
カースドの引っ越し、というより荷物がほとんどないので引っ越すとは言えないかも?
まぁそれが完了したので一息つける

「ここには誰も貴女を虐めたり怪我をさせる輩はいませんから、安心してください。住めば都ですわ♪」

名無しの少女 > 頭を撫でられて安心したのだろう、カレリアを見上げて、頬をほころばせた。
「そ、っか、じゃ、み、みん、な、良い人、だね。仲、良く、な、な、なれる、と、いい、な。」
少女が持っていくことを望んだ荷物はささやかなものだった、文字の教本と絵本が数冊、ノートとペン、そして以前にカレリアからもらったコートぐらい、それらはまとめて買い物と一緒に袋に入れられていた。
手を放して部屋中央のテーブルに近寄り、その上に袋を置いた。

「ひんみん、ちく、とは、ぜ、ぜんぜん、ちがう、ね。み、みんな、やさしい、ん、だね。まぞく、は、やさしい、人なの、かな?」
随分と聞いていた話とは違うので、首をかしげた。人間の街に居て虐められたのに、魔族の国へ来たら虐められないというのは不思議な話なのだろう。

カレリア > 「…悪いわけではないですが良いという訳でもないですからね?」

白か黒かみたいにはいかないものなので一応言っておく
袋の中を確認している少女を視界の端に入れつつ椅子に腰かける
色々と動き回ったので少し疲れた…

「それは違いますわ。
もちろん魔族にも性根の腐った方は居ます、ですが…ここで私の匂いのついた貴女に何かする様な愚か者は居ないんですの♪」

カレリアの怒りを買う、それはそのまま魔王の不興を買う事につながる
人間よりもはっきりと魔王の恐ろしさを知っている者達からすればそんなのはただの自殺行為

「それに私もここだとかなり自由に動けますからね。
ちゃんと自衛ができる様になるまでは付きっきりですわ♪」

加えて王都ではなくここは魔族の国
そして自分は魔王の一注の婚約者
権力を無暗に振り回すつもりはないがやろうと思えばできない事の方が少ないと言える

名無しの少女 > 「わるく、ない、なら、良い、ん、じゃ、ない、の?」
どちらでもない灰色という概念は少女にはまだ馴染みが無いらしい。袋をガサガサと漁りながら、首を傾げた。

「まぞく、も、わ、わるい、人、が、いる、ん、のかぁ。
じゃあ、ねぇ、い、っぱい、匂い、つけて、ね。そし、たら、あ、安心、だね。」
袋から取り出したのは、少女がねだった猫のぬいぐるみ。丁度少女と同じように灰色の毛並みに青い眼をしている。
「えと、ねぇ、この、子、も、匂い、ついたら、安心、かな。」
ぬいぐるみを大事そうに抱きしめて、マーキングするように頬を擦り付けた。

「じえい、はねぇ、まだ、出来ない、から、ねぇ、ずっと、ね、い、一緒に、居よう、ね。」
ぬいぐるみを片手に抱きしめたまま、カレリアの座っている椅子にしゃがみこんで、空いた手で足にじゃれつく。
カレリアがどれほどの権力を持っているかは、少女は知らない。わかるのはカレリアと一緒なら安心ということぐらい。
自衛が出来るまで、とは言われても、恐らく出来るようになっても離れようとはしないだろう。

カレリア > 「んー…どっちつかずの連中も居るんですのよ♪」

不思議そうにこちらを見るこの子には一番関わらせたくない人種ではある

「もちろん、これでもかとつけてあげますわよ♪」

ぬいぐるみに頬擦りするこの子はどれくらい自分の匂いがついているのか…
今度メイドの一人に聞いてみよう
少なくとも少し触れ合った程度の匂いでは無い筈

「そんな事だと甘えん坊さんになっちゃいますわよ?」

口調は少し困った感じ
でも表情は思わず笑みを浮かべてしまう
ずっと一緒で離れないならそれはそれで良いかもしれない

「あぁそういえば、そろそろ教えてくださいません?
新しい名前♪」

名無しの少女 > 「どっち、でも、な、ない、のかぁ。むず、かしい、なぁ。」
まだ理解しかねているようで、今度は逆側に頭を傾けた。

「えへへー、じゃ、今、つけてー。」
そう言うと、カレリアの足に自分の体と、ぬいぐるみを擦りつけ始める。少々くすぐったいかもしれない。
「そ、それ、は、やだ、なぁ。あまえんぼう、に、ならない、で、一緒、にいられ、ない、かなぁ?」
甘えん坊呼ばわりには、少女なりのプライドが傷つくようで、擦り付ける動きを止めて、困ったように眉根を寄せた。

「あ、うん、名前、ねぇ、ちょっと、待って。」
立ち上がって、テーブルの上にぬいぐるみをお座りさせてから、袋を漁る。
取り出したのは所々汚れたノート、それのページをめくって、目当てのページを見せる。
少女のまだ拙い字でKAtAriAと大きく書いてある。
「カタリア、ってね、決めた、の。あの、ねぇ、これに、書いてたの。カタリナ、って、人。」
と袋からもう一冊、絵本を出す。教会で出版したものだろう、聖人の逸話をわかりやすく書いた絵本だ。
「とって、も、ねぇ、頭が、良くて、しゃべる、のが、得意、だったん、だって、わたし、もねぇ、そうなりたい、から。
半分、とって、ね、後ろは、カレリア、から、半分、もらった、の。だから、わたし、は、カタリア、だよ。」
照れくさいのか、カタリアは開いた絵本で顔をかくして、えへへ、と笑った。

カレリア > 「ゆっくりのんびりと理解すればいいんですよ♪」

まだ難しいのでそれはまた今度教えればいい
今は幸せだけを味わってもらいたい

「あら、そうですわねぇ……じゃぁ私がカースドに甘えさせてもらいますわ♪」

手を伸ばしふわふわの髪をグシグシ撫でる
頬にも手を伸ばしてムニムニ…これは癖になる

「あ…ふむ、カタリアですの?」

拙いがハッキリとそう書いてある
次いで出されたのは聖人カタリナの物語の絵本
再保の理由が自分というのがこう…嬉しいやら恥ずかしいやら

「……きっとなれますわ。
貴女なら…カタリアならきっと、こんなに優しくて賢い方には会った事がありませんもの♪」

名無しの少女 > 「うん、後、で、で、いい、から、いろいろ、ねぇ、教えて、ね。」
こくこく、と従順に頷く。

「ひゃー、あは、あははは。もっと、撫でてー。」
顔を弄ぶ手に、くすぐったいのか、笑い声をあげる。それでも嫌がることはなく、もっとしてもらおうと椅子の肘掛けに顎を載せて、より撫でやすい位置についた。
少女の髪は細く、癖っ毛だ。ろくに手入れをしていなかったために貧民地区で暮らした時はボサボサだったが、恐らくきちんとトリートメントをすれば見違えるだろう。
頬も、食生活が改善されたせいで肉がつき始めており、肌も治療されたばかりとあって触り心地は随分なものだろう。

「うん、カタリア。まだ、ねぇ、呼ばれる、の、慣れない、ねぇ。
えへへ、そっか、ぁ、わた…えと、ねぇ、カタリア、はねぇ、優しいくて、賢い、ん、だね。じ、自分、じゃねぇ、き、気付か、ない、なぁ。
えへへ、ちょっと、ねぇ、褒め、すぎ…は、はず、かしい…。」
赤くなった耳を見られまいと、手で耳を寝かせた。頬も、肘で押さえて隠す。

カレリア > 「逃げないとぐしゃぐしゃになっちゃいますわよー?」

少し乱暴なぐらい一心に頭を撫でる
頬のムニムニももちろん忘れない、肌のモチモチ感を十全に味わったころにうやっと解放する

「新しい名前ですから仕方ないですわよ。
えぇ、優しくて賢くて…とても強いですわ♪」

自分よりも酷い環境に居たのに自分のように捻くれず、歪まずにここまで生きてきたカタリアは眩しい程にまっすぐで…
そんな彼女が自分と一緒に居てこうして笑っているのがとても愛おしい
立ち上がり耳と頬を隠してしまった腕ごと抱きしめる
初めはあんなに細く脆かったのに今ではしっかりと抱きしめた時の感触がある…

名無しの少女 > 「あはは、もっ、とー!あははは、あはははは!」
ぐしゃぐしゃにされながらも、逃げることはなく、こちらもカレリアの手をたっぷりと堪能した。
笑い疲れたのか、ぺたりとお尻と足を床に付けて座り込む。
「これ、いいねぇ、ま、またねぇ、やってね、楽しい、から。」

「カタリア、はねぇ、強くなん、か、ないよー?よ、弱い、から、ねぇ、カレリアにねぇ、助けて、もらったんだ。
だから、ねぇ、カタリア、はねぇ、よ、弱くって、よ、良かった、て、思う、よ。」
腕ごと抱き締められて、カレリアにそっと体を預ける。羽のように軽く、折れそうなほど細く、本当に存在しているのか怪しく感じるほどだった体は、今やしっかりと存在していることを感じさせる。
「い、っぱい、いっぱい、ねぇ、ありがと……。」

カレリア > 「構いませんよ、またしましょう♪」

疲れて座り込んだのを見て手を止める
こんなに笑っているのを見たのはもしかしたら初めてかも?

「いいえ、そういう強さではないですよ。
でもそこには…私も同意です♪」

そのおかげでこうして一緒に居られるようになったのだから自分としては嬉しい事
不謹慎なので嬉しいと口に出しはしないが…

「私が好きでやった事なんですから…気にしないでください♪」

頭を撫でながら呟く
しっかりとここに居る、それを確認するように…

名無しの少女 > 乱れた髪を直すため握った手で髪を撫で付ける。いつもは照れ隠しでやってる猫の顔洗い。
少女はえへへ、とは笑うが大きく声をあげることはない、珍しい姿だろう。

「あのねぇ、カタ、リアはねぇ、カレリアとねぇ、一緒、でねぇ、いっぱい、幸せ、なの。
だから、ねぇ、いっぱい、ありがとう、なの。カレリア、もねぇ、カタリアで、幸せ、になって、くれたら、う、嬉しい、なぁ。」
ぺたりと座り込んだまま、猫のように目を細めて、安らいだ表情を見せる。

思い立ったようにテーブルに手を伸ばし、おすわりをさせたままのぬいぐるみを取ると、カレリアの手つきを真似して、ぬいぐるみを撫で始めた。
「この、子、がねー、カタリア、ばっかり、ずるい、って。」

カレリア > 「私もカタリアと居られて幸せですわ♪
こうして一緒に居てくれるだけで…本当に幸せですの♪」

こうして一緒にじゃれていられる
その事実だけで胸が一杯になってしまうほど

「…ふふ、それはごめんなさいね猫さん?」

ぬいぐるみの頭を撫で始める
カタリアの欲しがってくれたぬいぐるみ…こんなふうにもっと欲を出して言ってくれればいいのだけれど

「でも、あなたばっかり構っているとカタリアが寂しくなってしまいますわ♪」

ぬいぐるみから手を離しまたカタリアへ
頬を撫で手を握り…短くキスをする

名無しの少女 > 「そっかぁ、カレリア、がねぇ、幸せだとねぇ、カー…えと、カタリア、もねぇ、しあわせ。
けっこん、したら、もっと、幸せ、かなぁ?けっこん、いつ、しよっか。カタリア、はねぇ、いつでも、いい、からね。」
カタリアも幸せなのだろう、服をまくりあげて、尻尾が大きくゆったりと揺れている。

「えへへ、許して、あげる、って。この子、もねー、名前、考えないと、ねー。」
ぬいぐるみを欲しがった時、カタリアはとても遠慮がちにぬいぐるみを指差した。値札の数字がいつも買うカスタードパンのものよりずっと大きかったせいだろう。
その分だけ、買ってもらった時は喜んでいた、袋に入れる時も他の荷物に潰されないように気をつけていたほどだ。

「ごめん、ねー。カタリアはねぇ、カレリアがね、一番、愛してる、なの。」
ぬいぐるみをなだめるように撫でてから、手を握って目を閉じる。短い口づけ。
「ん……これで、終わり…?」
すぐ離れてしまった唇に、少々不満そうだ。

カレリア > 「け、けっこ…それはまぁもう少しちゃんと理解したらにしましょう。ね?」

結婚と言われると思わず動揺してしまう
いつでもいいと言われても、じゃぁしよう!
とは言えないし…

「そうですね、この子の名前…素敵なのを考えてあげてくださいね♪」

安い買い物ではなかったがそれでもこんなに喜ばれればそれも気にならない
この子にはもっとカタリアを幸せにしてもらおう

「えぇ。カタリアが一番ですわ♪」

少し不満そうな表情
可愛らしい唇に触れ…

「折角ならきちんとベッドで…ね?」

手を引き誘う
扉の鍵はもう閉めている