2015/11/28 のログ
ヴェルム > 寒空の下、至ってよく見る布地にコートを纏った冒険者風の男が貧民街の通りを歩いてくる。
ティルヒアから密偵として派遣されてしばらく経つが、いまいち成果は上がらず安穏とした日々を過ごす。
それにやっぱり腹は減るもので。

「……確か酒場があったな…」

専ら情報収集は平民地区などで行い、貧民街に来るのは情報屋と会ったりする場合のみだったので、この区域の店に出入りした事は無くうろうろと酒場を探し、目的の酒場を見つける。
が酒場に近づいていくと、酒場の前にはミレー族らしき少女が何かしながら立っている。

「客引き…してるの…?」

もしかしてと思いつつ、声を掛けてみる。

ご案内:「酒場兼娼婦宿 Collar less」にニーニヤさんが現れました。
ご案内:「酒場兼娼婦宿 Collar less」にニーニヤさんが現れました。
ご案内:「酒場兼娼婦宿 Collar less」にニーニヤさんが現れました。
ニーニヤ > 声をかけられると、驚いた様子でヴェルムを見上げる。

「はい、客引きを―…」

チラリ、と門番の傭兵を見ると何やら合図を送られた様子。それを理解してか、そうでもないのかおぼつかない様子で何故か目の前の男性に頭を下げる。

「も、もし、よろしければ、あ、あの、一杯いかがですか?」

おそらくドがつく程度の新人なのだろう。いくら貧民街だとはいえ、あまりにも仕事に慣れていなさすぎる―そのような印象を与えるような、噛み噛みのていで店内に連れ込もうとして見よう見まねで腕に手を伸ばし―触れる前に、やっぱり引っ込めて。

ヴェルム > 客引きが声を掛けられて驚いた表情をすると、面白そうに笑ってしまう。
それに仕草や目線、態度を考えれば新人というより、親の手伝いに半ば強引に借り出された娘といったもののようにも見える。
だが下手なビジネストークで客引きしてくる娘より、不器用で自然体なニーニヤの客引きはとても愛らしいもので。

「ははは、うん、案内して欲しいな」

からっと笑って頷く若い男、彼女が腕を伸ばして、結局引っ込めてしまうのを見れば自分からすっと手を差し伸べてみようか。

ニーニヤ > 客引きに成功すと何故か面食らったような表情でヴェルムを見つめ―それを笑われると、恥ずかしそうにはにかんだ笑顔を見せて。差し出された手には先輩がそうしたように腕を絡めてみるものの、やっぱり何かがぎこちない。

「あ、ありがとうございます!それでは、こちらに―」

うまく歩調を合わせられず、慣れないヒールに少しな狩りふらつきながらも店内へと誘導して。

彼女の客引きを見守っていた傭兵も、かすかな程度にガッツポーズをしているようで、店内に入る際にはこっそり彼女にウインクなどをしてみたり。

店内は、娼婦の娘達が接客や料理を行っており、逆を捕まえた娘達が楽しそうに会話を楽しんだりしている。
また、寄り添って2階にいく2人組や、店内のおせっかいなポスターなどがここが娼婦宿を営んでいることをはっきりと告げていて。

ヴェルム > 彼女の笑顔を見ると、たまにはこういうのもいいなと和やかな気分になり、ぎこちないながらも案内してくれるニーニヤに従い店内へ入ってゆく。

「客引きは始めてだった?」

客引きのやり方全般だけでなく、慣れてなさそうなヒールにも目をやれば、まともな仕事も始めてなのではないかと思わせるほど。
とはいえ、彼女の初めての客かもしれないならば少しは気を和らげてあげるべきかと質問をしてみる。

と、そこへ店内の様相が目に入ってくると、なるほど娼婦宿も兼ねているのかとすぐに納得する。
自分を案内してくれている彼女も娼婦でもあるのかもしれないと思いつつ、まずは何より温かい食事を取りたい。

「オススメの料理とかあったりする?」

ニーニヤ > ズバリ言い当てられると頬を染めて、こくりと頷く。恥ずかしいのだろうか。続けて不安そうな様子でヴェルムを見上げて。

「何か、至らない点でもありましたか…?」

そう尋ねながら、高潮した顔のまま空いている席へと誘導する。
と、途中で先輩の娼婦だろうか。二十歳くらいのミレー族の娼婦が声をかけて、「素敵なお客様連れてきたね?」とニーニヤにちょっかいを出して、更にヴェルムにウインクしながら、「この子今日が初めてだから、優しくしてあげてくださいね」と耳元で囁いて。

店内では決して豪勢な料理は振る舞われていないが、ニーニヤはヴェルムの問にこくりと頷いて。

「お腹を満たしたいのでしたら、こちらのポリッジが量が多くて…味がよいものでしたら、鳥と野菜のシチューが絶品です!」

初めての客に興奮しているのだろうか。頬を高潮させながら、客との距離感や説明の仕方を模索しながらといった様子の説明で。

「お酒は、エールやビール、あまり良いものはありませんが、ちょっとしたぶどう酒があります…っ」

ヴェルム > 「至らないところだらけだけど、一生懸命さは伝わってきたよ、後は経験だね」

不安そうに見上げてくる彼女に軽い笑みを見せながら、皮肉ではなく素直に思った事を口にする。
もちろん将来性抜群であると告げて。
そのまま空いている席に案内され椅子に座るまでに、彼女の先輩らしい娼婦に囁かれ、笑って頷く。

席につけば興奮気味のニーニヤが口にしたお勧めを聞きつつ何にしようかと少し思案して。

「それじゃあそのポリッジとシチュー、それからエールを貰おうかな…君も一緒にどう?」

おなかも空いているため結構食べられそうで、もちろん一人では寂しいのでニーニヤも誘って。

ニーニヤ > 褒められた経験がよほど少ないのか、黙りこんで耳まで赤くする。とはいえ、ヴェルムの気さくそうな笑みが彼女の緊張をほぐしているのは間違いなく、相変わらず興奮で顔は赤いものの自然と笑顔が見え隠れしてきて。

「私も、よろしいのですか…?いただきます」

少し控えめに、しかしながら心の底から嬉しそうな笑顔で頷いて。

その後、いくらか会話などをしていたが、ニーニヤが呼ばれる。すると、彼女は慣れていない客引きとは全く別人のように手慣れた様子で料理を運んで来て、並べていく。シンプルなポリッジとシチューを並べると、更にサービスに頂いたと薄切りにした燻製肉をヴェルムの前に置いた。

ヴェルム > うぶな反応が返ってくるニーニヤについつい笑ってしまう。それとは逆に慣れた様子で料理を並べていくのを見れば感心もして。
対人に慣れていないだけかなと考える。

「もちろん、それと僕の名前はヴェルム、君の名前は?」

一緒に食事を取る事を決めれば名を名乗り、そして彼女の名を尋ねる。
暗い影ばかりの世の中で、純粋な少女に会うことができて自然と笑みがこぼれていく。

「初めて来たのにサービスしてもらって、なんか悪いね」

注文した料理以外のものが運ばれて、久しぶりに暖かい気持ちになれば食事を始める。
もちろんニーニヤにも均等になるように分け、共に食事を楽しもうとする。

ニーニヤ > 「あっ…失礼しました!私は、ニーニヤと申します!」

名前を名乗っていなかっただけでなく、先に相手に名乗らせるとはこの上なく大失敗だ…そう思い、少しばかりおどおどしてしまって。

「実は、私が誰か連れてくるなんて思ってなかったみたいで…こっそり、賭けていたらしいんです。」

困ったような、嬉しいような様子で告げる。そのやりとりや様子に、きっとここは貧民街にあっても尚温かい環境なのだろうと容易に想像させる。

料理が分けられると、ヴェルムが食べ始めるのを待ってから自分も口に入れて。料理を運んできた時は、まるで貴族に仕えていたような丁寧な仕草だったが、いざ料理を食べる姿はテーブルマナーも知らないような食べ方で、大きなギャップを感じさせる。
また、時折ヴェルムが食べている姿を眺めては嬉しそうにして、今宵のひとときを楽しんでいる様子で。

ヴェルム > 「よろしくニーニヤ、もっと砕けて話してもいいんだけどな」

ぎこちない敬語より、見た目らしい言葉遣いでも構わないと笑う。
何より子供らしい食べ方でマナーはなっていないが、何故だか今はそれがとても楽しいと感じさせてくれる。
きっと自分はかなり難易度の低い客なんだろうなと思ってしまっていて。


「そうだったんだ、じゃあ賭けに勝ったお祝いに、あーん」

人の知らぬところでの賭け事はあまり好きではないが、今回はニーニヤの記念として、サービスされた燻製肉を3枚纏めてフォークで取り、ニーニヤの口元へ運び食べさせようとする。

ニーニヤ > 「砕けた、ですか…?」

身分を気にしてのことだろうか、流石にそれはと少しばかりためらって。そもそも、どう接したらいいのだろうかと少しばかり考えていると、思いもよらぬ燻製肉の不意打ちに目をまんまるにして。

「はっ…あ、あのっ!?…あーん」

固まっていると、ヴェルムの丁度死角から、先輩娼婦がやれと合図をして、思考が停止した状態でそれにコクコクと頷いて口を開ける。
と、口の中にチップの香りと少し濃い目の塩加減、肉や脂の旨味が広がって幸せそうに頬を緩ませてもぐもぐと食べて。
更に、死角から何事か合図をもらうとなれない様子でナイフとフォークを使い、同じように燻製肉を纏めて刺して。

「それじゃあ、これは私からお返しに…。………あーん」

ヴェルムの死角から、言えというジェスチャーを全力で浴びながら、先ほどしてもらったように彼の口元へと肉を運んでいく。

ヴェルム > 「難しいか、じゃあ二人きりになったときにね」

人目があるところでは気さくな話し方はできにくいだろうとそう言ってきて。
燻製肉を頬張り幸せそうに食べるニーニヤを、純粋に可愛いと思いながらついつい眺めてしまう。
もちろんニーニヤの視線がたまにどこかを向いて、誰かから指示を受けているのもわかった上で。

「ん、なんだか恥ずかしいね…あーん…ん、旨い」

今度はお返しにニーニヤから口元へ肉が運ばれると、流石に照れて頬を染めつつ口を開けて肉を頬張り食べ、うんうんと頷いてニーニヤに微笑む。

ニーニヤ > 「ふたり、きり…。…はい!」

ヴェルムの言葉に急に意識したのだろうか。目に見えてそわそわとしはじめて、落ち着かない様子。

なんだかんだでことが上手く進んでいる様子を、手の開いている従業員たちは暖かく見守っていたが、ふたりきりという言葉には小さくほくそ笑む者もいたりして。

「こうして誰かと食べると、美味しいんですね…」

おそらく今、頬が染まっているのかなと意識すればするほどに耳まで赤くなるのを感じて、それを誤魔化すようにぽつりとつぶやいて

ヴェルム > 「すごいそわそわしてるね…」

意識させすぎたかなと反省しつつ、そっちもあまり慣れていないんだろうなと思って。
また、ニーニヤ以外の従業員の視線にも気づけば、ニーニヤがどれだけ大切にされているか知るには十分で。

「そうだね、僕も久しぶりだ…さて、ご馳走様」

明らかに恥ずかしがっているようなニーニヤに微笑みつつ、自分も誰かと食事を取るのは久しぶりだと感じていて。
しばらくすれば食事も終わり、最後のエールを飲んで一息つく。

ニーニヤ > 「いえ、そんなことはっ!」

余計に挙動不審になりながら、返す声は裏返り気味。悶々とした空気とともに、うぶな少女を肴に酒を呑むのも悪くはないだろうか。

エールを飲み干し、すこしばかり会話をすると手早く食器を片付けて。

「…お口に合いましたか?あの、それじゃあ…行き…ます…か?」

上目遣いで、最後の確認といった様子でじっと、じいっと、見つめる。

ヴェルム > 明らかに挙動がおかしくなり、動揺と羞恥を感じている様子のニーニヤに苦笑いしてしまう。

「うん、美味しかったよ。そ、そうだね…」

確認のためかとてもじっと見つめられると、なんだか悪い事をしているような気がしてきてしまうのだった。

ニーニヤ > 「そ、それでは、参りましょう…」

店員と部屋を取る段取りを済ませると、ぎこちない仕草で入ってきた時と同じように腕を絡めて寄り添って。
入ってきた時は合わせられなかった歩調を、今度は合わせながら2階へど移動して――

ご案内:「酒場兼娼婦宿 Collar less」からニーニヤさんが去りました。
ご案内:「酒場兼娼婦宿 Collar less」からヴェルムさんが去りました。
ご案内:「酒場兼娼婦宿 Collar less」にヴェルムさんが現れました。
ご案内:「酒場兼娼婦宿 Collar less」にニーニヤさんが現れました。
ニーニヤ > 腕を絡めて、部屋まで歩いて。部屋はあまり広くはないが、清潔にしてあるようで、薄暗いランプの灯りと少し大きめのベッドが目に入る。少し視界を横にやると、小さなキャビネットと申し訳程度のクロゼットがある。キャビネットに貼ってあるラベルから、その中には行為を盛り上げる小道具があるらしいことがわかる。

「あまり、広くはないですけど…外套、預かりますね。荷物は、こちらにでも置かれてください」

ヴェルムの街頭をハンガーに掛けると、荷物を入れる籠を渡して。

ヴェルム > ニーニヤに案内され、階段を上り、上階の娼婦宿に進む。
無論それなりの、高級宿とは程遠く、廊下にいてもすでに行われている行為の音が聞こえてくる。恐らく行為に夢中になればそれも気にならないだろうが。
通された部屋もやはり、宿に分相応といった様相ではあるが、逆に無駄に広いと落ち着かないため、寧ろこのくらいがいいだろうと思う。
部屋に備え付けられた家具を見れば必要最低限なものは揃っているし、清掃も行き届いている。

「ん、ありがとう」

外套を取りニーニアに預け、渡された籠には持物を入れた鞄と上着を放り込み、装備していた剣は無造作に壁に立てかける。
もちろんすぐには全裸にならない、きっと落ち着かないであろうニーニヤにテンポを合わせてやるほうがいいだろう。

ニーニヤ > 先客たちの声に、すこしばかり困った様子でヴェルムを見やる。

「私は、以前の主や私を買い取った店の人に乱暴にされたことしかないので、あんな風になれるかどうかわかりませんが…」

不安を吐露していると、音を立てて置かれた剣に怯えることもなく興味津々に見やって。そして、目を輝かせてヴェルムに顔を近づけて。

「あの、もしよかったら、あとで…冒険の話を聞かせてください!」

娼婦の仕事を始めもせずに、この子は何を言っているのだろうか。よほど、冒険話が好きに違いない。

ヴェルム > 「ミレー族なら大抵がそんな感じだろうね…いっそ何もしないで添い寝だけするかい?」

他の部屋から聞こえてくる音や声に、やはり不安になっている様子のニーニアに冗談交じりに笑いかけ、ベッドに腰を下ろす。
ふかふかのベッドとは程遠いが、ぐっすり休むには十分だろう。
ベッドの具合を手のひらで確かめていると、何やら剣に興味を示し、先ほどとは違う表情で見つめられる。

「いいけど、冒険話が好きなんだね」

本来は冒険者ではないため大した武勇伝は無いし、嘘をつくかもしれないが、ニーニヤが冒険者に対して夢を見ているのは間違いないだろう。
確かにミレー族の能力はダンジョンを探索する際に有利となるものが多い。もしかしたら彼女も優れた冒険者になれたりするのかもしれない。

ニーニヤ > 「そんな、それじゃあ私が申し訳ないです!大丈夫、大丈夫ですから!」
ヴェルムの言葉に慌てて首を振って。隣に腰を下ろすと、抱いてくれと言わんばかりにドレスを脱ぎにかかろうと大慌てで。

「後で、後でいいですから!小さい時に、1度冒険者の方にお会いして…その時に聞いた話がとてもワクワクして、それで…!」

冒険のこととなると、すこしばかり饒舌になるらしい。抑えきれない興味を隠し切れないようだ。

ヴェルム > あまりの大慌てぶりに、なんだかこちらがニーニアを弄っているような感じになってくる。
彼女がドレスを脱ごうとするならば、それを静かに見守ることにしよう。

「そんなに大した話なんて無いけど、後でちゃんと話してあげるから少し落ち着いてね」

客引きをしていたときと比べれば、そのアグレッシブな様子に苦笑いしてしまう。確かに冒険に対して強い憧れがあるようだ。もし一緒に冒険しようと誘えば卒倒してしまうのではないかと思うくらい。

ニーニヤ > 着慣れない服を一生懸命脱ぐと、こちらは店が用意したドレスではなかったのだろう。とても、とても質素な下着が姿を見せる。そして、その薄布に手をかける。よく焼けた顔や腕と比べると、ドレスの下は白い肌で、なかなか悪くない。
すべてを脱いで、一糸まとわぬ姿になるとヴェルムの前に立って局部を手で隠して。

「人前で裸になるのは慣れて、いるんですけど…こなんだか、いざこういう場面になると恥ずかしいですね…」