2023/07/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・裏路地通り」にヴェルソートさんが現れました。
■ヴェルソート > 貧民地区、昼でも薄暗いそこは夜になればなお暗く…かろうじて見えていた、血の跡、女性の服の切れ端、子供の靴の片方…犯罪があったのであろう痕跡を覆い隠す。
そんな場所にふらりと現れた男は、どこかの建物の裏手にある木箱によいせと腰かける。
今日はここで良いか、と周囲を見れば…軽く息と喉を整えて。
『一つ目の夜が来た どこかから世界に小石が落ちて
二つ目の夜が来た 小石が海に落ちて波を広げた
三つ目の夜が来た 波は世界に広がり揺らして
四つ目の夜が来た 揺れる世界に合わせ人は踊る ♪』
しっとりと、甘く湿り気を帯びた声で…数え歌のような、子守歌のようなその歌を、ゆっくりと歌いあげていく。
歌にこもったのは、声自体にある魅了がわずかに、歌に込められた沈静と治癒。
このあたりの建物にはろくに治療も受けられない人もそれなりに居る。まぁ、楽器を使わぬアカペラな以上、気休め以上の意味はないのだが…それでいい、楽団が子守歌を奏でても騒がしいだけだろう。
■ヴェルソート > しばらくの間、甘やかなテノールの歌がゆったりと…貧民地区に響くことになった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・裏路地通り」からヴェルソートさんが去りました。