2023/06/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にセカンドさんが現れました。
■セカンド > 仕・事・終・了。
店先の看板を閉店に変え、ベンチへと腰掛ける。片手には木製ジョッキとつまみを載せた皿。
「酒場の店長が店の酒を飲んでいる」なんて苦情が経営者に入ったらしいが、余計なお世話や。
勤務時間後に何をしようがウチの勝手や。飯かて食うし酒ぐらい飲むわ。そもそも客以外からのクレームって何やねん。
――なんてことを言うと、「勤務時間中も好き勝手してるじゃねーか」と各所からツッコミを入れられそうなので黙っとく。
えぇやん、勤務中でも一杯くらい。
「なんやあっちゅー間に夏が近づいてもうたなぁ。エールが旨い訳や」
ぐび、とジョッキから呷る。身体に染みわたるのを実感するように溜息が漏れた。
閉店作業が終わった従業員達が挨拶をしに出てきた。一人だけ自宅へ、後の住み込みの者達は扉を開けて3階へと戻っていく。
同業者から聞いた話をふと思い出した。
「うちは従業員に手ぇ出すお客さんおれへんな。やっぱ住宅街で客層がええからか?」
チーズとハムをぱくつきながら考える。問題がないことはええことやけど、胡坐をかいとったらあかん。
夜の街はとても静かや。歓楽街の方は騒がしいんやろうけど、このあたりは出歩く人もようおらん。
静寂を楽しむように目を閉じた。
■セカンド > エール一杯分のつまみを食べ、胃袋に流し込む。
朝から働きづめやったからか、なんや眠くなってきたな。
立ち上がるとジョッキと木皿を手に、酒場へと戻る。洗い物は明日の朝でええか、と考えつつ――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からセカンドさんが去りました。