2023/05/24 のログ
ご案内:「トゥルネソル家」にリスさんが現れました。
ご案内:「トゥルネソル家」にマヨリカさんが現れました。
リス > トゥルネソル家、通称で言うなら、竜の巣というべきだろう場所。
 其処は、マグメールの富裕地区の一角にある邸宅であり、その場所の大きさは、トゥルネソルの資産を示すが如くに広大。
 広大なのは、理由があり、其処にドラゴンが何匹もいるから―――何匹というのは生易しい。
 家の中に居る殆どが、ドラゴンなのである、人間に変身しているだけ。
 その実情を知る者から言えば、竜の巣、という表現に納得が行くだろう。

 家はシックな煉瓦で三階建てで作られていて、形としては正方形、屋根も平らに作られてる。
 煉瓦の素材もさることながら、建築方法からして下手な砦よりも頑丈になるように、有名な大工が作った場所だ。
 理由としては、ドラゴンが空から降りて来て、家の屋上に到着し、其処から人に変化して中に入っていくから。
 並の作りでは、並の素材では、ドラゴンの体重に耐えられない。
 因みに、トゥルネソルの家のドラゴンが吐き出したブレスにも耐えられるぐらいの強度は有るので、有事のシェルターにもなる。
 頑強で、頑丈で、広大な屋敷、とドラゴンの2~3匹以上がのんびり寝られるような広い庭を持つのが、トゥルネソル。

 それだけの土地を、貴族を押しのけて買う事が出来る資産を持っているという事でもある。

 今日は、珍しく其処の主であるリスが、家に居た。
 珍しいというのは良い方が変なので、言い換えると、トゥルネソルの商会の方に居なかったというのが正しい。
 一階の食堂で、優雅に紅茶を飲んでいたりする。

 とある人物の為だけに、時間を空けているのだ。
 もうすぐ、執事なり、メイドなりに案内されてくるはずである。
 準備に時間がかかる事は知っているし、彼女が来るまでは、のんびりさせてもらう積りで、少女は、静かな時間を堪能していた。

マヨリカ > 彼女がドラゴンであることや、家の事。
――更には、リスハーレムとでも呼ぶべき愛の巣の事も聞いてはいたが。

実際に其処にくるまでには、二人しか与り知らぬあれこれがあった訳で。
お伽話になぞらえ、竜にさらわれて…などと言ってみたのも強ち間違ってもいないのだろう。
連れて来られたそこは、寝物語の枕元で少女が想像したように、切り立った崖の上に聳えてもいないし、空飛ぶ城のような場所ではなかったが。
広大である事に違いはなく。

あまり高い建物の見当たらない街並みを見慣れていれば、三階建てでも驚くものだが。
ぐるり、と首を回し。
更には身体まで肩ごと動かさなければ全体が確認できない邸宅を見ては、驚きにぽかん、と口を開け。
次いであわあわとしていたのは記憶に新しい最近。

初日は何が何だか分らぬまま、目を回しつつ部屋へと。
――その3日後に、部屋から出て見事に迷い。
商会で仕事をして帰ってきても部屋に辿り着くまでが大冒険。

なんて事があったりする。
因みに何故、部屋から出るまで3日も掛ったのかは割愛。
竜はどうやら当人で言う以上に精力旺盛だったらしい。

「…わわっ、お待たせしましたっ。」

そんな事を頭の中に浮かべて振り返りながら。
回想が桃色なシーンに差し掛かって、ぼふん、と顔から湯気を出し。

折角今日は、リスがお家デートに誘ってくれたのだから、と気持ちを切り替えて。
食堂をひょっこり覗き込み。
優雅に紅茶を飲む彼女を見つけては、嬉しそうに頬を緩める。

リス > 基本は、竜の巣、という通称で良いと思う、だって、トゥルネソル家は、長いし。
 それに、一応、リス意外にも、正妻ゼナの弟妹も住んでいるし、リスの妹の竜胆、ラファルも住んでいる。
 ドラゴンたちは家族であっても、何方かと云えば一族の人、な感じだからハーレムだけ、というわけでは無い。

「あと、外見ではわからないけれど、竜胆の魔法で、見た目より中が広いのよ。」 

 マヨリカが、迷った理由というのは、多分其処も有るのだろう。
 外から見るこの家は広大なのだけどもさらに、其処を妹の竜胆が魔術によって、空間を広げ更に、壁の強度などを強くしている。
 それは其れという事で、見事に迷った彼女。
 確かに三日間続けて致して、お仕事だから、と職場に言ったのはまずかったか。
 メイド長で、ゼナの妹シスカちゃんがマヨリカに道を教えたとか教えないとか聞いた気がする。

 閑話休題

「おはよ、マヨリカ。
 別に対して待っていたわけでは無いわ。
 ちゃんと、家の中を案内しているわけでは無かったし。
 デートがてら、お家の中を案内しないと、と思ったの。」

 のんびり二人でふらふら歩く、其れだけでも楽しい物よね?
 軽く片目をパチンとつむって見せて。
 まずは落ち着いて、お茶でも如何?
 と、新しいカップとソーサをメイドに出してもらい、お茶を注いでもらう。
 頬の赤い彼女に、まずは、顔を冷やしてからね、とも。

マヨリカ > もしもトチ狂った王子様、別名を自称勇者がやってきても迷ってしまいそうな、プチダンジョンがそこに形成されていた。
リスのお嫁さん達の家族も含めれば、結構な人数。
マヨリカが憧れていた、賑やかな大家族がそこにあった。

「…開けたら別世界に繋がってたりしませんか?」

なぁんて、感想を抱いたのも無理はない。
魔法に関してはほぼ初心者も良い処なのだ。
懇切丁寧に道を教えて貰っても、攻略はなかなかにハードルが高いのではなかろうか。
そのせいで、住んでいるお嫁さんと廊下でバッタリぶつかって火花散らす展開も起きていない。
―――リビングで全裸でくつろぐ本妻とバッタリ会うのは、今はまだ少しだけ先の話。

と、話を少し戻して。

「えへへ、おはようございます。
お家で朝の挨拶できるのって嬉しいですね。
勿論、ベッドの中で寝起きの挨拶でも嬉――
……わぁあ、聞かなかった事にっ!

デートのお誘い、ドキドキして眠れなくて。
服とかも迷ったんですけれど…」

回想シーンの途中で食堂前に辿りついてしまったせいか、うっかり口が滑って妙な事を言いかけ。
改めて駈け寄ってから、慌ててそれらしくスカートを持ち上げて腰を折ってみる。
彼女のウィンクに更に頬を紅潮させつつ、メイドに椅子を引かれるまま勧められた席に落ち着けば。
流れるように準備されるティーカップ。
いただきます、と良い香りのお茶を傾けて。

リス > 賑やかではあるが、さて、どれだけの子出会えるのかは、彼女の運次第、なのだろう。
 賑やかで騒がしいのは、間違いはないだろう。

「竜胆の部屋はそうなってるみたい。」

 彼女の言葉は、的を得ている、竜胆の部屋は許可のない物が入ろうとすれば、何処へともなく飛ばされる。
 なので、別世界というのも、あながち間違いではないので、勝手に開けないようにね、と。
 まあ、魔法でと言っても、道は、普通だ、慣れれば問題は無いのである。
 因みに、リスは、ハーレムメンバー同士で愛し合ったり仲良くするのを寧ろ推奨しているし、それは皆に伝えているから。
 出会ってバチバチ、は可能性としては低い……筈。

「大丈夫よ。ちゃーんと覚えておいてあげるから。
 後で実践も……ね?

 ふふ、今日は、お家に慣れて貰うために、だけどね。
 今度は、お外に、一緒に遊びに行きましょうね。
 今日も、可愛いわ、マヨリカ。」

 カーテシーを行うマヨリカに、リスも軽く頭を下げてお返事を一つ。
 お茶を、丁寧に入れるメイド。
 隣の席に腰を掛けて、それを受け取るマヨリカに、砂糖は要りますか?と砂糖のツボを。
 お茶を飲み始める彼女を見ながら、にっこり微笑みを零して見せて。

「どこから案内したものかしら、ね。」

 一階は、共有スペースが主であり、食堂やお風呂、居間、あとは、仕事の為の書斎。
 二階は、基本リスやお嫁さんたちの個人の部屋。
 三階は、メイドや執事ドラゴンたちのお部屋、となっていて。
 さて、何処からにしようかしら、と考える。