2023/03/28 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にヴェルニールさんが現れました。
■ヴェルニール > 「ふふ…温泉、だなんて何時ぶりかしら。」
気にはなっていたものの、未だ足を向けた事の無かった施設に来てみたらしい。
意を決して――という程の意気込みでも無いが、脱衣場からも漂ってくる湯の香りに、自然と期待で口元が持ち上がる。
服を脱げば、湯浴み着を纏って髪を纏め。
因みに、とある経緯から入手した招待券で湯に入りにきている。
酒場で其れなりに雑多な街の噂を耳にしたり、気紛れに占術などもしているせいである程度情報は手に入りやすいものの。
そも、この温泉宿については明るくない様子。
入り口の暖簾はあまり気にせず湯殿へ踏み出せば、手桶を片手に掛け湯を浴びて。
リゾートスパか何かの感覚でいるのか、そも、性別で湯を分ける概念が当人の頭の中に存在しているのかも怪しいような足取り。
女湯や混浴であれば良いものの、或いは、ここが殿湯であったりするかも知れないが。
もしも指摘されれば丁寧に謝って湯の場所を尋ねるくらいだろう。
―――ちゃぷん。
湯煙のカーテンの向こうへ踏み出せば、温泉に浸かってひと心地。
露天の岩風呂からは濁り湯が沸き、近くに桜の樹もあるのか、時折はらりと風に舞って薄紅色の花弁が湯に浮かぶ。
お供に連れてきたらしいラバーダック…やや間の抜けた表情をした黄色いアヒルを数匹浮かべれば、突き出された彼らの唇をちょん、と突いて。
「――…は、ふン…。いいお湯…。」
■ヴェルニール > 想定していたよりも熱いお湯に、少し涼を取ろうと岩場に腰を下ろし、脚だけを浸して。
「お風呂上りに麦酒…ここは奮発してエステというのも良いかしら…」
折角湯に入りに来たのだから、日帰りでなく部屋を取っていくのも良いか――と思いを馳せてみる。
青みがかって普段は血色が悪くも見える灰褐色の肌は、温められ、ほこほこと蒸気を放って。
いつもよりも色づいたようになっている。
…といっても、精々が普通のヒトのそれなのだが。
■ヴェルニール > そうして、暫くは温泉を堪能して。
気が向けば数日くらいは滞在するのかも知れず――
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からヴェルニールさんが去りました。
ご案内:「ある宿の地下」にキュアポットさんが現れました。
■キュアポット > 王都に何件もあるし何処にでもある宿。
平民地区でも賑やかな通りに面している比較的好立地な場所に佇む宿なのだが、最近他の宿との差別化が出来ず売り上げが低迷中らしい。
そこで宿の主人は奮発して無名遺跡の地下迷宮から発見されたあるモノを買い付けて宿に設置する事にした。
ただ流石に1階の賑やかな酒場の部分に設置するのは防犯上の理由から色々と問題があるという事で、ワインセラーだった地下室をそのあるモノの為に改装し、早速あるモノを設置して今夜から試運転を始めるようだ。
宿の入り口には『貴族も愛用!怪我や疲れを癒すプールをテストしてくれる人募集、報酬有り』と書かれた張り紙を見つけ、好奇心に負けて張り紙を剥がし宿の主人のところに行くと、喜んで宿の1階の奥にある地下室へと案内してくれるだろう。
案内され、薄暗い階段を下りてワインセラーだった部屋に入れば、其処は微かにワインの香る妙に雰囲気のある薄暗い部屋で、室内の明かりはオイルランプが天井から釣り下がり、そのぼんやりとした明かりに照らされているのは木製の椅子が一つ、脱衣籠が一つ、宿には珍しい人が一人入っても十分に足を伸ばして浸かれるバスタブが一つ、後は良くある木製の大き目の桶である。
もし、報酬或いは好奇心に負けてテスターになる人がいるならば、宿の主人はものすごいテンションで貴族が~とか簡単な傷が~とかエトセトラエトセトラ…熱の篭った説明をしてから宿の主人は「後で感想を聞かせてくださいね!絶対ですよ!」と念押し釘刺しして、宿の方に戻っていくだろう。
衣服を脱ぐのが嫌ならば木製の椅子に腰をかけて、桶に溜まった湯よりは温いがほんのりと温かな液体に脛まで浸してみるのもいい、もし勇気があるのなら衣服を脱いで、水着に着替えるか、一糸まとわぬ姿でバスタブに挑戦するのも自由である。
――…其処に溜まる液体が何かは誰かが触れるまで、じっと大人しくバスタブの中の液体として、桶の中の液体として静かにその時を待つだろう。
触れるとドロドロな見た目ながら、ぷよんぷよんと硬い弾力のある謎の液体。
天井の吊るされた頼りない…雰囲気のあるランプの明かりを頼りに中を覗けば青や白や赤い小さな球体が浮かんでいるのも見えるはずである。