2023/03/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区:ある宿の地下」にキュアポットさんが現れました。
キュアポット > 王都に何件もある宿。
平民地区でも賑やかな通りに面している比較的好立地な場所に佇む宿なのだが、最近他の宿との差別化が出来ず売り上げが低迷中らしい。
そこで宿の主人は奮発して無名遺跡の地下迷宮から発見されたあるモノを買い付けて、宿に設置する事にした。

ただ流石に1階の賑やかな酒場の部分に設置するのは防犯上の理由から色々と問題があるという事で、ワインセラーだった地下室をそのあるモノの為に改装し、早速あるモノを設置して、今夜から試運転を始めるようだ。

宿の入り口には『貴族も愛用!怪我や疲れを癒すプールをテストしてくれる人募集、報酬有り』と書かれた張り紙が有り、好奇心に負けて張り紙を剥がし、宿の主人のところに行くと、喜んで宿の1階の奥にある地下室へと案内してくれるだろう。

案内され、薄暗い階段を下りてワインセラーだった部屋に入れば、其処は微かにワインの香る妙に雰囲気のある薄暗い部屋で、室内の明かりはオイルランプが天井から釣り下がり、そのぼんやりとした明かりに照らされているのは木製の椅子が一つ、脱衣籠が一つ、宿には珍しい人が一人入っても十分に足を伸ばして浸かれるバスタブが一つ、後は良くある木製の大き目の桶である。

もし、報酬或いは好奇心に負けてテスターになる人がいるならば、宿の主人はものすごいテンションで貴族が~とか簡単な傷が~とかエトセトラエトセトラ…熱の篭った説明をしてから宿の主人は「後で感想を聞かせてくださいね!絶対ですよ!」と念押し釘刺しして、宿の方に戻っていくだろう。

衣服を脱ぐのが嫌ならば木製の椅子に腰をかけて、桶に溜まった湯よりは温いがほんのりと温かな液体に脛まで浸してみるのもいい、もし勇気があるのなら衣服を脱いで、水着に着替えるか、一糸まとわぬ姿でバスタブに挑戦するのも自由である。

――…其処に溜まる液体が何かは誰かが触れるまで、じっと大人しくバスタブの中の液体として、桶の中の液体として静かにその時を待つだろう。

触れるとドロドロながら、時々硬い弾力のある謎の液体。
天井の吊るされた頼りない…雰囲気のあるランプの明かりを頼りに中を覗けば青や白や赤い小さな球体が浮かんでいるのも見えるはずである。