2023/03/08 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 主のいる湖」にスピサさんが現れました。
スピサ >
暖かい空気が漂うようになった季節
夜はまだ肌寒い季節なものの、昼間の時間が伸び始めている。
夜明けが早まり、夜の訪れがいつもより遅く感じる。
そんな時期になってきた。

スピサは騎士でも極端に裕福というわけでもない。
鍛冶師として全うできる程度の困らない人生を送っているにすぎない身だ。
それが騎士や従者 持つべき者のように馬を連れて自然地帯を歩くのは珍しい。

スピサは普段、裸体の上から赤革のオーバーオールを纏い、隙間から覗く青い肌の凹凸
それに客は少しばかり目を横にずらすものの、冬場や風の冷たい時期に羽織る炎狼のジャケット
これを羽織り、頭には赤羽織のバンダナを巻いていると外を出歩ける姿としてはまぁまぁとなる。

普段は種族性の強みというべき体の具合に任せて、鉱石をたっぷり詰め込んだ革袋とて
その背に余裕で運びながら出歩くことが多いものの、今は馬を連れている。
それも馬というには聊か歪というべきか、魔導機械を組み込まれたサイボーグ馬とも呼ぶべき奇馬だった。
出会い云々はこの文からは省かれるとしても、手製の鞍や蹄
その姿は手入れが普通の馬よりも勝手が違い手入れも手間と取れた。
鉄を扱い続けるスピサだからこそ、まだ面倒が観れているのだろう。

馬に跨り、馬の胴に荷物を下げて自然地帯の危険な道のりを避けてこうして湖までやってくる。
鳥が数羽水面に漂い、別の水面が一瞬動いているのは魚の背ビレが起こした波紋だろうか。
眺めてから、ゆっくりスピサは奇馬から降りると、湖からはやや離れた位置でいるよう
馬と少しの間顎を撫でながら話し合う。
最近黄色鰐や丸太蛇のウッドボアなどを見かけ始めているとも聞くせいだ。
寒ければ身を顰め暖かくなると顎を開く、典型的な鱗と蜥蜴の血を持つやり方だ。


        「あ、あんまり他所にいかないで、ね?」


お互い乗る者 乗られる者といえど、スピサは性格上もありそんな風にたどたどしく言うと
先日作成したハンドアックスと火羽馬の革鞘で包む剣を腰に、バックラーはリュックと共に置いておいた。
今日は鍛冶という気分でもなければ素材探しという気分でもない。
造った手斧をナイフ替わりに腰に下げ外を出歩きたくなっただけのこと。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 主のいる湖」からスピサさんが去りました。