2023/02/18 のログ
肉檻 > されど、広大な王城の片隅で忘れ去られてしまったかの如きその場所に足を踏み入れる者の姿は依然として無く、
人知れず囚われの身となった哀れなメイドの身に降りかかる責め苦は、未だ止む事無く続く事となるのだった――

ご案内:「王都マグメール 王城」から肉檻さんが去りました。
ご案内:「森林地帯」にトーラスさんが現れました。
トーラス > 冒険者は全ての責任を自身で担う個人事業主でありながら、
依頼を受ける際には一時的にせよ、継続的にせよ、徒党を組む事が多くある。
得意分野の役割分担による効率化に加え、単純に生存率の向上の恩恵が得られる為だ。
尤も、それは飽く迄、経験や才能が近しい者達が組んだ場合の結果となる。
熟練者が足手纏いの新米と組めば、当然、効率も生存率も、何のへったくれもありはしない。

そんな間柄でも徒党を組む際、不公平感を解消する唯一無二の方法が金、即ち、報酬の取り分だ。
他人の足を引っ張る半人前には、文字通り、分け前の半額の報酬しか支払われず、
熟練者や特殊技能持ちには二人前として、1.5倍から2倍以上の報酬を分捕る者も少なくない。
そして、半人前と同様に報酬の分け前を減らされる羽目が多いのが女性冒険者である。

これは性差別等ではなく、筋骨隆々ならば別だが、冒険の最中に怪我を負った際に、
自分を背負ってくれる男と、まともに担いで走れない女、
どちらと組みたいかと問われれば答えは圧倒的に前者であり、需要に差が付けば値も変わる。
勿論、個々人のスキルも評価に換算されるも、足手纏いになりかねない新米や女性を求める物好きは多くはない。
だが、そんな女冒険者でも等分の、或いは、それ以上の好条件の分け前を得る方法もあり――――。

「――――さて、飯も喰ったし、明日も早い。……そろそろ良いか?」

夜更けの森の中、焚き火に当たりながら、革袋の酒を呷っていた中年冒険者が傍らの女に声を掛ける。
相手は高額報酬の魔物退治の依頼を受ける際に、分け前の等分を約束して一時的に行動を共にした女性。
その条件は、冒険中、避けては通れないストレスや疲労を体で癒す事、即ち肉体関係を結ぶという極ありふれたもので。

ご案内:「森林地帯」からトーラスさんが去りました。