2023/02/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」に肉檻さんが現れました。
■肉檻 > 広大な王城の中でも行き来する人影も疎らな外れの一角。
布の被せられた絵画や彫刻、調度品の類が所狭しと並べられた薄暗いその部屋は、
とある王族の蒐集した品々を保管する為の倉庫として使われているようだった。
しかし、平時は施錠されている筈の扉はその日に限っては半開きとなった侭で、
ぽっかりと口を開けた薄闇の向こう側で、時折入り込んだ光を受けて煌めく何か――
もしもそれに興味や疑問を示して部屋の中へと足を踏み入れようとする者が居たならば、
整理の行き届いた部屋の床に不自然に転がる、透き通った水晶玉の存在を認める事となるだろう。
■肉檻 > 其処から更に、透き通る水晶玉の内側を間近で覗き込もうとすれば垣間見る事が出来ようか。
王城の薄暗い倉庫の一室とは似ても似つかぬ、ピンク色の肉と粘膜に四方を覆われたグロテスクな空間の中、
粘液を滴らせ蠢く肉塊と肉塊に四肢を絡め取られ囚われの身となった、一人の女の姿が其処にはあった。
今となっては見る影も無く引き裂かれ、白い裸身を申し訳程度に覆い隠す衣服からは、
彼女がこの王城に仕えるメイドの一人であろう事が察せられるだろう。
しかしながら、この王城で一介のメイドが一人姿を消した所で、気に留める者はそう多くはない。
結果、件のメイドがこの不気味な空間に捕らえられてから、果たしてどれくらいの時間が経過したのか。
その反応は徐々に鈍くなり、絞り出される声なき喘ぎと精気の量も今となっては減少の一途を辿るのみで。
だからこそ、"それ"は今まさに新たな獲物を欲していた。