2023/01/12 のログ
■ロブーム > 「(おや……?)」
個人的には寸止めしたつもりだったが、それにしては身体の反応が弱い。
絶頂寸前で手を離した場合、身体の震えはもう少し強くていい。
声にもまだ、余裕というか張りがある。
武術的に言うと、『手ごたえが無い』という奴だろうか。
してやられた、と思うが、それ故に興奮もある。
これだけの経験がある彼女に、本気で愛をねだらせれば、それはどれだけの愉悦か、と。
「ああ、そうとも。私は、焦らしたりするのが好きでね。
特に、君の様に、プライドや大切なものを賭けた勝負でやる焦らしは大好きなのだよ――特に」
そう言うと、男は顔を近づけ、耳元で囁いた。
まるで、恋人に囁くように――或いは、悪魔が囁くように。
「特に、君の様な誇り高い女性が、それを全て捨てて、私に媚びねだる。そんなシチュエーションが大好物なのだよ」
男は、顔を離すと、今度は指を彼女のクレヴァスに沿わせる。
触れるか触れないかの所を、形をなぞる様に。
最初の内は、本当に触っているかも曖昧な所から始まり、徐々にに指をしっかりと女性器に触れさせる。
微かな快楽から、大きな快楽へ。弱い快楽を受け容れ続けた身体は、強い快楽も受け入れてしまう身体になる――愛撫の基礎を、忠実に守った責め。
「クリトリスを触るのも良いが、やはり女性が徐々に乱れていくのを見るのは、楽しみの一つだからねえ」
言っている間も、指は動き続ける。
指は、少しだけ女性器を押す様にしながら、ゆっくりと上から下に。
ゆっくりであるが故に、快楽を感じても、それが頂点まで上り詰めるには時間がかかる。
「……」
その様子を、表情を、男は愛でる様に観察している。
■シーリーン > 向けた問いに対して返ってきた返事は予想通りのもの。
これは厄介なことになるかもしれない、と考える。
どこまで演技で騙せるかという事になってくる。
だが、相手のねちっこい愛撫を考えると、逆方向に、絶頂に達した演技を無視して
延々続けられた時にはなすすべもなくなる。
「なるほど。それで勝負と言うわけだったのね。」
返ってきた言葉にくすっと小さく溢す笑い。
本格的に勝負に徹する必要がありそうだった。
感知されているかもしれないが、大きく、派手に演技をして実際に達する前に寸止めをさせる。
勝ち筋はそれだろうと考えて。
少しの会話を挟むことで、若干溜まった快楽が落ちてくるが、
それでも7割くらいは残った状態。
そこに秘所へと向けられる愛撫。
「んっ!……ふふ、上手なものだから、もうこんなに濡れちゃってるわ……ふぁぁんっ!……流石に、そこはとっても感じる場所、よ」
いつもより2割くらい先に進んでいるような状態の演技を続ける。
ゆっくりと高まる感じだが、寸止めと読むのであればまだ対応はできる。
そんな風に考えながら。
■ロブーム > 試しに、少しばかり脅かしてもみたが、やはり受け流される。
実際、程度の差はどうあれ、男の様な嗜好を持つ人間もいない訳ではないだろう。
尤も、全く余裕という訳ではないと見る。実際、焦らし責めだと理解した時の表情は、演技とは考えづらい焦りがあった。
「(さて。このまま漫然と焦らしても、相手の術中に嵌るだけだな)」
焦らしながらの責めの利点として。
相手の反応を見やすいというモノがある。
そして、反応とは、何も表情や声だけとは限らない。
「(表情自体は作れても……視線の行き場や無意識的な仕草、体温、それに……体の震え具合までは、どうかな)」
前二つは、或いはそれでも作れるかもしれない。
だが、絶頂が近づくと共に現れる身体の嘶きや、体温の上昇。
そうした、身体の反射までを再現するのは難しい。
例えば、
「(今、身体の震えは小さく、体温は安定。
これは、典型的なリラックス傾向。感じてはいるが、もどかしさや絶頂間際の感覚はあまりなさそうだな。どれ)」
彼女の体温の身体の傾向を頭に入れつつ、今度はクリトリスをとん、と軽く叩く。
今まで、ゆっくりとした愛撫の中に、急に激しい刺激が一瞬来る事になる。
その後も、二つ、三つと一定のテンポで叩く。
そうする事で、絶頂を防ぎつつ、激しい快楽を与えられた時の身体の反応を見るのだ。
「(問題があるとすれば……これをしている間は、彼女の反応を楽しむ余裕がない事ぐらいか……)」
少しだけ残念だが、それは彼女に勝った時に存分に楽しもう。
そう考え、彼もまた、勝負に徹する。
■シーリーン > 手練手管には長けている娼婦ゆえに、反応を確認されながらのものでもなかなかに尻尾を出さない。
視線の動きに差は見られず、無意識な仕草自体が出て来ない。
もしかすると、全ての仕草が無意識なのでは?とも思いかねないが、
そんなことができるとしたら、もはや人間ではないだろう。
体温についても、どうやっているのか感じている反応が強くなるにつれて上がっていく。
体の震え具合についてもそこまで大きな差は感じられない。
ここまで演技ができるとなると、余程の腕前。高級娼婦と言う本人の言葉も本当なのだろうという確信が持てるかもしれない。
「んぁっ!……くぅ……ぅんっ……!」
クリトリスを叩かれることで強い反応が返ってくる。
それもどのタイミングでも同じ反応を返してくる。
これでは確認が難しいか、と思った時に、秘所を擦る指に微かに感じる違和感。
擦るだけでは確信が持てないが、どうやら1か所だけ嘘を付けない場所があるようだ。
その場所は、恐らく……膣肉。
外から見える場所についてはあらゆる手段をもって演技がばれないようにしてきたのだろう。
だが……女として最も敏感な粘膜の動きまでは鍛えることはできないようだ。
■ロブーム > 「(これはこれは……此処まで徹底されると、最早一つの魔術だな)」
身体の痙攣や体温と言った、身体反応まで制御できるとは思わなかった。
そういう技術に心当たりが無いでも無いが、それを娼婦のテクニックとして用いるのは、彼の長い人生でも心当たりがない。
彼女の高いプライドの裏打ちを見た気分だった。
「(読心の魔術でも使えば話は別だが、それでは趣に欠ける。
さて、どう攻略したものか……)」
と、思案していると、指に貼りつく様な感覚を感じる。
膣肉だ。圧しながらクレヴァスをなぞっている内に、どうやら少しだけ入れてしまった様だ。
今はまだ、入れるつもりも無かったので、引き抜こうと思ったが……
「(……ふむ)」
少し思いついて、敢えて指を膣肉に埋めてみる。
その状態で、丁寧に指で解していく。
うっかりイカせてしまわないように、慎重に。
■シーリーン > そうそうばれる演技はしない。そして、一気に押し上げて、連続絶頂に向けてくる気配がない。
これなら規定時間はしのげるかもしれない……そう思った時に、膣肉に埋まる指。
その指が膣肉を解し、かき回してくれば
「んっ!……ぁ……すご……っ!……そこ、感じちゃ……ぁっ!」
絶頂に近づくような反応。だが、膣肉はまだそこまで強く締め付けない。
軽く震える程度の反応は見せるが、絶頂へ至るほどの反応とは思えない。
「ぁっ!……イっちゃぁ……っっ!!」
言葉で絶頂を伝え、体をガクガクと痙攣させる動き。
だが、その体の痙攣と膣肉のひくつきが連動していない。
つまり……絶頂したと言う演技をしていてまだ、絶頂には至っていない。
もう少し押し上げても大丈夫。そう確信できた。
演技の傷を見つけたという事は、ここからはコントロールは容易い事だろう。
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