2022/12/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 屋台街 」にテンドンさんが現れました。
テンドン > お昼、陽射しがきらきら輝いている時刻の王都マグメールの平民地区。
自分の土地と店をセットで持てない人達が屋台を牽いて店を出している場所にへとやって来た。

「おっひるごはんっ♪おっひるごはんっ♪今日はベイクドポーテト♪一つじゃ足りない二つをボークに下さいなっ♪」

もう既に他の肉体労働者達が列を作ってるような屋台前に並んでうっきうき、下手糞な歌を歌いながら膝だけの軽いスクワット運動に午前中の配達が終わって空っぽの鞄をゆさゆさ揺らす。
ついでに胸元の出っ張っている脂肪の塊もゆさゆさ揺れる。

テンドン > 「はい!お金!…わ、おまけ?やった!おじさん大好き!」

自分の番がやって来てじゃらじゃら渡す余り綺麗じゃない汚れだらけのゴルド。
芋焼き屋台を牽いてるおじさんの機嫌が良かったのか大きな御芋二つにおまけの小さな御芋まで貰った、紙包み!
はしゃぐように大事にそれを受け取って懐炉みたいに上着の裏側に手で抱きつつ行列から離れる。

「えっと、何処か食べられそうな場所」

帽子の上に更に片手で庇を作る、バイザーでも遮蔽しきれないぐらいに今日は良い天気でお日様の陽射しも強い。
周囲にきょろきょろ目を向ける。

テンドン > 「あそこでいいかな!お邪魔しまーす」

そのまま周辺にある家宅の一つを選んで玄関前の小さな登り階段を椅子代わりにちょこんと座り込む。
ちらっと後ろを振り返って家人が出て来ないのを確認。牛の耳をぴょこぴょこ立てて音を拾いやすくし、もしも出て来たら直ぐに退けるように注意する。

「はちちち…熱々だ…取り置きで冷めてる奴も多い中、あのおじさんは感心感心…」

手元の焼いた御芋を軽くお手玉ジャグリング。ふかふかの白い湯気が今も立ち昇っている。周囲は随分寒いから。

テンドン > そして揃えた膝上に包み紙を拡げて簡易テーブル代わり。
焦げ付いて焼き目のついている御芋の皮を指で摘まむようにしてムキムキ。
ほくほくの白い中身が露出して目を輝かせる✨。

「ふふふふ……何時もはこのまま頂くけれども、今日のボクは一味違うのだな」

そのまま自分の懐にへと手を入れてごそごそ。

「じゃじゃーん!!牧場のお手伝いをして少し分けて貰った山羊のバターとチーズー!!!」

高々と掲げた手の中には素焼きの瓶詰になっている少量のバターとチーズが燦然と。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 屋台街 」にクレイさんが現れました。
テンドン > だらしなく笑いながら自前のナイフで瓶の中のバターとチーズを掬って芋に投じる。
あっという間に温熱に当てられて蕩けだし、ふんわりと良い匂いが周囲に広がった。
お腹が空いているので、ひとりでに沸いてきた涎が口の中に沸いてぽたぽた零れる。

「蕩けるバター…!そしてチーズ…!これこそが至高…!!今日は少し贅沢過ぎちゃうかな……年末大勝利過ぎる…んへへへへ」

そしてナイフを食器代わりに芋を刻んで、それを手掴みにバターチーズで味付けしたお昼ご飯を静かに食べ出した。

「はふはふ……おいし…おいし……」

舌の火傷しそうな熱量を冷まし冷ましに満面に幸せの顔。

クレイ >  
 強い日差しの差す街の中。今日歩いていたのは仕事の帰り。深夜から朝にかけてある店の警備。そしてそれが終わって遅い朝食がてらここに来たというわけである。
 店よりもこういう屋台の方が早くありつける。手には肉を詰めたサンドイッチを持って歩いていた。
 適当に食べる場所を探していたが、どこも人が多く座れる様子ではない。仕方ないから少し奥に行くけどそこで食べるか。なんてそんな時にふと目に入ったのは1人の少女。

「んなとこ座ってると怒られるぞ」

 なんて軽く声をかける。
 手にはサンドイッチがある為指はさせず、顎で路地を指す。

「良い場所あるから案内してやろうか? 少し先にあんま人のこねぇ広場……みたいな場所があるんだよ」

 なんて声をかける。

テンドン > 「うわ!ととと!?」

声をかけられてびくんっと身が弾む、手元の御芋が転がり掛けて慌ててキャッチ!
そしてくるりと振り返り。目をぱちぱちとしばたき。

「え、誰?おじさん」

きょとんとした面持ちに小首を傾げた後に自分の膝元と座ってる階段のところを見遣り。

「ん~、だいじょぶだいじょぶ、怒られそうになったらサクッとどくから!」

そして笑顔満面、ぺろぺろ手についたバターとチーズを意地汚く舐めつつ。

クレイ >  
「まだお兄さんって年齢だろうが!?」

 おじさんじゃねぇよと言いたいが、目の前の少女はまだ子供。彼女からしてみれば十分おじさんかと少し溜息を吐いて。

「そうかよ。まぁ良いなら良いけど」

 とりあえず怒られたら一緒に謝ってやるか。なんて考えて隣の壁にもたれかかってサンドイッチの入った袋を開く。

「まぁ、ここに座る気持ちもわかるけどな。どこもかしこも人だらけですわれねぇの」

 だから俺も場所借りるぞなんて言いながら食べ始める。
 袋を開けばスパイスとパン。そして肉の香りが広がるだろう。

テンドン > 「ボク、ミレーだから他種族の年齢とかヨクワカンナイナー。えへへ、御免ねお兄さん」

惚けた塩梅ににっこりと笑いながら手持ちの水筒を取り出し、中に入ってるお茶をちびちび舐めるように口にして内腑を温め。
ぐーっとその場からまだ退かない意思表示に両脚を投げ出して伸びをする。

「此処、王都だもんね。稼ぎ処が多いと人も一杯集まって来るから!おじ…お兄さんもお仕事休憩?中々贅沢なランチ模様デスナ~?」

世間話の体勢に入って仰ぎ見る様相、相手の食事風景を眺めながら匂って来る美味しそうな匂いにぱたんぱたんと尻尾が揺れる。

クレイ >  
「別に気にしねぇよ。落ち着いて年齢を考えればお前くらいの年齢なら大人ってだけでおじさん扱いしてもおかしくねぇ。てかミレーってそういう種族だったか?」

 むしろ首をひねったのはそこであった。ミレーはたしか人とそう変わらない歳の取り方をしたはずだが。なんて考えていたが。
 まぁいいかと流す。自分の出自を言いたくない奴なんていくらでもいる。ミレーという事にしたいという事なのだろう。

「まぁいいか。俺は仕事終わりだよ。深夜に店で警備の仕事して遅い朝飯」

 この後宿行って練る予定なんて言いながら食べようとするが、視線と尻尾を見る。
 無視して食べようとして。でも中々落ち着かず。

「…………その1番ちいせぇのと交換な」

 とひとつサンドイッチを差し出してみよう。

テンドン > 「例えばの話、そこに猫が歩いていたとします。でも、猫の年齢なんてパッと見にはわかんないジャン?それと同じ同じ!種族の差異なんですぅ!そういう違いなんですぅ~!」

ぱたぱたと軽く足を上下に揺すりながらそこらへんに歩いてる猫や野良犬辺りをぴっぴっと手持ちのナイフで指し示し。

「あ、そうなんだ、夜勤上がり?それはお疲れ様。眠いよね…それなのによくそんなに重たそうなの入るね…あ、いや、御免ね、物欲しそうに見えた?流石に初対面の人から貰っちゃうには不等価交換カナ…!」

あわわ、慌てたようにサンドウィッチと相手の顔を見比べてぱたぱたと左右に手を振る。

クレイ >  
「そういう事にしといてやる。後あんまりミレーって言わねぇ方が良いぞ。俺は傭兵だから気にしねぇけどそれだけで嫌な目にあるかもしれねぇから」

 自分からすればどうでもいいが、ミレーというだけでそういう態度を取る人は一定数いる。だからあんまり言わない方が良いぞなんて一応言う。
 相手が遠慮する素振りを見せれば。

「……例えばの話。そこに猫が歩いていたとして。そいつが食ってるのを見てたとする。欲しいとわかってて、そいつに飯を上げたとして、それに見返りを求めるか?」

 相手が話した例文を少しだけ改造して話始める。
 そしてサンドイッチを見せながら。

「というわけで、別に俺は気にしねぇよ。これでも金はあるんだ。食い足りなかったら宿につくまでにもう一個買えば良い話だからよ。いらねぇならわたさねぇけど」

 ラストチャンスだぞどうする。なんて言いながら。

テンドン > 「うっわ!!ボクを猫扱い!愛玩物ですか!にゃーんとでも媚びればいいんですか!!」

ぎょっと大袈裟な感じに円く目を見張って両手を高く掲げたその後に。
直ぐにしんなりと表情は緩んで微笑んだ。

「んー……色々思う所は在るけれども、なんで御飯くれるんだろーとか、さては何か仕込んでるんじゃないかなーとか、今お兄さんが言った『嫌な目』に合わないようにね」

でもひょいと紙包みに残っている小さな御芋を差し出した。そしてもう片方の手を無手にしてサンドウィッチにへと広げる。

「でも、お兄さんは悪い人じゃなさそうだね。その慈善行為に対して何か素晴らしい見返りがありますように…凄い大金を拾うとか、美女に遭遇するとか。貰いまーす☆彡」

尻尾をぱたぱた揺すって強請りに入る。

クレイ >  
「うるせぇ、先に俺を猫扱いしやがっただろうが……でも、そういう警戒は関心だな。そういう事するコスい奴もいるし」

 彼女なりに色々と考えてんだなと少し感心して、彼女に渡してから芋を受け取る。
 温度は高いが、剣で散々擦り剝けた手の皮は厚くこの程度では悲鳴を上げたりしない。

「ありがとよ、まぁ折角のお祈りだし金がもっと入ってくる事願ってるわ」

 金はありすぎて困る事はない。だから入ってくるのに越したことはない。
 そして芋を食べれば熱気もあって空中に白い煙がフワッと上がる。

「そういえばお前は仕事の休憩って感じか? さっきお兄さんもって話してたし」

 さっきお兄さんも仕事休憩? と聞かれたのは彼女は仕事休憩なのかと。ふと気になって聞いてみた。

テンドン > 「アリガトゴザイマース!何だか、お兄さん、物言いがさっきから先生さんとか保護者みたいだね。仲間内でお前は面倒見がいいな…みたいによく言われるでしょー?」

にっこにこで受け取ったサンドウィッチは一口では食べれないので、ナイフで半分こ!
その片割れをぎゅっと両手でつかんで持ち上げて口元に運びつつ。

「んふ、いいひほほほほうはふへひはよふぇ」

もぐもぐと口にしたサンドウィッチを咀嚼しながら、久々に肉の感触に法悦に目が細くなる…多幸…。
ごくんっと半分ぐらいを味わった後に飲み込んで。

「あ、ボクは配達業!この王都内中心でね!何処にだってじゅーおーむじん!脅威の韋駄天、テンドン・アルケニエとはこのボクのこと!お兄さんは……さっき自分で言ってたよね、傭兵さん?」

パン屑やら何やらを口周りにべたべたくっつけたままキメ顔スマイル!そして機嫌よくお腹が満たされている感覚に微笑みながら小首を傾げて問い返す。

クレイ > 「食うか話すかどっちかにしろ」

 何言ってるか聞こえねぇよと笑って。
 芋を食べ終えて袋から二つ目のサンドイッチを出す。

「あぁ、配達系か。結構大変そうだよな。たまに給料とか運ぶ奴の護衛するけど町中走り回ってるし」

 大変だよなぁと。よく知ってるわけではないが少しは知ってる。
 それに傭兵の仕事の関係上手紙とかで世話になる事も多い。もしかしたら自分の荷物を彼女が運んだこともあるのかもしれない。なんて考えながら。

「んで、俺はそうだな。本業は傭兵だが……学校の教師もしてる。だからさっき話した先生とか保護者みたいってのもまちがっちゃいねぇわけだ。まぁ傭兵歴なげぇから新人とかの世話任される事が多いってのも理由だが」

 と苦笑い。そのせいでおじさんなんて言われる事もあるのかなんて少しだけ考えを改めた。

「でもあれか、この後の仕事あるのかお前」

テンドン > 「お喋りもしないといけない…食べることもしないといけない…ランチタイムの大変な所だね。何せ時間は有限だもん、同時併行しないと」

ふうっとパン屑顔の頬に手を当てて悩まし気に小さく息を吐き出し。
残っているもう半分のパン部分だけをちまちま噛んで、お肉部分を後のお楽しみに取っておきつつ。

「大変大変、雨の日も風の日も雪の日も、貴方の為に頑張っている訳ですよ。だから何かお届け物を受け取る際にはボクに対して感謝の気持ちを捧げるよ~に」

ぱらぱらと頭上に雨や風を意味するボディランゲージジェスチャーの手を泳がせ。

「ボクはこれ食べ終わったら午後の配達だよ~、ビンボウヒマナシ。人にモノを教える教養があるのは凄いよね、は~、やっぱり周囲を可愛らしい女子生徒さんたちに囲まれて先生!手取り足取り教えてくださあいっ♡みたいな黄色い声の日々ですか?先生。ああ、夜勤上がりっていうのもそういう!?きゃー☆彡☆彡」

冗談めかした様相で縮こまり、ばたばたー!と両手足を振りたくる。

クレイ >  
「気持ちはわかる。だがそもそも会話になってねぇんだよ」

 と少し笑う。何を言っているか聞きとれないのでは会話にならないだろうがと。
 相手のジェスチャーにハッと笑って。

「ま、俺宛の荷物持ってきてくれたらチップくらいはやるよ。サンドイッチでいいか」

 いつ来るか知らねぇけどなんて話して。そもそも宿を転々としてる自分の場合どこかの酒場に届けてもらう事になる事が多いので会う事がまず少ないかもしれないが。
 黄色い悲鳴にはハハハと笑って。

「残念ながら今回はおっさん店主の店の護衛だよ。傭兵だからな、高級宿とかの護衛依頼とかもたまに来るのよ」

 これが結構金回り良いんだわと。

「てか、お前が想像してるような事滅多にねぇぞ。他の先生はしらねぇけど」

 これに関してはこいつがそういう方向に滅多に持って行かないからというのもある。だが生徒を騙したり貶めてまでそういう事をしようとは中々思えないわけで。

テンドン > 「現物ノーノー、ゴルド支払いデス」

ぴっと両手を前にへと軽く突き出して。

「でもサンドイッチは美味しかった。ゴチソーサマ!」

にっと笑い返して残りの食べきれなかった奴を芋を貰った時の焦げた紙で包んで鞄の中にへと押し込んだ。

「コールガールさんと慣れ親しむ…っていうのも中々難しいよね。商売の人達は海千山千だし。現実は桃色ストーリーペーパーのようには行かないのですなあ。キビシー」

そしてしんなりと肩を下げつつゆっくりと立ち上がる。

「では先生。ボクもその内に機会あらば護身御指導をお願いします。チップは御芋でいいかな?にしし、そろそろ行くね、仕事に背中を追われてるから」

ぴっと立ち上がっても全く足りていない背丈の差異に一杯に首を傾けて仰ぎつつ、帽子の横に手を翳して直立敬礼を取る。

クレイ >  
「へいへい、もし機会があったらチップぐらいは用意しといてやるよ」

 と手をヒラヒラと。別にチップ程度は痛くもかゆくもない。
 その後の話にはハッと笑って。

「そりゃそうだ。本みたいに物事上手く行く世界だったら傭兵の俺なんて食いっぱぐれてら」

 そういう物事がうまくいかないからこそ自分みたいな仕事の生きる隙間がある。
 それがない。物語みたいに皆が幸福な世界では自分達が生きていけないのだ。

「その時にはゴリド用意してきな。あと荷物運びの護衛依頼もいつでもどうぞ。適当な酒場に銀鷲につなげって言えば交渉の席にはついてやる」

 なんて言って立ち上がった彼女を見てじゃあなと軽く手を振るうだろう。

テンドン > 「はあい!良い感じに稼げたら今日のお礼もするね!それじゃお仕事お疲れ様!ゆっくり休みなよ、センセー!」

そして笑顔で手を振りながらくるりと身を翻し。
てってっ、と、小走りがちに銀色の髪を尾のように揺らしながら、この屋台街を立ち去って行く事になる。
まだお天道様の高い時刻、これから午後の配達に入るのだ!

ご案内:「王都マグメール 平民地区 屋台街 」からテンドンさんが去りました。
クレイ >  
「いらねぇよ、ガキから施し貰ってたまるか。その時には良い物くっとけ」

 と見送れば自分もサンドイツチの残りを食べきる。
 そしてしばらくすれば自分もこの場を後にして歩いていくだろう。
 ここの家主にはなんとかお互いに見つからずに済んだ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 屋台街 」からクレイさんが去りました。