2022/11/14 のログ
ご案内:「無名遺跡」にE・T・D・Mさんが現れました。
E・T・D・M > 迷宮が居る
迷宮が在る

E・T・D・M > 黄金だ、黄金に満ちている
煌びやかに光沢を照り返す純金の分厚い層よ
右や左を見回しても、天地四方を問わずに絢爛豪華
長々とひた続く回廊の表面は治金研磨されて鏡の様につるつるだ
今、遺跡の一角に満る魔力量たるや、敏感なものならば酩酊するかという程
豊かなる『魔法』の影響によって世界法則は捻じ曲げられ
本来はただの石や土くれに過ぎぬ全てが文字通りの値千金
蹴り転がす程に転がる握りこぶし大の石ころだけでも
持ち込むべきところに持ち込むならば相当の金目になる筈
馬鹿馬鹿しい程の財貨がるいるいと唸りをあげている

E・T・D・M > されども騙されてはならない、
ただの美味い話など路傍に転がる石の如くに在る訳も無いのだから
長くこの場に身を置く程に魔力に心身は晒され続ける
さすればその身に纏う数多の荷物は悉くが黄金と化してしまうだろう
ご存知だろうか、『金』という物質は非常に重たいものなのだ
金属の『重量』を比較するものとして『比重』というものが存在するが
冒険者諸君が愛用して用いている『鉄』製品などはその値『7.8』
それに対して『金』の比重は何と『19.3』!
単純計算でも鉄の二倍の重みにへと瞬く間に武装は置換されてしまう!
これが『鉄』ではなく『布』や『木』ならば愈々その差異は恐ろしい程だ
その『重量』は瞬く間に欲の突っ張った愚か者に牙をむき出し、
その動きを縛り付ける強力な枷となってしまうという訳である

E・T・D・M > 「………」

かくして黄金色に擬態して混ざった此処一帯を縄張りとする触手は
天井を這い渡るようにして方々にへと廻り回っている
このあふれん程の『金』に目がくらみ長期滞在した冒険者
もしも出来るならばその重みに圧し掛かられて弱体化し
手折るのも容易そうな『獲物』を求めて東西南北

ご案内:「無名遺跡」からE・T・D・Mさんが去りました。