2022/11/07 のログ
フリージア > 後で酒代を聞けば以外に安く済んでしまって驚くことだろう。
アタシに限らず潤っている時の冒険者と言うのは総じて気前がいいと思う。
だから今日に限っては場合によりチップを弾むことも考えていて。
そんなこちらの状況を相手が見抜いてると迄は流石に思ってなかったけど。

出てくるカードの絵柄はあまり見た事がない。
別の国や地域まで把握してるわけではないのでそういうカードもあるのだと興味を持つ程度。
当然、示された絵柄の意味も理解できず。

「え、そんなこと分かるんだ。
流石占い師。」

腕利きと言われて驚き、声が大きくなる。
たまにアタシの二つ名を知っている人もいるけど、占い師さんが知ってるとは思えないし。

「あははは…。
ところで、暁の水場って具体的にはどういう意味かしら。」

食い入るように話を聞いてるうち、両手がテーブルの上に上がっていた。

「グラスお代わりする? 当然、アタシのおごりだけど。」

ヴェルニール > 「そこは占いというよりは、お嬢さんの素敵な見目から分かりますわね。
剣士さんでいらっしゃる割には、あまり錆びた血の香りはしませんもの。」

服の上から分かるのは引き締まった体躯の彼女の首筋や腕程度だが。
健康的な色合いの肌を眩しそうに眺めて。
返り血を計算しているのかは分からないが、手入れができる程度の余裕は見て取れる。
最も魔力に拠るところもあるのだろうけれど。

「引き締まった肌もだけれど、お嬢さんの瞳も素敵な色合いだこと…。
ふふ、暗喩である事もあるし、夜明けの海や河川だけとは限りませんわ。
目覚めの頃、起き抜けには誰しも意識が緩みがちですもの。

…あら、嬉しいわ。
あたくしを酔わせて利があるとよろしいのだけれど。」

お代わり、と言われれば目を細めて。
それではあちらの――と、酒場の棚に並ぶ瓶を名指しで注文する。
エチケットだけを見れば、やたらと豪勢な紋章が描かれているが、先ほどとランク的には変わらない。

フリージア > 「凄い観察眼ね。
種明かしをすると、アタシはマジックアイテムも使える冒険者だからだけどね。」

占い師の指摘の鋭さに驚いたので、アタシは自分の事を思わず口に出してしまう。
冒険者が手の内を晒すのは本当は危険かもしれないが、この程度は調べたらすぐに分かることだし。
それにしても、この人の前だとどんなタイプの冒険者かとかも見抜かれてしまいそうだ。

「お姉さんこそ、綺麗な目の色してるわよ。
おまけに整った顔立ちだし。
うわ、難しい事言ってくるじゃない。
冒険者の半分くらいは難しい事が苦手なのよ?
統計取ったことないから感覚だけど。」

占いの解釈は単純に一つではないらしい。
アタシの苦手なタイプの答えが返ってきたので、思わず肩を竦めた。

「そりゃあね。
特にアタシなんて綺麗なお姉さん大好きだし。
ちょっとー、それ持ってきてちょうだーい。」

隅っこの席だったので、店員に聞こえるように大きな声で頼んで。
ついでに摘みの類も注文しちゃう。

「お姉さんのカードってあまり見ない絵柄だったけど。
どっか遠くから来たのかしら?
勿論、言える範囲で構わないけど。」

ヴェルニール > 「ええ、魔道具の類はこの近辺では随分と充実しているかとお見受けしますわ。
あたくしも探しているものがありますの。」

種明かし、と本人が告げてくれる事に頷き。
手の内を明かすのもまた当人の身の振り方のひとつなので、それが単に危険だとも思ってはいない様子。
褒められれば一度瞬きを落とした後、元より切れ長の青緑色の瞳を更に細めて。

「お上手ですわね。
…ふふ、存じておりますわ。
あたくしも旅をしていますけれど、皆様気の良い方々ですわね。
快活であまり些末を気にかけない性分の方が多くいらっしゃる気が致しますわ。」

同じく統計を取った事はないが、彼女の言い分は身に覚えもあるようで。
中にはそうでないタイプもお見掛けするものの、言っている事は分かるのか、くすくすと肩を揺らして。

「お嬢さんは女性が情の対象でいらっしゃるのかしら。
お酒は嗜まないようですから、果実の絞り汁でお付き合い頂きましょ。」

気前よく摘まむものも一緒に、注文の品が運ばれてくれば、グラスを傾けて彼女の杯と重ねようと。

「一部は少し改定しておりますの。
ええ、ここよりは随分と遠くから。
流れている間に、辿り着いた処ですからこの辺りはまだ詳しくありませんわ。」

フリージア > 「魔道具も魔導書も手に入るし、
遺跡に行けばもっと色々あるんじゃないかしら。
その代わり、危ないから冒険者を雇うことをお勧めするわね。」

と、さり気なく自分の存在をアピールする。
視線を重ねてはちらちらとウインクしてみたり。

「そうそう、だいたいそんな感じよ。
報酬が入った当日から数日間は気前がいいけど、
それからは急に貧困生活。
で、報酬が入ればまた豪遊の繰り返し。」

半ば自虐的に口にしては、こちらも笑みを浮かべる。
他の冒険者と話してもだいたいこんなことを聞くので間違ってはないだろう。

「そうそう、よく分かったわね。
それじゃアタシは葡萄を頂くわ。」

向こうがワインなのと、季節がらもあって葡萄ジュースに。
店員さんも気を使って同じグラスを持ってきてくれたので重ねるのは容易かった。
うん、やっぱり葡萄だとワインを飲んでるような気分になれるね。

「そうなんだ。この辺りは栄えてるけど割と危険な所よ?
特に夜の一人歩きはあまりお勧めしないわね。」

ヴェルニール > 「遺跡、というのも興味深いですわね。
自らの力量は存じておりますから、その時には是非。
お嬢さんと一緒なら頼もしい限りだわ。

…あぁ…何時までもお嬢さん、だと味気ないもの。
お名前を伺っても?
あたくしはヴェルニール。
もしも呼び辛いようでしたら、ナイルでもエルでもお好きなようにどうぞ。」

時折重なる視線を捉えれば、ウィンクが飛んでくる。
目線でのアピールに心を打たれたような素振りで胸の前に大げさに手をやって熱っぽい視線を返してみる。

「風が吹けば何処へとも波立つ気儘な暮らしも楽しいものね。
あたくしは今暫くはこの街に居着くつもりではあるのですけれど。」

日が経っている訳でなく、定宿をどことも決めてはいない様子。
今宵は此方の上階にでも、との心積もりで酒場の天井を見上げ。
同じく葡萄の赤紫の色味が映えるグラスの縁にグラスを当てて軽やかな音を立てる。
彼女の気遣いに口元を綻ばせて。

「一人旅ですから、ある程度は心得ておりますけれど…
そうですわね、有難く肝に銘じておきますわ。」

フリージア > 「正確には遺跡群ね。
だから当たり外れあるけど色んな遺跡があるわ。
根気よく探したら色々見つかるかも。

…ふふふ、そう思う? アタシもそう思うわ。

アタシはフリージア。 よろしくね、エル。」

頼もしいと言われたら嬉しそうに笑みと言うか、ドヤ顔を見せちゃう。
でもこれはお世辞かな~って思ってるけど。
だって、エルのリアクションがちょっとだけわざとっぽいからね。
それでも美人が相手だとでれでれしちゃうんだけど。

「へ~~、なかなか大胆じゃない。
その様子だと、占い以外も色々できるのかな?」

雰囲気からして魔法使いだと辺りを付けた。
それとも夜は基本的に出歩かないつもりなのだろうか。
旅慣れた様子を感じさせる。

「と言ってもここまで独りで来れた人には余計なお世話かな?
で、魔道具ってどんなのを探しているの?」

ヴェルニール > 「御話などは伝聞で耳にするような地下階層迷宮などもあるのかしら。
まぁ…捜し物など、根気がいるものですわ。
刻限が迫っている訳でなし、気長に構えておきましょう。

フリージア。
素敵なお名前ですわね。どうぞ宜しく。」

業とらしさは敢えての部分も多々あるのだろうが、
彼女の事を好ましく思っている事には違いなく。
嬉しそうな笑みに目元を下げて。

「ええ、占い以外にも幾らか。
フリージア程ではありませんけれど、少しばかりは腕に覚えはございますわ。」

勿論剣で渡り合うつもりは毛頭なく。
彼女の見立てと大きくは相違ないところだろう。
小皿を摘まみながら美味しいワインに舌鼓を打ち。
飲み進めているうちにも夜は更けていき。
すっかり月も傾いているのが窓辺から見え。

「魔道具…と云えるのかは微妙な処、ですけれど。
あぁ…本格的に御話を進めてしまいますと、依頼の案件ですわね。
続きは後日改めてか、人の耳のない所でお話しますわ。

フリージアとお話しているとつい時を忘れてしまいそうになる処ですもの。
寝酒にならぬうちにお暇致しましょうか。
あたくし、今宵はこちらで休むつもりですの。」

美味しいワインと楽しいお話をご馳走様、と手を合わせて。
ヴェールを揺らしながら立ち上がり。
彼女も共に部屋に、などと言い出せば緩く笑って頷くのみ。
そうでなくとも、笑みを残して上階へと歩を進めて去っていこうと。

ご案内:「平民地区」からヴェルニールさんが去りました。
フリージア > 先に部屋へ戻るらしいエルを見送って。
部屋に上がり込むのはまだ早い、そんな気がした。
とは言え一緒に居て良い気分になっちゃう相手だった。

向こうが嫌じゃなかったらまた会いたいなと思いつつ。
アタシは会計を済ませ、自分の家に帰って行った。

ご案内:「平民地区」からフリージアさんが去りました。
ご案内:「平民地区 何でも屋「魔女の釜」」にアレクシアさんが現れました。
アレクシア > カウンター、その奥でいつものようにロッキングチェアに座り本を読む。
今日は冒険物を呼んでみているのだが中々悪くない。
自作魔道具からでる温風を身に浴びながら、ぺらり ページをめくる。

「……ふぁ…ぁ…」

正直、椅子ではなくベッドで寝転んで読みたいところだ。
しかしまぁ、それは店を閉めてからのお楽しみ。

今度、二階で作業をしながら来客を待つのもありかもしれない。
それに必要な来店を知らせるベルなんて作ってみようか とか、
取止めもないことを考えながら、本へと再び目を落とし、いつものように来客を待つ。

アレクシア > さて、本も良い所まで来たので店を閉めよう。
くるり、指を回したのなら外の看板は勝手に回り、施錠もされる。
椅子から降りては、ゆっくりと伸びをし、二階へ続く階段へと向かう。

「……ふぁぁ……眠いったら無い」

んぎゅぎゅ、妙な声をだしてもう一度伸びをしたら
階段へと足をかけ、もう一度指をくるりと回す。
魔道具や照明が止まったのを確認したのなら二階へと登る。

今日は、このままベッドで寝ながら本を読むのだろう。

ご案内:「平民地区 何でも屋「魔女の釜」」からアレクシアさんが去りました。