2022/07/22 のログ
ご案内:「マグメール付近の森」にシロナさんが現れました。
シロナ > 校外授業、と言う物もある。
 座学だけでは学べないものがある、薬草の種類や、ゴブリンなどの低級生物の行動、森の中での活動の仕方、等
 そう言った物を学ぶには、引率を付けた上で実際の現場で知るのが一番だと思われる。
 だから、そんな授業にシロナは参加していた。
 授業内容が授業内容なので、制服の上に冒険者として活動するための防具を身につけての参加。
 他のクラスのみんなは、制服だけだったので、マジで?と驚くシロナ。
 一応、人間よりも能力の高いシロナが警戒しているというのに。まあ、安全であるし、誰かが助けに来てくれる公算も高い。
 引率の先生もいるので、そんなもんなんだろうか、と思う所だ。
 今回の授業は、魔物や下級妖魔を斃す授業。
 何でもいいので獲物を得て戻ればいいとの事。

 他の級友はチームを組んで歩いていて、シロナは―――まあ、何時もの通りに一人。
 実力的に、他の級友と離れているし、学園の外だから、能力低下のベルトの効果もない。
 十全の能力の上で行けるなら、此処に危険はないと判断している。
 後は、破落戸たちや、冒険者の追いはぎ、盗賊など、だろうけれど。
 其れも何とかなるものだろう。

「ただ……うん。」

 森と言う事もあり、自分の武器、長柄武器であるハルバードは、相性が宜しくない。
 自分だからこそ、木をぶち倒して振れるが、それは二次被害も発生するだろう。
 突きが中心になるので、行動が制限される。

 最悪は、素手で、か、と褐色の掌を、ぐ、パ、と握ったりしてみて。

シロナ > 同級生は、三々五々それぞれにグループを作って狩りを行っているのが見える。
 ドラゴンとしてみても……連携があまりできてないのがわかる、皆自分で倒そうと躍起になっている。
 ゴブリンのような弱小種族だから何とかなっている。みんな、意気揚々と獲物を刈り取っているようで。
 さて、アタシもそろそろどうするかな、と視線を動かす。
 手間取っている人を手伝うのも良いだろうと思ってるし、食いでのある獣がいれば、それでもいいかな、と思う。
 うん、うん、とシロナは、獲物を探しながら、ハルバードを握って進んでいく。

「と言って、……あー。」

 此処は、流石に安全だから大した獲物はいないのだ。
 あ、いた、と思えば、他の級友が群がって斃しているのが見える。
 やーれやれ、と肩をすくめて、どこか別の場所に行こうかな、と。
 獣がいればなぁ、なんて紅い瞳を動かす。
 もう少し、奥に移動してしまおうか、余り離れると危険だから、と言われているけれど。
 中には、自分と同じように考えて、奥に異動するのもいるかもしれない。
 よし、と笑って、少女は、森の奥に向かい、歩き始めた。

「ナンパでも、してみようかしら?」

 即席のちーむをつくるのも、おもしろいかもね?とにやり笑って。

ご案内:「マグメール付近の森」にリーリエさんが現れました。
リーリエ > 野外活動の授業は自分にしてみれば慣れ知ったもの。冒険者として野伏をやっていれば当然でもある。
そのため、教師からバックアップの依頼を受けていた所もあって、後方から色んな生徒の動きを見ていた。

そうしていれば、1人で歩いている生徒を発見。
とはいえ、その生徒はきちんと装備を整えているので、ある程度は大丈夫かな?とも思っていた。
しかし、さらに奥へと向かおうとしているのを見れば、その後を追って駆け出していく。
声をかけよう、と近づいて行ったときに、その相手は良く見知った……というよりも、大切な人なことに気が付いた。

「おーい、シロナ。あんまり奥へは行くなって先生がー」

あまり大きな声を上げなくても声が届く距離まで近づいて、向ける言葉。
程なく追いついて足を止めるだろうけれど、特に息が切れた様子もなく。

振り返ればいつもの笑顔を見せるだろう。
そして装備は良く手入れがされた、軽めだけれど必要十分を考慮したそれ。

シロナ > 「あ、リーリエ。やっほ。
 一寸獲物が足りないから、奥ので終わらせようかなって思ったの。」

 声を掛けられて、振り向く。
 彼女の職務上必要なのだからこそ、と言う事なのだ。
 完全に装備をしている様子で、それは屹度、暴走する学生を止める為に必要なのだとおもった。
 悪びれもなく軽く手をあげて、恋人にウインクを一つ。
 森の中でもするする近づいてくる姿は、矢張り熟練のレンジャーなんだな、と思う所もあって。

「ま、アタシも同じ積りでは、逢ったんだけどね?」

 シロナ自体は、別に教師に何かを言われたわけではない。
 ただ、教師はシロナに関しては放置を決めているのは―――別に特別待遇と言う訳ではなくて。
 その実力が一人でも十分だと判断されているからだ、と。
 一応、教師にも、お前は一人で大丈夫だろ?と言われているぐらいだ。

「……じゃあ、此処で待機する?」

 この場所は、奥に行く道としては唯一とも言える。
 冒険者等であれば、使わないだろうが、学生達であれば皆、使う。
 だからこそ、此処で張って居れば、そう言う目的の学生は此処に来るので、其処で留めれば良い、と。
 逆に、奥から強いモンスターが来ないとも限らない。
 奥からくるモンスターを留める為に、と言うのもあれば、だ。

「―――♡」

 じ、と、金色の瞳を紅い目で見つめる。
 別に、魅了の力は使ってはいないけれど、お誘いは、してみるのだ。
 桜色の唇を、舐めて濡らして、艶っぽく、笑おう。

リーリエ > 「シロナは戦果0でも成績は問題ないでしょう?先生も実力は知ってるんだし」

悪びれずに告げる言葉にやれやれという仕草。それでも表情は笑っている。
パワー型だけあってシロナの武器はとても合っていると思うハルバード。
これを振り回せるのだから、少しくらい奥に行っても問題はないはずだ。
それでも一応これは授業なのだから、ルールは必要だった。

「まぁ、動きを見てれば分かるけど。でも、他が何とかなりそうだから戦果上げに行こうとしたでしょ?」

背後から見ていれば、シロナの意図は十分に分かっていた。
それに、ただでさえ手ごたえがないのにフォローをしていたら、余計に手ごたえなく終わってしまうのも道理。
ただ、私が口にした意図は理解してもらえたようで、門番するかという問いとお誘い。

「そうだね。ここで門番してるのが一番いいかな……ふふっ。シロナらしい」

ここで待機が一番いいと頷いたところで紅い瞳でみつめられ。
その後の笑みで、その意図は十分に分かる。
そこで、少しだけ考えて、ポーチから紙とペンを取り出し、さらさらと手紙のようなものを書く。
それをぱらり、とシロナに見せてから、矢を一本取りだして、矢羽根の手前に縛り付け、
目を細めて教師の位置を確認してから、弓を構え、斜め上に引き絞って、放つ。

書いた手紙には、危険な奥の道を通らないように監視すること。
ただ、待ち構えていると生徒の勉強にならないので、道沿いの藪の奥で隠れている事。
帰るときにはひと声かけて欲しい事が書かれていた。

「これでよし、よね?……もちろん、シロナの誘いを断るわけないよ」

はにかんだような笑顔でそう返せば、藪の向こう、少し開けた所へとシロナを誘うか。

シロナ > 「そう言うわけではないわ?
 0は0。それは成績に響くんだからね?実力を知っていても、発揮できるかどうか、なんだから。」

 首を横に振るのは、シロナの方。
 彼女のようにしっかりと頼まれたというのであれば、成績の免除はあるのだけども。
 シロナの方は言われてないのだから、成績は取られてしまう。
 ただ、彼女の言う通りに、ルールは必要なので、頷いて見せた。

「えへ♡」

 的を得ている彼女の指摘に、ポリポリと、後頭部を掻いた。
 それでも、悪びれも無いのは、奥に行かなくても、手段はあるから、だ。
 門番をするという問いかけを理解してくれたなら、嬉しいな、と。

「あはは、アタシは、アタシだし?」

 シロナらしいと言われても、変わる事はないんだし、ね?と。
 そう言いながら彼女が何かしらを掻いているのを見て、首を傾いでいて。
 矢文を飛ばす彼女、ああ、成程と理解を示して見せて。

「リーリエ、有難う。
 ふふ、ね?じゃあ………ね?」

 そろり、と身を寄せて奥の方へと、歩いていく。
 藪を掻き分けて、少し開けている所は、冒険者の休憩するために使う場所だと思われる。
 身を寄せて、リーリエの横顔を眺めていて。

「初めての繫がりは……こういう所が、良い?
 貴女の事を、沢山知りたいの。

 ―――ええ、言いづらい様な、エッチな方向も、ね?」

 彼女のとの行為に関しては、どんな所に興味があるのだろうか。
 キス、しよう、と唇を、顎をあげて、目を細めた。

リーリエ > 実力を発揮できるかどうか、についてはなるほど、と。
それは確かに一理あること。少しだけ考えてから

「じゃぁ、私がシロナを捕まえて、危険個所の待機を一緒にしてくれるようにお願いした、ってことでどう?」

教師に頼まれた立場なので、実施するために必要でした、と言われれば自分と同じ立場に立つ。
なので、ルールを守らせるだけではなくて、シロナにマイナスがつかないようにと考えたことだった。

藪を抜けた先、シロナが身を寄せてくれば、こちらもそっと身を寄せて

「シロナが相手だったらどんな場所でもいいんだけど……でも、こういう場所の方がシロナと私っぽいって思わない?
……うん。私もシロナに知って欲しい。私のこと、エッチなことも」

頷いてから、そっともう少し身を寄せて、身長差ゆえに、自分が上から唇寄せて、ゆっくり重ねる唇。
最初はこの前と同じ触れる程度の。そして、次は深く重ねて舌を絡め合わせるものを。
この前の、沢山のキスの中で覚えたことを、きちんと返していくその様子。
呑まれるようだったこの前と違って、今回は多少は積極的に自分から行為を向けていった。

シロナ > 「いいの?そんな特別扱いしちゃって。リーリエの実力なら、アタシは必要ないでしょう?」

 彼女が不利になる事になる、先生が頼むというのであれば、彼女はレンジャーであれども、此処を一人で前衛無しで攻略できる実力があると認められている。
 自分を引き込むのは、彼女にその実力がないと判断されかねないのではないのか、と。
 気持ちは嬉しい、しかし、素直にうんと言うのは、一寸ばかり慎重にならざるを得ない事だった。

「あは。確かに。
 この場所、こう言う場所の方が、アタシ達らしいわ?

 ん……。」

 白い掌が、自分の頬に添えられる。
 身長が高い彼女、そして、近づいてくる唇を口を開いて受け止めて、舌をそっと絡めてヌルリ、と唾液を塗っていく。
 深くなり、呼吸を交換するような口づけを繰り返して、舌をそっと伸ばして触れて。
 彼女の背中に腕を回し、己の体を押し付けるも。
 レザーアーマーがこつんとぶつかり、お互いの柔らかな身を擦りつけられなくて残念だった。

「リーリエ。
 アタシは、先に伝えるけれど……ね?
 アタシは、淫魔の血を引いているわ。」

 下半身は、レザーのズボンだけれども。
 押し付けて行けば、硬くした肉棒が。
 其れと、彼女には、自分が淫魔だと言う事を、伝え置く。
 フェアでは無いからね、と。

リーリエ > 「いいの。特別扱いじゃなくて、特別な相手だし、何より私は本来後衛。
最前線を一人で張るのは普通に不安だよ」

できるということと、やるという事の間には大きな隔たりがあるのだ。
正しくやるなら私には前衛が必要。それは先生も分かっているはずの事だからと。

アーマーが間に挟まるけれど、流石に見張りの名目だから、脱ぐに脱げない事情もある。
ならば、お互いの柔らかい体を堪能するのは次の機会と割り切って。
それよりも今は、目の前の恋人を求めたい。

唾液を、呼吸を交換するような口づけが繰り返される。
お互いにお互いの背中を抱き合う姿勢。
暫しそれを楽しんでいたが、一度離れる唇。
そして紡がれる言葉は、シロナの事情。
それを耳にしていたけれど、いつもの笑みのまま、見つめ返して。

「淫魔の血をひいている……ね。
でも、それがどうしたのかなぁ……って感じ。
私はシロナが好きになったの。
それは、シロナがどんな存在だったとしても関係ないよ。
私は私の目の前にいるシロナを愛してるんだから」

ハッキリと言い切る言葉に迷いはなかった。

シロナ > 「もう、リーリエったら。」

 もしかしたら、自分では無く彼女の評定が下がるかもしれないのに、と。嬉しそうに溜息をついて見せる。
 其れなら仕方がないわね、と彼女に頷いて見せて、じゃあ、そのようにしましょう。
 彼女の提案を受けることにする。
 唇を重ね合い、キスを繰り返す、森の中、人目のない所で甘い逢瀬を繰り返すことが、ゾクゾクする。
 ちゅ、ちゅ、ちゅ、と何度かキスを繰り返して、腕を伸ばし、抱き締める。
 魔法の輝きを持つレザーアーマーに、シロナのレザーアーマーがしっかりと絡んでいて。

「ん……んむ。ん。」

 舌を絡め、唇を優しく押し付けて、吸いつけて、舌を絡める。
 口を開けて、吐息も唾液も、全て混ぜて、呼吸をして、もう一度、と彼女の唇を奪うように重ねた。
 自分の事を聞いて、それでも微笑む彼女に、ありがとうと、目を細めてもう一つ。

「こっちも、大事な事だから。
 リーリエ、アタシは、ハーレムを持ってるわ。
 リーリエの前から、数人、彼女がいるの。

 それを伝えないままに付き合うのは。
 体を更に重ねるのは、アタシの美学に反するから、ね。」

 本当は、恋人になる前に、話をするべきだったはずだけども。
 前回は、ひとめぼれがで、付き合ってしまった。
 其れで、幻滅しないでいてくれるなら、愛してくれるなら――――と。

「あと、ちゃんと。
 浮気は、許すから、ね?
 私だけハーレムを作っていて、貴女を許さないなんて、無いんだし。」

 蛇足かもしれないけどね、と。
 ただ、幻滅したなら、別れることも、覚悟の上の、告白。

リーリエ > 幾度となく口づけが、それも授業中にこっそりと逢瀬を行っていること背徳感がより興奮を増す。
この前以上に何度も何度も繰り返しているのは、そんなスパイスが燃え上がらせているから。

シロナの告白を聞いた後、もっと、もう少し、と今少しだけキスを繰り返してから、
今一度離れて続く告白。大事な話と言われれば、きちんと耳を傾ける。
そして出てくるのはハーレムの話。
流石に笑える話ではないけれど、シロナの目をまっすぐ見つめ、そしてその意志と言葉の重みを理解すれば

「シロナ、今結構ドキドキしてるでしょ。いつもみたいな余裕が少しなくなってる。
 じゃぁ、私からも質問させて。
 シロナは、私のことは愛してる?
 シロナは、その彼女たちの事も愛してる?
 そして、シロナは……私とその彼女たちを、等しく愛し続けられる?
 それができるって言ってくれるなら、私もシロナのハーレムに入れて。
 それができるから、シロナはハーレムを持ってるんだって私は思うの」

瞳の色は真剣に、でも怒ってたり、不満に思っていたり、幻滅したりしているわけではないのは雰囲気で伝わるだろうか。

「私が浮気するのは無理だなぁ……。
 私は複数の人を好きにはなれないと思う。
 だから、シロナの事を愛せないくらい他の人を愛してしまったら、シロナの元には戻れない。
 でも、何かの理由で体を重ねただけだったら、シロナの事を愛せているから、シロナの元に戻ってこれる。
 ……体を重ねて、気持ちよさで大好きって何度も言わされて、でも本当はシロナの方が好きだったら、その時は慰めてね。
 その時はきっと、シロナに上書きしてほしいから。」

シロナ > キスをして、キスをして。
 確り抱きしめあった上で、彼女との唇を、彼女の柔らかさを確認する様にしながら、顔を外して。
 流石に、これからの話に関しては、大事な事だから。
 身を放す事はしないけれど、彼女の金色の瞳をしっかりと見つめながら、言葉を紡ぐ。

「ええ、余裕は、無いわ。好きな人に、嫌な告白をしている自覚はあるしね?
 嫌われてしまうんじゃないか、って、そう思ってもいるわ。
 リーリエ、の事は、愛しているわ。
 恋人たちの事、彼女達の事も、愛しているわ。

 等しく愛し続けることも、大丈夫よ。
 だから、私はリーリエに、私のハーレムに入ってほしいわ。」

 自分を見て居る金色の瞳は、自分の事を信頼してくれているように思うのは、自分の勝手な妄想だろうか。
 強く抱きしめあったまま、見つめ合ったまま、彼女の次の言葉を待った。
 彼女の次の言葉は浮気に関する事であり、その返答に対して。

「リーリエ、有難う。
 もし、もしも、アタシの事元に戻れないくらいに愛するなら、その際は、一言で良いわ、言って欲しいの。
 黙って去るのだけは、止めてね。
 何かの理由で、と言う事だけど、ええ。その際は何時でも、塗り替えて見せるし。

 ―――そもそも、他の女に浮気できないぐらいに、マーキングして、抱いて、愛して。
 アタシのものにし続けて見せるから。


   覚悟してよね?」

 彼女の言葉に対して、最期には、ウインクを一つ。
 不満は覚えさせませんと宣言を。
 すい、と彼女の体を引いて、抱き締めて。

「改めて、リーリエ。アタシの彼女に、なってください。」

 確りと話をしたうえで、再度の、求愛。

リーリエ > 向けた問いに返ってくる返事、それはとても真摯なもので。
言葉だけを取れば、非常に都合の良い話に響くけれど、
それはシロナが一生懸命、気持ちに偽りなく紡いでくれた言葉。

そして、浮気の話で紡いだ自分の言葉にも、しっかりと案じてくれる気持ちが伝わって。
なによりも、そんなことはさせないという独占欲。
何度も何度も自分のものだと示し続ける覚悟の言葉。

「うん……その時は、きちんと言うね。いつの間にかいなくなることだけはしない。約束する。
それと……ありがとう。私のわがままなお願いも聞いてくれて」

今一度抱きしめられる体。
そして紡がれる求愛の言葉。
それを今一度噛みしめてから、そっとシロナの耳朶に優しいキスを一度落として。

「はい……シロナ、私を彼女にしてください。
 貴女のハーレムの中で、私を愛し続けてください」

成り行きでの告白から、覚悟の上の告白を。
お互いの事情、気持ち、想いを全て知ったから。
2回目の告白だけれど、覚悟の決まった言葉を紡いだ。
だから怖いものもない。
シロナのものになることに。

シロナ > 静かに聞いてくれた彼女は、それでも、自分の言葉を聞いて、理解してくれた。
 自分の言って居る事は、理解しているが故に非常に都合のいい話でもあるけれど。
 それでも、彼女はちゃんと判断してくれたのだ。
 自分を許してくれるという物と、彼女がそれでも、自分を愛してくれるとの事だった。

「有難う、リーリエ、それだけは、ね。
 望まぬことがあれば、ちゃんと相談してくれればいいわ。
 我儘じゃ、ないわ、リーリエ。」

 例え、彼女が誰かに犯されて妊娠されたとして、それを相談してくれるなら、共に育てたりだって考えて居る。
 別れたいと言うなら、別れるのだって、悲しくても飲む。
 だから、其れだけはお願い、と耳朶に触れる、彼女のキスに、自分も首筋に、キスを落とす。

「ええ、リーリエ、幸せにするわ。
 貴女を、たっぷり、愛するわ。」

 ちゃんとした告白、そして、ちゃんと、結ばれたと感じて、嬉しく思い、彼女を抱きしめ返す。
 彼女の唇に、ちゅ、ともう一度キスをして見せて。
 リーリエの事を見やって、微笑む。

「因みにね?
 アタシには……実の姉が一人、異母妹が4人程、いるわ。」

 家族からして、そう言う類なのだ、なんて少女は、悪戯っぽくつぶやいて。
 それから、もう一度彼女の目を見て。

「今度……別の時に、貴女に、手を出すわ?」

リーリエ > お互いの愛を確かめ合って、お互いの気持ちを重ねて、だから恋人になると口にした二人。
お互いひとめぼれでなぁなぁで付き合ってしまったこの前よりも強く、深い結びつきになった。
それがうれしくて、それが安心できて。

「ありがとうじゃないよ……それはお互い様。
 うん……何かあったらきちんと相談するから、ね」

何かあったら話し合う。当然だが難しいこと。
でも、それをしっかりとしようと誓い合う。
少し難しい道だからこそ、しっかりとしよう、と。

返ってきたキスは首筋に。
くすぐったそうに身をよじるけれど、その感覚は心地よく。
視線重ねて続く言葉。
先程以上に衝撃的なことはあるまい、と思っていたのだが

「…………」

悪戯っぽい微笑みに、困惑の表情と暫し目を瞬かせた様子を見せてから

「……うん、気持ち、しっかり、強く、持つ」

シロナの家族達は、個性は違えど本質はシロナに近い印象なのだろう。
だから、流されないようにしよう。
体を重ねることになったとしても、心は流されないように。
一番大事な人は目の前のシロナだけなのだから。
誓いの言葉は短く、自分に言い聞かせるように、紡いだ。

シロナ > 静かに抱きしめあうのは、それはそれでくすぐったくて。
 しかし、離れる気が熾きないので、ぎゅう、と抱きしめる、彼女の呼吸が、とても、嬉しい。

「あは。
 約束、だよ。ちゃんと、相談してね?」

 一応これでもお嬢様だから、困ったことに関しては大体何とかできるから。
 彼女が一人苦しめばいいなんてことは何もない、恋人なんだから、その苦しい事だって、共有してほしいと強請る。
 自分は、彼女に対する愛を、ちゃんと示していこう。
 態度でも、お金でも、全ての行為を持って。

「うん、判る。」

 普通じゃない家庭だ。
 まあ、純粋な人間ではないので、その辺りの感覚は違うと思う。
 彼女の反応は、そうなんだろうなあと他人事なのは、完ぺきに同じ認識ではないと理解できているから。
 だから、次の言葉に、あ、と笑って、パタパタ手を振る。

「違う違う。
 手を出すのは、アタシ。

 リーリエが欲しいから……手を出す、って意味。」

 多分彼女は、自分の家族が、彼女に手を出すとか思ったのだろう。
 だから、違うの、と。
 誓いの言葉に対しての返答に、勘違いしないで、と。

「でも、そうしてくれると、嬉しいな。
 体は許しても、心は、アタシのもので居てね。リーリエ。」

 そう言って、柔らかな彼女の唇に、己の唇を押し当てて。
 静かに、口づけを楽しもう。

リーリエ > 抱きしめ合っていれば、離れがたいのは私も同じ。
こうしているだけでも心がポカポカしてくるし、とてもほっとする。

相談のことは、うんっと今一度力強く頷いて。

そして、シロナの姉妹だからきっと手を出されてしまうのだろうと思っていたが、
どうやら違ったらしい。少し目を瞬かせるけど、勘違いを指摘されて少し恥ずかしそうにはにかんで。

「あー……そっか、そっちね。
でも、うん。心はシロナのものでいられるように、がんばるね」

そして重なる唇。受け入れて、返すキス。
それらを楽しんでいたのだが……遠くから聞こえてきた教師の声。
どうやらそろそろ撤収らしい。

今一度、深いキスをしてから名残惜し気に体を離し。

「そろそろ、行かなきゃ……だね」

気恥ずかしいような、それでもどこか嬉しいような、そんな表情を浮かべれば、
弓を肩にかけてから、シロナに手を差し伸べる。
さあ、これから先生と交渉だ。
シロナの単位を確保しなくちゃ。
そんなことでも一緒なら楽しいと、藪を抜けて近づいてくる教師の方へ向かっていくのだろう。
授業はもうすぐ、おしまい。

ご案内:「マグメール付近の森」からリーリエさんが去りました。
ご案内:「マグメール付近の森」からシロナさんが去りました。