2022/07/18 のログ
ご案内:「何処かの地下牢」に肉檻さんが現れました。
肉檻 > 何処とも知れぬ地下深く、石造りの牢獄の片隅に其れは転がって居た。
暗闇の中僅かに灯された薄明かりを受けて煌めくのは、大人の拳に収まる程度の透き通る水晶玉。

開け放たれた鉄格子の扉の奥に今は虜囚の姿は無く、其れが何時からその場所に在ったかも定かでは無い。
しかし、仄暗い地下牢の中には不似合いな程に汚れや傷ひとつなく真球の煌めきを放つ其れは、
新たな虜囚、或いはこの地下牢の主や看守の訪れを待つかの如く、ただ物言わずに佇んで居た。

肉檻 > 或いは、もしも其れを間近で覗き込んだ者が居たならば垣間見る事が出来たであろうか。
ピンク色の肉塊が蠢き、白濁色の粘液が滴る音が今にも聞こえてきそうな醜悪な空間の中、
蠕動する肉壁に四肢を呑み込まれ囚われの身となった若い女の姿。

彼女が如何なる経緯でこの様な場所で虜囚の身となったのかは定かでは無いが、
決して短くない時間を、蠢く肉塊に弄ばれながら過ごしてきたであろう事は、水晶玉越しでもはっきりと見て取れようか。
絶え間ない責め苦に意識を手放したのか、力無く項垂れるその身体から搾り取れる精気は今や微々たるもので。
――故に、"其れ"は今まさに新たな獲物を欲し待ち構えて居た。

肉檻 > されどその後も、薄暗い地下牢に足を踏み入れる者の姿は終ぞ無く。
片隅に転がった水晶玉は誰からも忘れ去られたかの如く、その場所でただ物言わずに佇み続けていた――

ご案内:「何処かの地下牢」から肉檻さんが去りました。
ご案内:「王都 平民地区/雑貨商店」にセリアスさんが現れました。
セリアス > 平民地区の大通り沿いにある雑貨商店。
普段から扱う日用雑貨や学用品、冒険者向け消耗品に混じって、
この季節は暑さを和らげるための道具であったりも、主な商品として並べている。

日傘や、つばの広い帽子、触れている個所を冷やす魔導具。
高価にはなるが暑さを和らげる魔術の掛かったアクセサリー。

変わったものだと異国風の薄手の着物なども、話の種にと置いてみている。
公衆浴場の湯着にも使える、というような触れ込みも店員に仕込んで。
それに合わせて同じく異国風の扇……扇子とかいうモノなども仕入れた。

「シェンヤン風とも少し違うんですよねぇ。スタイルの良い方が着ると目の保養になりそうで……」

売れる売れないより、普段と違うモノという観点と、仕入先との伝手の都合で仕入れたもの。
それを見ながら、あらぬ想像ににやけた顔を見せる商会主に、店員は露骨に白けた視線を向ける。

カウンター傍の椅子で寛ぐ店主は口元を隠しながら、売ることでなく使用法を考えているらしい。
しかもろくでもない使用法を。

とはいえ平常運転といえばそれまで。慣れた店員は触れることなく、粛々と自分の業務をこなしていた。

ご案内:「王都 平民地区/雑貨商店」からセリアスさんが去りました。