2022/04/10 のログ
ご案内:「王都平民地区/広場通り」にシシィさんが現れました。
シシィ > 陽が落ちてからも、王都の主要な街並みは賑やかなままだ。
市場の様子は、時間の移ろいに合わせる様に屋台の様子を変えている。
その中で、ゆったりとした装いの女が、屋台や、商店の様子を眺め、人込みや、び込みの声などに耳を傾けながら歩を進めている。

衣服の型こそ王都のものだが、肌の色などで、近郊出身者ではないことはすぐに知れるが、人種の雑多な王都ではそう目立つこともない。
戦の気配はまだ遠く。時折、学院の生徒たちらしい一団がにぎやかに通り過ぎてゆくのをただ眺め。

路地裏への誘いに立つ、用心棒ともとれる人物の陰などに視線をやって────

「さて、と、どうしようかしら」

こちらは日々の営みを終えて、借り上げている宿の一室に戻ってもいいし、どこかで食事をしてもいい。
会食の予定などはないし、いうなれば、妙にあいてしまった予定の間。

温泉旅籠の温泉に足を延ばしてもいいが、その前に、と夜の街の様子を眺めに訪れた。
あまり夜間に一人でふらつくような街でもないことは承知の上だが、表通り迄そんな闇がやってくることもないだろう。

夜の、けれど夜だからこそ感じる熱気や人いきれの合間で、流されるようにただ、歩を進めるのも悪くはないかと思いながらの、そぞろな道行き。歩きなれた石畳の街路もそうなると少しだけ趣も変わってくる。