2022/02/24 のログ
ご案内:「薬屋のテント」にタン・フィールさんが現れました。
■タン・フィール > 「よしっ…っと!」
テントの天幕を開いて帰宅した薬屋の店主である薬師の幼子が、
手に下げたバスケットいっぱいに詰められた素材を机にならべ、奮起する。
今日は街で仕入れた様々な素材を使って、これまで常備していた傷薬や毒消し、魔力回復薬の類のクオリティを、
一段アップさせる商品改良に精を出そうと、
裸に一枚羽織っただけのだぼだぼの桃色シャツの袖を捲って意気込む。
その景気付けにと、「普通の人間」が飲めば三日三晩は精力過多で寝込む濃度のハーブや種子を煮詰めた強壮薬のお茶を、
さながらデスクワークで集中を高めんとする仕事人が濃いコーヒーを飲み干すように、くいっと景気よく飲み干す。
「…やるぞ~~~っ! もっともっと良いおくすりにして、お客さんによろこんでもらわなきゃっ」
むふーーーっと熱い鼻息は開始の合図。
素材を火にかけた鍋ごとに放り込み、有効成分を順番に抽出していく。
薬屋のテントからは、もわもわと桃色やら水色やら、
甘ったるく奇抜に彩り豊かなさまざまな煙が立ち上って、王都平民地区の近所の空き地や通りに漂っていた。