2022/02/01 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 近場の食亭」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 王立コクマー・ラジエル学院 近場の食亭。
その一角でテーブル席を頼みながら、やたらと小さなシルエットが木製テーブルに突っ伏して苦悩していた。

「……う~~~~ん……おもしろそ!!
きょーみ…ある、んけど…~~~っ!
ボクなんかがいっても、だいじょうぶなの、かな……?」

新クラス設立にあたり生徒・教職員募集など、活発な動きを見せている王都で名を馳せる学院。
その噂や小話、あるいは関係者とは少なからず関わる機会が多かった、幼い旅の薬師。


いわゆる「まっとうな教育や学問」ではなく、独学に近い形で知識や教養・人付き合いを学んだ幼少。

この度、学園にコネのある「ある筋」から紹介をしてもらった「特殊な薬学に秀でた講師(特待)」の仕事の斡旋やら、
あるいは薬師の肩書を一旦忘れての…
幼子にとっては、ある意味では憧れである「生徒・学童」となれるめったに無い機会。

自身にわずかに流れる魔族の血と気配も、よほど運悪く勘と完成が良い者でもいなければ、
まず欺ける準備は整えてある。

あとは、幼くしてひとり薬師として、ワルいオトナが跳梁跋扈する世渡りをしてきた、
この自分なんかが受け入れられるのだろうかという不安と躊躇。

手にした学院の門を開ける許しの許可証をどうしたものかウンウン悩みながら、
学院の近所の食堂のぬるくなったハーブティをちびちび飲んではうなだれていた。