2022/01/01 のログ
ラフィティ > 逆に、何もしていないというのが逆に恐ろしいのだろう。
この国の最大戦力でもあるドラゴン部隊。それらを有して炒る商会。
それらを好きに相手にしようとは、思わないだろう。

本当に、幸運だったのだろう。
彼女に拾われ、彼女に養われている自分は、非常に。

「……ボクは………。」

その先は、紡ぐことが出来なかった。
本当ならばというのはあるし、主ならばというのも。
しかし、それが出来ないのは、やはりその行為そのものがまだ怖いから、だ。
少しずつ、その恐怖心を抑えていければ…あるいは。

「え…お嬢様、もうお仕事は……。」

急な仕事が入ってしまったと、関を外してしまった主。
少しだけ首をかしげながら、ラフィティはそれを見送った。

主様なら大丈夫だろうと、にっこり笑って恭しく礼を資する。
その後は、次に懐いているメイド長の後を、着きまわることだろう。

リス > 何かするほど、困っていないのだ、リスの父親、トゥルネソルの現役会長は、金には誠実にという家訓がある。
 詰まるところ、綺麗な商売の元に、金は集まる、と言う事なのだ、と。

「大丈夫、ラフィ。安心して。
 私は準備できているというだけで、貴女が駄目なら、それで良いの。」

 別に、無理を言うつもりはないのだ、と。彼女に笑いかける。
 傷をつけたいわけではない、愛し合いたいだけ、と。

「大事な取引、なの。こればかりは……ね?
 何時も不定期だし、私の持つお仕事だから。」

 取引相手には色々といる。
 中には、不定期に来る人もいるので、それが来た場合は対応しなければならない。
 窓口が自分であればなおさら、だ。
 だから、ごめんね、と彼女に一つ謝罪して。

 取引場所へと、移動するのだった―――

ご案内:「トゥルネソル家 庭」からラフィティさんが去りました。
ご案内:「トゥルネソル家 庭」からリスさんが去りました。
ご案内:「夜空の路地」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 「~~~♪」

そこは月と星明かりと、まばらな民家の明かりで照らされる、王都の年末年始の夜の路地。

ぷらぷらと手から薬草や花やキノコなど、薬の素材がびっちり詰まったバスケットを下げ、
冷たく冷えた石畳をてちてちと裸足の音を響かせながら歩む、桃色シャツ1枚を裸に羽織っただけというひどく薄着の小さな薬師の姿は、
寒い年末年始の夜を呑気に彷徨う妖精か何かのよう。


年末年始は薬師にとっては意外にも仕事の多いシーズンで、
飲みすぎ・食べすぎ・あるいは連休にこもってたっぷりと愛を営みたいオトナが、様々な用途の薬を必要とすることが多く、
それらに備えての薬の材料の買付であった。

自宅である薬屋のテントに戻ったら、自分は暖かなハーブティーにはちみつをたっぷりぶちこんで、ちまちますすりながら薬作りでもしようか…
などとのんびり考えながら、寒空も暗闇も気にせず白い息を楽しんで吐きながら、さらに人気のない路地奥へと進んでいく。

ご案内:「夜空の路地」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「新年の路地」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 年の暮れ、王都内でのにぎやかな祭りの喧騒も明け方までのもので、
新年の朝昼の空は冷たく、鮮やかな陽光を王都の民家や路地にさしこませていた。

そんななか、ぺたぺたと冷たい石畳を歩く裸足の音。
裸にシャツ一枚という軽装にすぎる格好で人もまばらな路地を闊歩する幼い薬師の姿があった。

手には薬かごを下げており、年末年始の飲み過ぎ・食べ過ぎ・乱痴気騒ぎによる体のトラブルのあれこれの依頼で、
一般民家からギルドの酒場、娼館にいたるまで朝からせわしなく、
心身をスッと清めて、健やかな新年一日目を迎えられる「おくすり」を売って回っていた。

「……っふ~~~っ!けっこう、まわったなぁ。
ほかにもどこか、おくすり必要なひと、いないかな~?」

王都内に点在する依頼掲示板を、のんびり見て回りながらの散策。
幼子にとってはこれもこれで、有意義な年明けであった。

タン・フィール > 年の暮れの朝から年明け昼まで、延々と酒場で飲み続けた一団に酔い止め、
手足の不自由な商店ギルドのお年寄りに、心身を温める薬湯、
2~3日は作り置いた食事で食べつなぎたいという台所事情の家庭には、保存や薬効によいスパイス、

さまざまな用途で必要とされる薬を手際よくその場で調合し、
昼から夕方にかけて売り歩いていけばいくほど高まる需要。
すっかり日も落ちた頃には、なかなかにホクホクとした売上を達成していて、
昼に歩んだ路地の道を、今度は帰路として悠然と歩いていた

「ふーっ、おしごと、おわり! っふふ、いっぱい売れちゃった。
このお金で美味しいもの食べよっかな、薬の素材を買うっていうのもありだしー。
…あっ、でも、お店やってるのかな?」

と、年明けの開店事情を考慮してなかったことにハッと気づいて、
何かしらの店がやっていることを祈りつつ、くう、と鳴り始めたお腹をかかえて、飲食店や雑貨店、宿や娼館で賑わう通りに向かう路地を歩んでいく。