2021/09/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 鍛冶場工房」にスピサさんが現れました。
スピサ > 王都マグメール 平民地区 鍛冶場工房一帯

鍛冶場の槌の音 それは外まで響くもの
故に鍛冶師は村でも外れや、周囲が夜は営業していない店々の間 そして鍛冶場がいくつか集まった場所
其処に集まる様になっているのは自然なものだった もちろん、夜は打たない場所もあるものの
夜に火で熱せられた鉄を見極め槌を打つ 火急の件で夜通しという行為も、鍛冶師の常だ

そんな自身の鍛冶場工房に於いて、スピサは革のオーバオール一枚 グローブとブーツ
青い肌を革で包んだ姿で鉄を打っている

コォンッ コォンッ コォンッ と響く、熱せられて槌が僅かに沈む柔らかくなった鉄の音
契約している武器屋に納める、鋳造剣よりも上の鍛造剣
特別な形ではないブロードソードの数を拵えていく 鍔も柄も備わっていない剣身だけの姿
炉の傍で汗をにじませ、グラデーションを描く髪は赤い手ぬぐいを巻き付けている
人前に見せることの無いサイクロプス特有の、大きな単眼を裸眼で見つめる熱せられた色
槌と鉄 言葉もなく交わい続ける鍛冶師だけの対話