2021/09/09 のログ
ご案内:「平民地区・人気の無い路地」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 「~~~♪ うーん、今日はやすくって、イイものいっぱい買えたぞーっ! どんなお薬、つくろっかなー…っ」

王都の市場の知る人ぞ知る一角で、薬の素材となる良質な薬草や果実などを安値で仕入れたご機嫌な薬師の少年。

それらを紙袋にぱんぱんに詰め、細腕でしっかりと抱き、少し危なげな足取りで自宅たるテントへの道を歩いていたが、
インフラの整わぬ荒れたレンガ道の路地にさしかかったころ、隆起したレンガの一片につまずいてしまう。

「~~~っと…ぅ、うあっ!!?」

べちょ、と間の抜けた音をたてて路面にうつ伏せに突っ伏す小さな体。
紙袋を最後まで離さなかったために、それがクッションとなってケガの類いは無かった。

素っ裸に桃色のシャツをワンピースのように羽織っただけの小ぶりのお尻もぺろんと丸出しにしてしまいつつ、
怪しげな色と香りのキノコや木の実、動植物の干物や酒瓶などが、
放射状にさまざまな素材が散らばってしまう。

周囲には、甘さと酸っぱさと苦さと辛さ、果実や香水、熟成した牛肉や花、さまざまな香りが滅茶苦茶に広がって
異様な香気の空間と化していた。

「いてて…うー…やっちゃった。」

床に散らばった素材を見て、うつ伏せのままふにゃ、とうなだれた。