2021/08/31 のログ
ご案内:「とある古城」にロブームさんが現れました。
ロブーム > その古城には、噂がある。
曰く、その古城には魔王が住まうという。
だが、その魔王は実に親切であり、美しき心を持つ者の願いを叶えるという。

それは、どんな願いでも。例え、普通ならば悪と言われるような願いでも、逆にどんな魔術師でも叶わぬような願いでも。
彼は必ず叶えるという。

「……」

そして、その噂は少なくとも一部は真実である。
古城のエントランスホール。長く打ち捨てられて久しく、丁度も大分古びてしまったその場所に、魔王はいる。
何時も居る訳ではないが――しかし、美しき心を持つ者が訪れた時には必ず姿を現し、願いを叶える。
少なくとも、その機会を与える。

「(尤も、この噂は、逆に言うと魔王の出没情報でもある。
もしかしたら、冒険者や軍人が調査しに来るかもしれんが)」

それはそれで良いだろう。
何にせよ、これは遊び――ロブームの永久の時間を慰めるための遊びだ。
ならば、精々楽しむべきだろう。

「(さあ、誰が訪れるか、楽しみだ)」

ご案内:「とある古城」からロブームさんが去りました。
ご案内:「娼館通り」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 王都の入り組んだ路地の先、さまざまな娼館や乱交場がならび、
列状をそそる店名やキャッチコピーの看板を艶やかな照明が爛々と照らす娼館通りと呼ばれる一角。

今宵も望みの雄を、雌を、客を、獲物を物色する男女が声を掛け合う妖しく猥雑な通りを、
ぺたぺた裸足の音を立てて呑気に闊歩する、幼い薬師の姿が一つ。

ふらりと散歩にでも出かけたような気楽さと無邪気さは場違いでもあり、
しかし裸の肢体に桃色シャツを一枚羽織っただけの格好は、幼年の少年少女を好むもの好き紳士に声をかけられたり、
年下に欲情する娼婦や、スカウトの店員に誘われたりと、妙にこの場になじんでもいた。

「ん~っ、おくすり、買ってくれる~?…それなら、かんがえちゃうけどー。
…え?いらなぁい? ふふー、じゃあ、だめーっ」

と、薬師の手には薬瓶や錠剤の詰まったバスケットのカゴがひとつ。
今日は娼館や性に溺れる客の夜を彩るような薬を卸し、営業に訪れたようで…

口調や態度がどこか酔ったようにぽわぽわして、頬がわずかに赤らんでいるのは、
ここに来る前にその「夜の薬」を複数味見したせい。

酔ったような様子の幼子が繁華街をふらつく様子は、いかにも危うげで、妖しい。

ご案内:「娼館通り」からタン・フィールさんが去りました。