2021/07/23 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 娯楽地区 虚像城 」にエレン・ローズマリーさんが現れました。
エレン・ローズマリー > 暑さが増して、湿度は減った季節
昼も夜も賑わいを隠さない 朝は早く 昼は長く 夜は短い 故に皆が、名残惜しんで楽しむ時間
だからこそ、ダイラスは 明けることのない娯楽が続く

噂に聞く夢幻を味わうことができるという場所から得た、何をしても、結末は幻と真実で終わる場所
その不確かさが、皆の欲望を際限無くさせるのなら、虚像を作り出すこの場所は刺激が強すぎるといえる。

一人一人の願望をかなえるような噂の窟とは違い
皆が眺めるそれが、幻と真実を混ぜる
どのような場所での殺し合いになろうとも
どのような場所での大勢からの犯される出来事であろうとも
眼で見て楽しめる立体的な幻なら、周りはきっと、生の映像と変わらなく楽しめる
そして中には、幻ではない登場人物だって混ざっている。

「破壊も欲望も、全部好き勝手にできる ある意味、旨い手ね。」

限られた材料と場所で勝ち負けや強姦プレイを魅せる、アケローンや地下闘技場
それらをただスケールを大きくし、機械や映像技師という操り人さえ雇えれば
これらは成立する。

甘いアイスヴァインを細身のグラスで傾けながら、幼げな様子とは釣り合わない歴を重ねるエレン
魔導機械と魔霧で織りなす幻と真実が混ざった不確かな遊び場を、今は観客席から眺めて楽しんでいる
頬杖を突き、今見る舞台は 凌辱の極み

暗い木々が惜しいげる窟の底で 毛深い毛鬼の集団を相手に戦いつくし
そして犯されている場所 何人が内臓を押し上げられる声を上げているだろう
何人が、気が狂い、その爪立たる乳房と突き上げる魔羅にヒヒヒと声を上げて受け入れただろう

幻と真実が混ざったその舞台は、眺めて楽しむだけの者達からすれば楽しめているものだろう。

エレン・ローズマリー > しかもこれが終われば、突きあげていた魔羅の感触も
中にほとばしった熱い精液も 抱かれ、掴まれた腰や乳房の爪痕も思い起こせるのに
全てがただの幻だったとされる。

犯されていた者達は、五体満足なまま、この狂気がまたいずれ来ると予想できる
無間地獄のようなその場所で、人気な“女優”は果たして何人いるのだろう?
その女優らは果たしてどれくらい保つのだろうか?

リクエストや出演する者らを眺める為に、この舞台に、観客たちは集まる

「生と違って汚れないし、出演者は殺し合いや自害自傷でもしない限りは無傷、と。」

生の真実に見劣りしない立体虚像と身に起こる感触や展開
其処に放り込まれた武闘者も、奴隷も、いつも以上に好き勝手にされて 好き勝手にして
きっと手加減を知らなくなるのだろうなと、エレンは楽し気に見つめた。

金払いも良い者らが集まる中で
まだ悪臭漂う豚人や小鬼らに犯されるいつもの展開よりも、嗚咽にくる目の前のそれ
皆酒を飲み、飼う奴隷や付き人に見せながら いずれ自分もここに という
最悪の展開を覗く者らが、震える体で、脂汗を掻く肥えた商人の首筋に頬を埋めて媚びた。

「ねぇ 幻の女優や男優相手なら、相手はどんな振舞をするかしら。」

甘い口当たりのワインを傾け、近くの同じ観客に聞いてみる
その相手は、顎に指を中て、少し思案しながらもこういった

『見えなかった癖が出るだろうさ。』

「しかも相手に何をしても許されるからと?」

『それは、最低な自慰だな。』

「まぁ、フフフッ。」

嗚呼、舞台だけ整えて、周りを壊しながら度を超えた争いが可能でも
幻相手だと自慰になるかこうして拷問になるだけなのかと
虚像の舞台の楽しみ方は意外と限られてしまっているらしい。

エレン・ローズマリー > 「最低な、自慰 いいわね それ。」

エレンは楽し気に呟く
設定を決め、映像を 人物を 背景をつくるものであったとして
それらに 人の形を成さない者らの行い 狂気的な殺人鬼の叶える夢 など
みんなの願いが見れるなら それはそれで 興味がでてくるのではと
エレンはグラスを置き、両手を小さな顔の前で合わせて囁いた。

「私のように暴れ狂いたい者も同じように叶えられて」

目の前の状況が終わりを告げる
何度目の地獄を味わって、鳴き、身を縮こませたのだろう
幻と気づいても、満足な体が元気に吐瀉する姿は健気で

「一度だけで終わらない生き地獄を あの女に見せたい という男の願いも叶えられて」

引きずられていく女優達
抵抗できないように、薬や詰め物までされて
きっとまた出演されてしまうのだろうか。

「怖い場所ね。」

にっこりと笑みを向け、普通の刺激では物足りないだろうものをかなえられそうな舞台に
お互いでグラスを持ち上げて酒精を飲み干した。

ご案内:「港湾都市ダイラス 娯楽地区 虚像城 」からエレン・ローズマリーさんが去りました。