2021/05/25 のログ
ご案内:「コクマー・ラジエル学院」にシロナさんが現れました。
ご案内:「コクマー・ラジエル学院」にプリシアさんが現れました。
シロナ > コクマー・ラジエル学園。
 この国に昔からあるという由緒正しい学園で、平民から王族迄が通うことの出来る教育機関。
 この度、妹のプリシアの痕の続き、シロナも入学を果たした。理由は簡単で、シロナは未だ、姉や妹の様に、行き先を決めていない。
 行き先自体を探しているような状態なので、様々な経験から自分の将来を考えるとよいと、言われたのだ。
 プリシアが来るまでは、母親のリスは過保護なのか、人竜だから、という事でいじめられることを懸念していた。
 が、プリシアの母親が、プリシアをコクマー・ラジエル学園に入学させたのだ、ならば、とシロナも入学を認められた。
 シロナ的には、入学するとか、勉学はぶっちゃけて言えば、どうでも良い。
 しかし、何時も遠目から見ている大きな学校に興味もあったし、此処で知り合いを作るのも楽しそうだと感じたのだ。
 妹のプリシアの手を繋いで引いて歩いているように見えるが、実は、先に来ていた妹に、案内をして貰っている。
 と言うのも、彼女が何処を歩き、何処を見たのかが知りたいから、ある程度一緒に回ったら、其処から授業などは違う所に行くのだろうけれども。
 登下校と帰りは一緒でも良いだろう。

「――――。」

 じ、と妹の髪の毛と頭を眺める。
 母親と同じように、米神から後頭部に流れるような竜の角に、射干玉と言うのだろうか、黒い髪の毛は綺麗だ。
 こう、可愛らしいリボンとかで飾りたくなる、白いのとか、いや、ピンク……黄色も映える……!とか。

 何を隔そう、妹のふりふりの服装に関して。
 姉が、買ってきては、着させている。
 可愛らしく聞かざる妹を見て、にへ、と笑うのが最近の姉と言う名の生き物だった。
 不審者とか言わない、自覚してるから。

プリシア > 此の学院に入った理由は純粋に色々と知りたい事が在ったから。
其れだけの理由なら、トゥルネソル家での教育で十分だろう。
其れだけじゃない、もっと外の事を、其処で生活する人々の事も含めて知りたかったのだ。
だからこそ、コクマー・ラジエル学院ならばそうした相手と接する機会も増えるだろうと、入学を認められた。

まだ一年も通っていないのだ、今其の判断が正しいのかは分からない。
だが、少なくとも楽しそうに学院に通う姿を見れば、今はまだ正しいかもしれないと思えるもので。

其処に加わったのは姉の一人。
何だかんだと云っても、家族が誰一人居ない環境には僅かな不安が必ずしも無い訳ではない。
今回の件で、今までの楽しい学院生活に、更なる楽しみを抱く事だろう。
実の姉とは云え自分だけが学院通いだった為、そう顔を合わせる機会も少なかったからだ。

「おっさんぽー、おっさんぽー♪
おねーちゃんと、おっさんぽー♪」

上手とは云い難いものの、可愛らしい歌声が楽しげに響くのは、学院の屋外に在る庭園だ。
キュッと小さな手で姉と手を繋ぎ、色んな草花が綺麗に並べられた植樹帯を眺められる歩道を歩く。
自分にとってゆっくりと寛げるお気に入りの場所の一つ。
其処に在る、一番日の当たりの良いベンチに向かっていた。

時々気にした様に姉を見れば、此方を眺めている姿が見える。
其の表情はとても楽しそうに見えて、其の度に自分もニコッと笑い返していた。

シロナ > プリシアの欲求が、いい方向に作用したのだろう、リスはプリシアが学園生活を満喫して居る事に安堵をしていた。
 優秀な家庭教師が居れば、家の中での学習も良いのだろう、ただ、こういう所に行かなければ人付き合い、人間関係に関しては学ぶことができないのだ。
 虐められる、という事が無いのならば、人間関係を知る事や、人間を知る事で、一番なのは、人の輪の中に入る事、だ。
 リスは、人々の中で生活する事こそを、是としている、これだけ反映している人類は、見習うべきだと。
 だからこそ、プリシアが学園に入学し、シロナが道を迷うと言うならば、シロナにも様々な経験をさせるべく入学させた。
 暗に、いじめっ子とかが居るようなら、ちゃんと対処するようにも、言付かって居たりする当たり、母親であるリスは心配性でもある。

 今の所、そんな子はおらず、妹は平和に生活しているのが伺える、今現在も手を繋いでお散歩をしているのだから。
 そして、今日は姉であるシロナは、ベレー帽にコート、と学生的なスタイル、元々そう言う風に服を着たりするのは好きなのだ。
 妹の行動範囲はそれなりに大きく、楽しそうに歩いている妹に突いて行けば様々な所を歩く。

「おっさんぽーおっさんぽー♪」

 可愛らしい歌声に合わせるように歌う、唄も習うんだ。なんて、すこし勘違いする姉だったりする。
 庭園に関しては、草とか、食べる場所じゃない?首を傾いで、確りと小さな手を握り返しながら眺める。
 本当に、この学校は広いんだなぁ、と植樹されてる歩道を進みながら、頭の上にある植物を眺めていく。

「プリシア、やっぱり、角に、黄色のリボンとか付けると、もっと可愛くなるね。」

 にっこり笑う天使、邪竜とは何だったのだろう。
 妹の竜種を思い返しながら、姉の言葉が滑る。
 真剣に妹を、如何に同可愛らしく飾るか、を悩んでいるのだ。
 たぶん、トゥルネソルで一番天使な妹だ、大事に着飾らせたいのである。姉として。

プリシア > 細かく調べてみれば、実際には此の学園内全ての生徒が此の小さな少女を認めている訳ではない。
半竜状態の侭な為に入学当初から竜で在る事を公開しているのだ、一部の生徒は距離を置いているだろう。
だが其の性格と性質から強い拒否感を持つには至ってないのが現状だ。
逆に、仲の良いお友達を増やしている。
そうしたお友達と共に帰り迄遊んでいたり、家に送って来て貰ったりが此処最近の事である。
良い傾向なのは、今の処は目に見えて解るだろう。

姉と手を繋いでのお散歩。
其れなりに広大な庭園を歩いて行けば、そろそろ目的のベンチが見える頃か。
自分の歌に合わせて歌声を上げる姉に、嬉しそうな笑顔を浮かべ。

「シロナおねーちゃん、シロナおねーちゃん。
角に、おリボン?それで、プリシア、可愛くなるの?」

其の合間に聞こえた姉の声にピコンッと翼と尻尾を揺らし、チラッと見上げ乍にそう質問するのだ。
そして、自分は逆に姉の頭の方に目を向けるのだけど。
確りと人化している姉には角が見えない。
同じ様にリボンをしたらお揃いにと思ったのだけど、其れがちょっと残念そうに。

シロナ > 全てに好かれると言うのは、まず無理な話。正直に友達になってくれる相手と仲良くやっていければいい、そんな思考を、リスは、していたりする。
 あからさまに寂しがっていたり、あからさまに辛い、悲しい思いをしていなければ、良い、と言う考え方。
 そして、妹は韓流の状態のままに、友達を作り、楽しく生活できているのだ、とても、良い事、だと思う。
 彼女が健やかに育ってくれるように、姉も、母も、そう、考える。

 今回、妹共に初めての道を進む、到着したのは、ポカポカと暖かそうな日の光の当たるベンチだ。
 此処で座って寝たら、絶対に気持ちのいい場所だと、思う。
 温かいだけではなく、爽やかな風が吹いていて、凄く、心地よさそうだ、と言うことが判る。

「ん、そだね、プリシア、リボンは髪の毛を纏ったりするだけじゃ成んだ、それを付けて、自分の可愛らしさをアピールできるんだよ。
 角だけじゃないよ?例えば、尻尾の先につける、と言うのもありかもしれないし。」

 妹の質問に、姉はこくん、と頷いて見せる。
 姉は、実の所、ハーフではなくクオーターで、自分を見上げる妹を見下ろしている頭に角はない。
 人化しているのではなくて、元々、角も、尻尾も、羽も無いのが、姉なのだ。
 だから、妹の様に漬けるのは、出来ないのだ、したいのだけども。
 おそろいのリボンを付けるにしろ、髪の毛――につける位か。

「プリシアは可愛いから、みんなメロメロになると思うんだよね。
 ううん、服に合わせるか、髪の毛に合わせるか。」

 その辺りが悩みどころだ、と姉は、黄色が良いと言った矢先から、また悩むのであった。

プリシア > 此れからも、其の侭学院生活を楽しむのだろう。
少しばかりは嫌な思いもするかもしれないが、其れも全て此れからの役に立つのだと考えれば。
其れがもう一人の母の考えの一つだ。

学院の色んな場所を歩き回って知ったお気に入りの場所。
僅かに小高く成った場所に設置されたベンチ。
姉に次いで其れが見えれば、少しだけ自分が前に為って先導する様に進み出す。

其の間に交わす言葉に小首を傾げる。
服に結わえられたり、髪の毛に結わいだり、リボンを見るのは大体そんな場所。
そんな姉の言葉に、云われた場所に結わえられた姿を想像しているのだろう。

「シロナおねーちゃん、色々知ってるの。
プリシア、また一つ、覚えたよ?
でもねでもね、おリボン、まだ結べないの。
出来るようになったらね、やってみるよ?」

パァッと輝く様な笑みを浮かべ乍、パタパタ両手を振ったりと身振りを交えそう伝えた。
リボンは自分で結べない事もないのだけれども、今はまだ上手には出来ないのだ。

そして、姉に角や尻尾がない理由は今はまだ知らない。
其れは何れ姉や誰かから教えて貰って知るのだろうが、今はまだ隠しているのだと思っているのだろう。

姉から可愛いと言われれば、嬉しそうな笑顔で応える。
まだ感情を隠したりは苦手なのもあって、其の表情は全て素直な感情の表れで。

「シロナおねーちゃん、ありがと。
シロナおねーちゃんもね、可愛いよ?
だからね、だからね、一緒に考えよ?」

何やら悩む姉に、ジッと見上げ見詰めた侭。
矢張り手足を動かす身振りを加え、そう言葉を返すのだった。

シロナ > 学園生活という物は、大勢の仲間との交流を含めて生活を学ぶための場所だ。
 もう一人の母親の考えの儘に、嫌な思い、も又学ぶことのうち一つになるのだろう、彼女がもう少し大きく成れば。
 それは間違いではないのだろう、と、リスも、考えるのだけども、いじめられないだろうか、等の方が、強かった。

「あ、余り急がなくても良いんだよ!」

 先導するように、先に進み始める妹、まだまだ小さな彼女がちょこちょこと、先に歩こうとすると、自然と小走りに。
 こけないとは思うのだけど、繋いで居る手は、確りと握りしめて、こけたりしないように、と。
 リボンには色々な使い方がある、実際胸元を飾るためにつけることだってできるし、腕に撒いておしゃれすることも出来る。
 角につけて、角を隠す方法もまた、なので、それをちゃんと説明して。

「ま、これでもいちお―おねーちゃん、ですし?
 それに、プリシア、そんなこと言わない。
 誰だって最初は慣れないし、上手くないんだ。
 だから、おねーちゃんを頼りなさい、ちゃんと可愛らしく結んであげるから。」

 自分で結べないから、痕で、と言うのはもったいない、お洒落は自分の為にするものだけど、手伝ってもらっていけないとは言わない。
 嬉しそうにしているのは、実際に嬉しいからなのだろう、楽しみなのだろう。
 だから、可愛らしく結んであげるんだから、ちゃんと遊びに来なさいと言うのだ、同じ家に住まうしまいなのだから。
 おねーちゃんに任せなさい、と、胸をドンと叩いて見せる。

「うわぁ、うん、血筋を感じる……。ありがと、プリシア。
 プリシアは、どんな色が、好きなのかな?」

 嬉しそうに全力で可愛いと言い返す妹、母親の血を感じた。自分にも流れている血だ。
 それは兎も角、だ、一緒に考えるのは賛成なので、其れなら、妹はどんな色を身に着けたいのか、を聞いてみる。
 自分だけの考えではなく、妹の好みを聞いて、それを反映もありね、と。
 そう考えながら、立ち話もあれだし、と、ベンチに腰を掛けようか。

プリシア > 放任主義では在るも、必要な時は必要な行動を。
だが過保護なもう一人の母が側に居るのだ、其処迄に至る心配も無い。
屹度そうした考える在るのだと、そうした御互いの理解がそうしているのだろう。

庭園の歩道は確りと整備されているからこそ、こうして駆けても転んだりはしない。
尤も、姉が心配している通り必ずしもそうとは限らない訳だから、確り手を握り締めるのは正しい判断だろう。

「あぅ…うん、シロナおねーちゃん。
あのね、だったらね、シロナおねーちゃん。
その時はね、ちゃんと、お願いするの」

なるべく自分で頑張ろう、人に頼って迷惑を掛けない様にしよう。
そんな自分の考えを見透かされた様な言葉に、少しだけシュンッとし乍も。
そう云ってくれた通りにちゃんと頼ろうと、コクンと小さく頷いてそうお願いするのだった。

「……ちすじ?
うん、シロナおねーちゃん。
えっとね、えっとね、プリシア、黒も好きだけど、キラキラした色も、好きなの。
おかーさんとか、おかーさんとか、シロナおねーちゃんみたいな色っ」

間違いなく其れは無自覚。
返す言葉と共に、新たに問われた質問に少しだけ考えるも。
そう返した答えが指すのは、屹度自分や二人の母と目の前に居る姉の髪の色だと直ぐに察せられる。
家族だから、良く見る様な色。
親しみ深さから出る答えだろう。

到着したベンチに姉が腰を掛ければ、自分もベンチへと歩み寄ってチョコンと座り込む。
足が付かずプラプラさせてしまうのは、小さい身体が故に仕方の無い事なのだろう。

シロナ > そう考えると、両極端でもある、放任主義の母親と、過保護な母親。
 過保護、とは言っても―――束縛にならぬように、気を付けているから、多分大丈夫だと思いたい。
 そんな、真逆な二人だから、丁度均衡が取れて良い感じになって居るのかもしれない。

 きゅ、と、小さな手を握って急かされるようにいていくと、矢張り、その場所は。とても心地よさそうだ。
 うん、良い場所、と少し小高いベンチ、周囲をもう一度見まわして頷いて笑う。

「プリシア、だいじょうぶ。
 プリシアは、今勉強中なんだから、上手くできないことが多くて仕方ない。
 だから、そういう時は教えてもらったりするものなのさ。
 
 あと、アタシはね、プリシアの為に何かしたいって思って居るんだ。
 お手伝いをさせてもらえれば、とても嬉しいの。
 プリシアだって、そうでしょ?リスおか……んんっ。
 リスおかーさんのお手伝いできれば、嬉しいでしょ?そういう事なの。」

 彼女の心意気は、良い事なのだと思うのだけど。
 甘えたりするのは、子供の特権なのだ、一番下の妹なのだからちゃんと、姉としてと、考えて居る。
 お願いしてくれるなら、良し、とにっこり笑って見せる。

「そ、血筋。リスおか……んぐふ。
 リスおかーさんの娘なんだねって、似てるねって。

 きらきらした、色。」

 無自覚な妹、自覚したらきっと……なんて思うのだ。まあ、トゥルネソルの娘は、そう言うのが多いが。
 考えて居る妹に、無自覚なまま大きく成ったらどうなるのかしら、とか考えつつ。

 返答を聞けば、目を瞬いたリスは金髪、もう一人の母親は、銀髪と聞く。 偶々だが、シロナの髪は白い。
 シロナの髪の毛は、きらきらした色、ではないが、銀髪と似てはいるかもしれない。

「じゃあ、今度、金と銀と白のリボンを買ってこようね。
 プリシア、何か飲む?喉、乾いてない?
 アタシは、乾いた。」

 しゃべりながら、ベンチに腰を掛けていたけれど。
 喉の渇きを感じて、何か飲みたいな、と来る途中に、売店を見かけたのを思い出して、問いかけた。