2021/05/17 のログ
■プリシア > 「プリシアも、いっぱいお勉強するの。
シロナおねーちゃんも、いっぱいお勉強?
プリシアとシロナおねーちゃんも、一緒なの」
どんな事でも一緒に出来る相手が居る、其れが嬉しい。
何でも自分で出来る様に為らなくては、そうは思っていても。
まだまだ甘えたい盛りの幼い少女なのだ。
だからこそ、そんな考えには誰もが気付き難いのだろう。
「でもねでもね、お世話したらね。
グリム、もっと遊べるようになる?
だからね、プリシア、お世話するの」
ニコッと屈託の無い笑顔で母へとそう答える。
自分為りに出来る事が在ったらやりたい、そんな考えを示す様に。
今はまだ難しいけれど、色々と覚えたら、屹度他の人達にもこうお願いをするのだろう。
プリシアにもお手伝いさせて?と。
「今日のご飯、シチュー?
甘くて美味しいの、プリシア、大好き。
今日は、おかーさんと、いっぱいお散歩。
おかーさん、おかーさん、お散歩楽しいね?」
帰った後のシチューを想像しているのだろう。
目を閉じてちょっとだけ悦に浸る様な素振りを見せる。
そして案内される遊歩道を歩き乍、あっちこっちと目を向けていれば。
偶に気に為ったものを指差して、あれ何?これ何?と母に質問を投げ掛けるのだ。
其の質問内容は、専ら遊歩道の植樹帯に植えられた花等であろうが。
質問をしている間も。
只手を引かれて散歩をしている間も。
ずっと楽しそうな笑顔を母へと向け続ける。
■リス > 「そ、シロナも大人になったら、どんな大人になるのか、未だ判らないの。
だから、色々な事をして、やりたいことを探して、成りたい大人になるのよ。
そ、プリシアも、シロナも、一緒なの。
だって、ふたりとも、私の娘なんだから、一緒、よ?」
彼女は、甘えたいという事は何となくわかる、一緒にいたいと思うぐらいには、寂しい思いをさせているのだろう。
自分もいつも家にいる訳ではない、ミリーディアもまた、忙しい人なのだ。
家の中に居ると、ドラゴンのメイドや竜胆はいるが―――家族というには、放置が多いと思う。
だから、会える時は出来る限りは一緒にいてあげたい、そう思うのだ。
「うーん?うーん……?そう、ね。
お世話するという事は、一緒にいるという事だし、グリムといっぱい遊べるようになるわ?
ふふ、ええ。グリムのお世話も、お手伝いはお願いね?
でも、……お勉強の方が、優先ですから、ね?」
あれも、これも、興味の儘に生きるのは、動くのは構わないと思うのだけど。
彼女は一人しかいない、手がいっぱいになりすぎることもあるだろう。
其れで何もできなくなったりするのはかわいそうなので、一応釘は挿しておこう。
あれもこれもの手の広げ過ぎは、善くありませんよ、と。
「ふふ、この間は、ケーキも得においしそうだったし、ね?
プリシアの大好きな、プディングも、用意しておこうかしら。
ええ、ええ。楽しいわね。
今度は、もっとお昼間とか、弁当を持って、ピクニックとかも、生きたいわ。
家族のみんなで。」
可愛らしくシチューを期待している娘を見ながら、ミルクたっぷり使った美味しいシチューを思い出す。
デザートの一品は、何だったかしら、追加してもらえるかしら、と甘党の母親は考える。
指をさす娘に、あれは、チューリップよ、あれは、薔薇よ、と答えていく母親。
花も、商品に有るので、其れなりの知識は披露できるだろう。
「プリシアは、どんなお花が、一番好き?」
楽しそうに笑い、自分を見上げる娘。
娘が今、一番気にしているのが花なので、何が良いのかしら?と問いかけてみた。
■プリシア > 「うん、だからね、だからね。
プリシア、シロナおねーちゃんと、一緒に頑張るよ?」
覚える事、出来る事、きっと沢山在るだろう。
今自分がやれるのは、それを知る為に頑張る事だから。
意気込む様に胸元に小さな握り拳を作ってガッツポーズ。
皆が忙しいのはずっと見てて知ってるから。
自分も又、甘えられる時にたっぷり甘えるのだ。
「うん、おかーさん。
えっと、お世話も、お手伝いも、頑張るけど。
お勉強が、一番、ね?」
そう母には答えるけれども。
屹度手の伸ばせる範囲に出来る事が在ったら、伸ばしてしまうのだろう。
皆が大好きだから、自分にとって理由は其れだけで十分だから。
其れでも、失敗したらちゃんと反省はするだろうが。
先日の美味しいお菓子の話に大きく頷き乍。
ピクニックの話も出れば、特に家族皆で行けると聞けば、目を輝かせるのだった。
「お花、一番のお花…」
会話を続けている中で、どんな花が好きなのか、そう聞かれれば。
もう一度教えて貰った花に目を移し乍、考え込んでしまう。
小さくて可愛いお花、綺麗なお花、其の中でも更に色んな種類が在る。
其れから一つを選ぶ事が難しそうなのは、考え込んでしまっている様子から解り易いだろう。
まだ此れと決める程、多くの種類の花を知らないのも在るのだろうが。
■リス > 「ええ。ええ。
プリシア、頑張ってね?いろいろ学んで、色々知って。
そしてあなたの花を、咲かせてね。」
娘は、それぞれ特色がある、其れに関して、同じでもいい、違っても良い、そう考える。
似ていても全く同じは無いのだから、と、だから、そういう意味で、彼女だけの華を、と言おう。
トゥルネソル商会のトゥルネソルは向日葵。
家紋が、華なので、そういう意味を持って、母は、娘に期待する。
ガッツポーズまでして気合を入れているのが、微笑ましいな、と。
そして、甘えるなら、いっぱい甘えさせよう。
「そう、まずは、お勉強をして、何がしたいのかを、見つけるの。
今すぐ、ではなくて、の話、だからね?」
彼女のやりたいことは、人助け、という所か、闇の竜であり、心根は天使。
矢張り、プリシアは天使ではないだろうか、と考える少女リスだった。
「プリシアも、いっぱいお勉強したら、何処に行きたい、とかも出てくるかもしれないし、ね。
それに、うちは行きたい所は、何処だって行けるから、ね?」
馬車もある、船も持っている、それに、ドラゴンが居る。
トゥルネソルの家族は、行きたければ何処にでも行けるのだ、なので、ピクニックも、大掛かりになってしまうかもしれない。
そもそも、嫁が既に何人もいるのだし。
「これは、宿題、かしら?」
好きなお花を見つけて戻ってくる、今すぐではなくて、色々覚えて、其処から決めると良いわ、と。
考え込んでいる娘の頭をなでて笑う。
良いのよ、それでも、と。
■プリシア > 「プリシアの、お花?」
母の言葉に不思議そうに首を傾げてみせる。
身体の何処からか花が咲くと勘違いしているのか。
ペタペタと頭とか、胸元とか、背中とか、自分の身体を触ってみるのだった。
そんな行為も、此れから先の話が挙がれば。
「うん、わかったの。
いっぱいお勉強して、やりたいの、見付けるね?」
どれだけの事が出来る様に為って、其処から何を選ぶのか。
まだ其れは先の話であるのだから、屹度其の時に又考える事に為るだろう。
其の時になって考え方が変わっているかもしれないし、其の侭かもしれないし。
何時か皆で出掛ける機会が在る為らば。
屹度楽しいピクニックに為るに違いない。
其の日迄、屹度そんな期待を胸に抱いているのだろう。
「わかったの、一番のお花、見付けるの。
待っててね?おかーさん」
今はまだ、お花と云ってもどれ程の種類が在るかも想像付いてないだろうが。
何時か何かしらの思い出に為る花が現れたら、其れが屹度一番の花となるか。
其の時が来れば、約束通りに母へと伝えるのだろう。
そうして公園の遊歩道を散歩していれば。
時間も忘れ、気が付いたら日も傾いている事だろう。
後は呼ばれた馬車に迄案内をされて、帰路に付くのか。
其れとも他に何処か寄る所でも在るのか。
其れはまだ分からない。
■リス > 「そう、プリシアの中だけにある、心の華よ。」
首を傾ぐ娘に軽く笑って説明を。
いう程、何かしらを持てと言うつもりはないのだけれども、そう言うのがあった方が良い気がするから。
ペタリ、ペタペタ、と自分の体に触れて探る彼女に、物理的には生えないわ、多分、と。
生やそうとして、生えちゃうこともあるから、絶対とは言わないでおく。
「ええ、ええ。プリシアのなりたい事、やりたい事、応援しているわ。」
今は、勉強が、知ることが楽しいはずだ。
だから、それを応援しておこう異にする、何を学ぶのか、何を覚えるのか、どんな娘に成るのか。
本当に、本当に、楽しみだ。
もう一人の母親の事を考えると、知識系な方に、行くような気もしなくはない。
「ふふ、責任重大。」
楽しみにする様子が判る、だから、彼女の為に、家族の為に、一度皆で本当にピクニックは良いかもしれない。
どう計画をして、如何、行こうか。
本気で考えないとね、と。それよりも、その前に一つ。
「ええ、待ってるわ。
急がなくていいから、何時かふいに思い出した時に、ね?」
その程度で良いのだ、と笑いながら娘をなでて。
時間が過ぎて、迎えの馬車が来る。
其れに乗って、家路に帰り、たわいもない事を、娘と一緒に話をして。
食事をして、お風呂に入って。
一緒に、寝るのだろう―――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からプリシアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリスさんが去りました。