2021/05/10 のログ
ご案内:「冒険者ギルド」にイディオさんが現れました。
イディオ > (マグメールの中にある、冒険者ギルドの中、冒険者イディオは珍しい所にいた。普段は、余り男が寄り付かない所。
その場所は、パーティルームと呼ばれる場所であった。別にお祝い事をするのではなく。パーティメンバーを募集する際に集まる部屋である。
基本的には、冒険者は自分の出来ないことをカバーしてもらうためにチームやパーティを組むものだ。
しかし、そう言ったことが得意でないものも居る、一匹オオカミ気質のものも居る。
そう言った冒険者でも、チームを組まざるを得ないときなどに、この部屋は使われる。
依頼でチームを組まないといけない時や、冒険者ギルドに指定された時など、だ。
経緯は兎も角、イディオは、基本はパーティを組むことが少ないし、そう言った依頼は受けたがらない。

ただ、ギルドの方からの指示があり、来た。)

「―――。」

(新人冒険者に色々教えることの出来るベテラン冒険者や、防御を担う前衛職が足りないらしい。
なので、このパーティルームで、声を掛ける人が居れば対応してくれ、との事である。
流石に冒険者として、ギルドからの願いは、拘束性は無いが断るには、理由が足りない。
という事で、ゾンビのような、光の無い目をした男は、パーティルームと呼ばれる場所隅っこに座っていた。
他にも、同じように熟練者とか、募集が少なく余っているような冒険者が、居るのが見える。)

イディオ > (自分も、この余り物と同じ、なのだと思う。そこに関して、悔しさ自体は、湧きあがらなかった。
理由としては簡単で、冒険者としては、優劣ではないのだと思って居る。
パーティを組むのは基本的には役割によるところが大きい、前衛を担う戦士、罠などを解除する盗賊、癒しの力を持つヒーラー、魔法で様々な事を可能にする魔術師。
才能的な物から言えば、戦士は多く、魔術師は少ない。
基本的に戦士と言うのは焙れやすいといって良いだろう、逆に盗賊、僧侶、魔法使いに関しては―――少ないので焙れる方が珍しいと思う。
実力は大事だが、パーティに必要なのは連携、詰まるところ、実力が低くとも、連携する力に長けて居れば、コミュ力があれば焙れることが少ないのだ。
そして、コミュ力が少し低くとも、長くチームを組んでいれば、自然と連携が出来るようになるものだ。

―――つまり。)

「あ、泣けてきた。」

(つまり、実力うんぬんよりも、コミュ力が低いのだ、と気が付いた。悔しくはない、悲しくなる。
他の、座っている冒険者も一匹狼を前面に出していて、コミュ力は低そうだ。
自分の場合は、コミュ力よりも第一印象―――つまるところ、目がゾンビの様だから、というのが大きいのだと思う。
はは、と笑って、時間が経って、許可が出るなら、酒を飲もう。

今日は何時もよりも飲んで何もかも忘れたい気分になった)