2021/04/28 のログ
ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」にリスさんが現れました。
リス > 王都マグメールの平民地区と、富裕地区の中間程の大通りにある大きな商店、トゥルネソル商会。
 その焦点は様々な物を取り扱い、そして、様々なサービスを取り扱う。
 馬車を初めとした、陸運、船を中心にしている海運、そして、竜を使う空便、通商を中心に他国を含めた様々な地域から様々な品物を取り寄せ、取り扱う。
 ダイラスに本店があり、会長である父親と母親が取り仕切り、少女は支店の店長として、修行をする日々。
 今宵も様々な従業員兼奴隷を働かせて、少女も店内を見回りし、戻ってきた所。

 一階の事務室に戻れば、少女宛てに手紙が届いていた。

「―――?」

 事務員のミレーに問いかけるも、自分宛てであることは間違いはなく、それなら良いか、と開くことにする。
 差出人に関しては身に覚えがなく、思い当たる節も無かった。
 読まない事には始まらないわね、と、ペーパーナイフでするり、と封を切り取り、手紙を確認する。
 暫しの間、手紙の内容を読んでいた後に、ふぅ、と小さく吐息。

「さて、どうしたものかしら、ね。」

 手紙の内容に対しての独り言ちを零してから、自分が必要な時は事務室に呼びに来て、と店員に指示を。
 お客の見える場所にある、一階の事務室、まずは手紙の返答でも書き上げようかしら、と、少女は羽ペンを手にする。

リス > さらり、さらさら、と届いた手紙に返事を掻き込み、封蝋を行って、ちりんと、ベルを鳴らす。
 やって来た小さな子、手紙を送り届ける係の子に、手紙と、革袋と、お駄賃を私て向かわせることにする。
 警戒に走っていく小柄な影、まあ、途中でおやつだのなんだの食べるのは判って居る、其れでも確実にちゃんと届くから何も言うことはない。
 手紙を処理してしまえば、まだ残っている業務はあるだろうかと、見回すが特にはなさそうだ。
 其れなら、店内をクルリ、と回ってから、上がることにしようかと、少女は考える。

「じゃあ、後は任せて良いわね?」

 夜勤のミレー達に状況を確認してから少女は事務室を出る。
 この時間の多くは冒険者で、奥様方はお家で一家団欒なのだろう、そんな風に考えながら、のんびりふらりと店の中を歩く。
 完全に帰るわけではないので、もし何かがあれば呼びに来るだろうという程度の事は考えていて。
 一階は流石に今からどこかに行く、というのは冒険者ぐらいだろう、それらを眺めて思い出す。

「あぁ、そういえば、冒険者ギルドの支店とか、支部。」

 そんなのを誘致しようかとか考えた、と。
 考えてみれば、此処にそれがあれば、利便世は上がるだろう。それに、武器防具の修理依頼もしやすくなるはず。
 冒険者に必要な道具はあるから、冒険者という顧客を招くなら、それは在りなのではないか、と。
 うーん、どうしたものだろうか、と。
 ただ、冒険者ギルドにはコネがないので―――その辺りも含めて、もう少しに詰めた方が良いかしら、と。
 一階の店内を何とはなく眺めつつ考える。

リス > 「――――。」

 深く、思案する少女、冒険者ギルドを設置するという案に関して、どれだけのリスクと、利益があるのだろうか、と。
 損失と補填。冒険者という存在への理解、それらをきっちりと理詰めで認識して行かないと、悪戯に手を出すのは何事も痛い目を見るしかない。
 こういう時は、冒険者の声が聞きたい所なのだけども―――一番身近な嫁であるゼナはいない、冒険に出ていて、いつ帰って来るかはわからない。

「やはり、冒険者ギルドに直接話を聞きに行く……が良いかしら。」

 冒険者というのは基本的に定住をしていない者―――特に言うのであればならず者が多く存在する、一部は英雄となるし、一部は理性的な物がいるだろう。
 ただ、そのほとんどがアウトローであり、チンピラまがいの存在だという。
 故に、此処にギルドを置くと、一般のお客様の足が遠のく可能性も有る、そう言ったリスクなども、しっかり考えなけれななるまい。
 悩ましく、目を細める。
 ドラゴン急便の様に、支配下の竜を使うのではないのだ、だからというのもある。

「とりあえず、情報収集、しておかないと、ね。」

 冒険者ギルドに関するあれこれに関しては、それが先だろう。
 知らないままでは取り扱えないし、ギルドに足を運んで確認する必要もある。
 小さく吐息を零してから、大きく伸びをする。

「喉、乾いたわね。」

 店の外にある屋台か何かで、ジュースでも買おうかしら、と視線を店の外へと。